【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

海江田万里・民主党代表「総理大臣になるかどうかは天のみぞ知る」と示唆 年納め会見

2013年12月24日 21時46分35秒 | 政権交代ある二大政党政治の完成をめざして

 民主党代表(ネクスト総理)の海江田万里さんは2013年12月24日(火)、年納め会見にのぞみ、第47回衆議院議員総選挙(2016年12月まで)で、民主党代表が総理大臣になるかどうかは、「天のみぞ知る」として、可能性に言及しました。

 海江田さんは第23回参院選惨敗から1週間後の定例記者会見のなかで、筆者の質問に対して、次のように答えました。

 「総理というのは、自分がなりたくてギンギラギンにやってもなれるものでもないんですよ、これは。私は「総理というものは自分がなりたくてなれるものではない」というのは昔からの考え方です。その意味では私は自分が総理になりたいと言ったことは一度もありません」

 と語ったことについて、きょうの記者会見で「昔からの考え方だ、というが、自民党総裁が自動的に総理大臣になった時代には、安倍晋太郎さん(清和会会長)、渡辺美智雄さん(政科研会長)、河本敏夫さん(番町研会長)らが、総理になると言われながら、総理になれなかった。しかし、今は自民党総裁と民主党代表のいずれかを総理に選ぶか総選挙ごとに有権者が決める二大政党時代になったのに、総理になりたいと言わないのは、総選挙で勝つ自信がないのか」と問いただしたものです。

 海江田さんは「民主党の支持率が10%のときに、いくら野党第1党の党首だからといって、総理大臣になりたいというのは虚勢だ」として、「虚勢を張るのは(個人的には)好きではない」と語りました。

 そのうえで、「次の選挙の後で、民主党代表が総理大臣になる可能性は十分にある」としたうえで、右人差し指で天井を指し、「天のみぞ知るだ」と語りました。

 
[画像]民主党の海江田万里代表、ニコニコ動画からキャプチャ。

 ただ、ニコニコ動画での、「天のみぞ知るだ」とシーンを後で振り返ると、

 「次の選挙で民主は壊滅するよwwwww」(注 wは笑い(warai)の略で、w5つは笑い5つの意味)
 「(民主党代表の総理大臣就任は)ないない」
 「ねえよ」
 「お遍路いけ」

 など、党勢回復の厳しさを感じさせました。あるいは、安倍ちゃんシンパのネットウヨが民主党たたきに居場所をみつけたか。

 それはさておき、海江田代表は、就任から1年間を振り返り、「私は第10代代表だが、この1年間、どうやったら等がまとまっていけるかに心を砕いた」とし、初めて合宿形式でひらく来年の定期党大会の初日(2月8日)に、地方議員が党の政策の柱に関する協議に参加できる分科会を設けることをあかしました。

 維新の会の前日の役員会の出席者から、結いの党だけでなく民主党とも政策協議をすべきだとの意見が出たと問われ、「私も新聞で読んで驚いた。初めてではないか」、結いの党の綱領に民主党綱領に似た部分があることについては「私もその部分に関心を持った。まさに(結いの党を)注視していきたい」とし、維新、結いの党の民主党へのすり寄りに期待を寄せました。

 公認作業については、「124選挙区にとどまりまだ(295選挙区の)過半数に届いていない」としながらも、一定の安堵感を示しました。なお、「124」は山口壮・元外務副大臣も含めた人数です。

 代表の地位については、「来年の党大会をメルクマールとしたい」として、党大会の成功を節目にする考えを示しました。2月8日・9日は、予算審議まっただなかのため、2月に二大政党の党首選が開かれたことは現行憲法下にはないため、事実上、2015年9月末の任期満了まで代表を続投する考えを強調したものと考えられます。


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平成26年度予算案95兆8823億円、語呂合わせ「第95代野田内閣8%消費税決断と8(∞末広がり)特別会計改革」

2013年12月24日 11時17分20秒 | 第186通常国会(2014年1月)好循環実現国会

 第2次安倍自民党・公明党内閣は12月24日(火)の閣議で、来年度、平成26年度(2014年度)本予算(案)を決定しました。

 良く組めています。大いに評価したいところです。

 平成26年度予算の政府原案は財務省ホームページに概要が載っています。一般会計、特別会計、政府関係機関予算の総予算3案の予算書は国会提出日(2014年1月24日か?)にホームページに掲載される見通し。


 一般会計の総額は9523億円。

 一般会計の総額が過去最高額となったのは、消費税8%に引き上げる税制抜本改革法(平成24年法律68号)による絶対の税収増と、改正特別会計法(平成25年法律76号)にともなう、特別会計の一般会計への統合・透明化による構造的要因です。

 なので、語呂合わせは、

 第95代野田内閣の、

 消費税%引き上げの税制抜本改革を決断し、

 (∞無限大で末広がり)の特別会計改革の第1次野党期・第1次与党期をつらぬく不断の努力(ガソリン値下げ隊、政調PT)

 兎(歳入・歳出一体改革)を追い、

 党合意で固めた

 バトンリレー予算。

 と語呂合わせすると、覚えやすいでしょう。

 消費税率引き上げによる社会保障財源安定化と財政健全化は2大政党共通の願いであると同時に、

 特別会計改革は、2大政党のうち、改革者の党である民主党にしかできない改革です。

 それを、新進党の友情に基づく、3党合意でしっかりと固めた。

 まさに、2大政党時代と、責任3党体制の幕開けにふさわしい予算です。

 そして、近いうち解散で、しっかりと、小沢切り(政党交付金が推定25億円から7億円に減らせた)をした。

 まさにバトンリレーであり、踏み台であり、未来を切り拓く予算です


[画像]平成26年度本予算(案)一般会計のフレーム、財務省ホームページから。

 動かすのは、決断。 


[写真]野田佳彦さん、筆者(宮崎信行)撮影。


関連エントリー)

「めざしの土光さん」から「嘘をつけない岡田さん」へ 民主党行革調査会まずは「身を切る」【動画あり】

2011年12月14日 21時09分51秒 | 第180通常国会(2012年1月~9月)一体改革

[写真]民主党行革調査会の初会合であいさつする野田佳彦代表(首相)、2011年12月14日(水)、午後5時半、衆院第一議員会館、筆者撮影。

 民主党政策調査会(前原誠司会長)は「行政改革調査会」(会長・岡田克也最高顧問)を設け、2011年12月14日(水)、衆院議員会館で初会合を開きました。首相で民主党代表の野田佳彦さんが「不退転の覚悟」を示している消費税増税とひきかえに、ガバメント(政府と国会)として定数削減、給与削減、特別会計・公益法人・国有財産の洗い出しなど「身を切る」姿勢を明確化します。

 初会合となった「第1回総会」には410人いる民主党国会議員のうち、30人~40人が出席しました(代理出席除く)。冒頭、野田首相(野田代表)があいさつしました。政権党の総裁・代表が、党大会、議員総会、役員会ではなく、党政調の会議に出席するのは珍しいことです。

【追記 2011年12月15日 午前11時50分】

 動画をアップロードしました。

【追記おわり】

 野田さんは「私は平成22年度、23年度の予算編成に(財務副大臣、財務大臣として)かかわってきました。また累次の補正予算の編成にかかわってきました。リーマンショック後の厳しい税収の落ち込みの中で、マニフェストの主な事項を実現するために、懸命に努力してきたつもりであります。加えて、平成22年度予算においては、8つの特別会計の積立金や剰余金をかき集めて、過去最大規模の10・6兆円の税外収入をつくる努力をしました。だけど、まだまだ『民主党よ、歳出削減に取り組め』、『税外収入に取り組め』というのが国民の声だと受け止めています」と語りました。

 そして、「そして、『議員よ、まずは塊より始めよ』ということで、議員定数削減の問題、これも力こぶを入れて、(与野党協議のなかでも)特に我が党がイニシアティブ(主導権)をとって、来年の通常国会の早い時期に成立させないといけない」としました。また安住淳さん率いる財務省がつくっている「特別会計改革法案(仮称)」について、「安住大臣に深掘りをお願いしているが、党からもお尻を叩いてほしい」とお願いしました。

 


 野田代表は、この行革調査会は、「民主党政調決算・行政監視部門会議」を発展的に解消した組織だという考えを示し、前原会長もうなづきました。こういった各種党内資源を活用し、官僚の骨抜きを排した法案をつくる考え。

 続いて、前原さんがあいさつに立ちました。前原さんは「この行革調査会で(検討の)成果を挙げ、(法案化の)タマ込めをして、国会でその果実を挙げていくことが党だけでなく、国のためになる」と述べ、年末年始の短い時間のなかで、「いいものをまとめ、(第180通常)国会に乗り込んでいこうじゃありませんか」と語りました。

 この後、岡田さんがあいさつに立ちました。岡田さんは「私も最近は地元に、月2回ぐらいは帰っているんですが」と切り出し、いきなり場は静まりかえりました。正確には、衆院議員だけが静まりかえったのだと思いますが、衆参とも自由席で座っていたので、私はカラヤンではないので聞き分けられませんでしたが、おそらくそういうことだと思います。

 
[写真]民主党行革調査会初会合であいさつする岡田克也会長、2011年12月14日(水)、衆議院第1議員会館、筆者撮影。

 岡田さんは続けて、「まあ、いろいろ言われます。『消費税は分かります』と多くの方が言ってくれます。『じゃあ国家公務員の給与(引き下げ)や(国会議員の)定数削減の話はどこまで行ったんですか?ちゃんと国会はやっていないじゃないですか』(と地元で言われます)。そして、特会や独法の問題。それについてどうなっているのか。そういうことをしっかりやるということが(消費税増税準備法案への)国民の理解を得るうえで必要だと思います」としました。

 そして、「党内で今まで積み重ねていただいて、さまざまな成果があります。それを実行に移すためにどうすべきか。そういう視点でしっかりと議論していきたいと思いますので、みなさんのお知恵、お力を入れて、党が一丸となってしっかり成果を上げていきたいと思います」と述べました。

 この辺の、野田さん、前原さん、岡田さんの、あうんの呼吸、政治センス、気持ち悪い言葉で言えば、「テレパシー」は見事だと感じました。

 

 そして、この3人とそれ以外の議員のあまりの政局感の違いにもあぜんとしました。まあ、そうはいっても、議員同士の話し合いの中で、「さみだれ式は分かりにくい。できるなら、法案はなるべくまとめて出したい」「やるからには早くがいい」「やっていくることを目に見える形にしたい」という意見が出たようですから、頼もしい気がします。また、民主党地域主権調査会が取り組んでいる出先機関改革の話を一緒にやれないかという意見が一定の合意を得たようです。一方、政治改革については、党幹事長室が議論するという役割分担をしっかりしたいということで大筋合意を得たそうです。

 ◇

 かつて自民党内閣は消費税新設への国民への説得作業で、臨調・行革審会長として民間有識者として土光敏夫さんが就任しました。土光さんの日常をテレビ取材しているうちに、偶然切り出したのが「目刺しの土光さん」。これは1982年放送の「NHK特集」(現在のNHKスペシャル)が放送したもので、高度経済成長・安定成長時代のニッポンの経済的な成功者である土光さんが奥さんと目刺しをおかずに夕食をとる光景が印象に残り、国民が背中を押し、「民営化」などの行政改革の前に進むエンジンとなりました。

 「めざしの土光さん」と違って、岡田さんはどうか。昨年(2010年)6月29日(水)の外務大臣会見で、フリージャーナリストの安積明子さんが海外出張時の航空機利用について質問したところ、次のように答えています。

[外務省ホームページから引用はじめ()内は補筆]

 私は(海外出張の際、国際線は)ビジネス(クラス)で、自分でお金を払って、野党時代には行っておりました。中国とか近いところには、ほとんど数時間のことでありますので、エコノミー(クラス)で行ったこともあります。しかし、基本的にはビジネスで行っていたということを申し上げておきたいと思います。大臣になりまして、ファースト(クラス)のあるところはファーストを使っております。最近は、国際線でもアジアを中心にファーストのないところが結構増えてきましたから、そういうところはビジネスで行くということです。この前なども、国連に出て、ヨーロッパ経由で日本に帰ってきたときも、ニューヨークからパリまではエールフランスでファーストだったのですが、パリから成田まではビジネスしかない機種だったのでビジネスで帰ってまいりました。やはり、かなり無理して動いていますので、体力的にはきついです。そういう意味で、できれば少しでも体を休める時間が欲しいと思います。あとは状況の判断、あまり華美にならないようにはしたいと思います。だから、(政府)専用機のベッドを使わなかった訳ではないのですが、それは目の前にあったのですから使うことはできたのですが、ほどほどに考えていきたいと思っています。

[引用おわり]

 岡田さんは外相時代に土日を利用して、ドイツに0泊3日で行ったり、出張先からさらに次の出張先へと行ったり、かなりの強行軍。しかも、その時間は読書タイムに充てていたようです。とはいえ、「野党時代からビジネスクラス」「大臣になったら、ファーストクラス」。さらには総理と出張した際には、「政府専用機のベッドを使わなかったわけではない」として、「ほどほどに考えたい」と謙遜するだけ。「私はエコノミークラスです!」と言えば、人気も上がるだろうに。これについては、ことし(2011年)6月2日(木)放送の日本テレビの「村尾信尚のニュースゼロ」で「私は親から絶対うそをつくなと教えられて、今でも政治家には珍しくうそをつけない一人なんですが」と語っています。

 私が知る限り、岡田さんは嘘を付いたことがありません。「ノーコメントです」と言うことはあります。「官邸の中の話はしない」とも言っています。しかし、嘘は付きません。ことし(2011年)1月9日放送のフジ「新報道2001」では、岡田さんの初代秘書の一人である三谷哲央さんが「正直ですから、隠しごとをしたり、ごまかしたりはしません」と証言しています。

  
[画像]三重県議会議長(当時)の三谷哲央県議、1月9日放送のフジ「新報道2001」=TV映像からキャプチャ。

 きょうの会合でも岡田さんが嘘をつけない性格なのがハッキリ出た場面がありました。上の方で紹介した岡田さんのあいさつはほとんど全文ですが、最後に紹介していないくだりがあります。行政刷新担当大臣の蓮舫さんに向かって「蓮舫さんから言えって言われたことを忘れてしまいました。なんでしたっけ」。そして、それは「何か独法について、『まだまだけしからん独法があるから、しっかりと予算について絞り込めという、そういう話を言うようにされてましたんで、そのことも申し添えて、みんなで力をあわせてやっていきたいと思います」と述べました。蓮舫さんは照れ隠しで、にこやかながら泣くようなそぶりをしてしまいました。岡田さんはやはり嘘がつけない。岡田さんは内閣府行政刷新会議の役割は終わりつつあり、「仕分け」を仕分ける段階に来ている、という考えがあるのでしょう。

 

 行革調査会には、決算・行政監視ワーキング・チーム(WT)、公益法人改革WT、特別会計WT、行政管理・効率化WT、国有資産見直しWT、情報システム効率化WTを設置しますが、これまでに「仕分け」「埋蔵金」の議論でかなりの党内資源が蓄積されています。「身を切る」行革関連法案をていねいにつくっていく作業になります。地元・四日市では、岡田さんの三重3区、文科大臣の中川正春さんの三重2区とも自民党の支部長が公募したにもかかわらず、河村建夫・自民党選対局長が発表しておらず、「公募で若手男性弁護士に決まったが、自民党の地域の偉い人がストップをかけた」など諸説入り交じっています。が、最終調整の段階になっているとの見方が有力。このことも踏まえて、岡田最高顧問が総理に抜き打ち解散を打診しているとの見立てが浮上していますが、実際には、総理はじめ民主党良識派内では、任期満了までじっくりやるべきだという考えに傾いているという観測が勢いを取り戻しつつあります。きょうの野田総理の振る舞いには、社会保障と税の一体改革の素案や成案が、国民への説得に十分なメニューになりきれない気配を感じ取っていることがうかがえました。

 岡田さんはインターネット番組でジャーナリストの角谷浩一さん、神保哲生さん、江川紹子さんから「クリーンとは何か?」と聞かれ、「クリーンとはオープンということだ」と話しています。新聞社の集計では、岡田さんは2010年分の政治資金収支報告書で、全体で8位、民主党の党員有資格者ではトップに立ったことが報じられました。ちなみに、まだ政治資金規正法がそれを要求していないにもかかわらず、民主党総支部と政治資金管理団体「岡田かつや後援会」の合計2団体に集約しています。関連団体を複数持っている政治家はその分実際はもっと資金力があることになりますが、岡田さんは最少の団体数でありながら、政権政党の党員有資格者トップになりました。

 税と社会保障一体改革の素案は1月上旬にも決定する見込みですが、3党協議の成案に手間取るという観測もあり、岡田会長には、早期の行革調査会の法案作りが求められます。官僚による骨抜きを排し、政治家主導による法案づくりを通して、力強く前進してほしい。この関連法が成立すれば日本の閉塞感が大きく打破されます。ぜひ、これが成立する特別な国会を期待しています。電光石火で行きましょう。

 やたらと不安で不安でしょうがない人を見かけます。でも、心配ご無用。日本は強い国です。なぜならまだまだ「削りしろ」がいっぱいあるからです。

 さあいよいよ、「岡田行革」のスタートです。

 

◎改正特別会計法成立で道路特会廃止 官僚追いかけ5階から18階まで追いかけたガソリン値下げ隊(完)

2013年11月15日 10時33分23秒 | 第185臨時国会(2013年10月情報のあり方国会

【参議院本会議 2013年11月15日(金)】

 参議院は、特別会計法を改正する法律(案)(185閣法13号)を採決し、可決、成立しました。議長が陛下に奏上し、近く公布されます。

 これにより、2008年通常国会「ガソリン値下げ隊の青春」の舞台となった道路勘定、治水勘定など「社会資本整備特別会計」は廃止されました。

 ◇

 ガソリン値下げ隊というと、いろいろと思い出すことがありますが、冬柴鉄三国交大臣(故人)と宮田道路局長(閉会後退職)との社会資本整備特別会計からのタクシーチケット疑惑です。民主党調査団が、埼玉県にある関東地方整備局を訪れたさいの民主党ニュースが、今もホームページに残っていますので、全文引用したいと思います。

[2008年5月15日付民主党ニュースから全文引用はじめ]

 菅直人代表代行を本部長とする民主党道路特定財源・暫定税率問題対策本部は15日午前10時、道路特定財源のムダ遣いの実態を洗い出すため、さいたま新都心にある国土交通省の出先機関である関東地方整備局を視察に訪れた。

 視察には、同対策本部副事務局長の川内博史、高山智司両衆議院議員のほか、道路財源をタクシー代に充てていたのではないかという問題を委員会追及や調査を通じて明らかにしてきた大久保勉参議院議員、古本伸一郎、小宮山泰子両衆議院議員、尾立源幸参議院議員、埼玉県12区次期公認予定候補の本多平直総支部長らが同行した。

 道路官僚のタクシーチケット利用状況に着目した大久保議員の追及・調査によれば、関東地方整備局道路部道路計画1課で上位10人中7人を占め、わずか20人足らずの同課の3分の1の職員だけで1134回、約2200万円を支出していたとされる。

 視察団一行は5階の会議室に通され、まず菅代表代行が挨拶。一昨日に道路整備費財源特例法改正案が再可決されたことに改めて言及したうえで、「私たちはむしろ、これからが道路政策の抜本改革の本番だと考えている」と表明。あわせて、民主党が考える一般財源化は道路特定財源を地方の裁量で自由に使えようにする一般財源化であると明言し、それに伴って全国8つの地方整備局のあり方の検討が必要だとした。

 「国の形をかえる突破口がこの道路行政だという位置づけで、今後も取り組んで行く」と語ったうえで菅代表代行は、地方整備局の位置づけは中央官庁よりもさらに見えにくいとも指摘し、「私どもが疑問に思うものは、すべての資料の提示を」と強い口調で求めた。

 こうした前段を経て行われた関東地方整備局からの説明の場では、高山議員が本省とのやりとりで「視察当日に現場で提示する」と回答があった、使用済みタクシー券の半券開示や職員の残業実態や公用車の使用状況の説明を求めたが、ずらりと居並ぶ北橋局長以下、「職員は一生懸命働いていた」「個人情報に繋がるタクシーの半券は開示できない」「この問題が明るみになったことで職員個人に苦情電話などもきている」などと列挙し、個人名が判明しないように黒塗りにしたうえでタクシー半券提示をと求めても、まさに組織ぐるみで開示も状況説明も拒否。組織総力をあげた拒否行動が展開された。

 らちが明かないと見た古本、大久保両議員は、エレベーターの利用を関東地方整備局職員によって阻止されたために、タクシーの半券を保管している18階にある道路部道路計画1課まで5階から歩いて訪ね、資料開示を迫った。1時間半以上押し問答が展開され、菅代表代行ら一行も加わってさらに要求したが、局側はあくまでも提示を拒んだ。

 菅代表代行は「暫定税率を復活させてガソリン税を上げ、国民生活を圧迫しておきながら、そんななかで国民が納めた税金を使い放題に使ってタクシー帰りを繰り返す。その職員を守るために資料開示を拒む。守るべきもの、目を向けるべき方向が違う」と、怒りをこめて繰り返し断じた。

[全文引用おわり] 

 古本さんと大久保勉さんは5階から18階まで階段を歩いて調査。

 5年経って特会改革ができたということになります。

 まあ、自民党はこういうことしないでしょうね。改革者の党として、民主党の青春は終焉したかのようにも思えますが、まわりまわってより若い世代が改革の志をつないでいくでしょう。

 改正特別会計法には、附帯決議がついており、衆議院では古本伸一郎さん、参議院では尾立源幸さんが趣旨説明していますから、すべての官僚が心すべしだし、古本さん、尾立さんは、これからもしっかりチェックする立場にいてほしい。


[写真]川内博史ガソリン値下げ隊長=筆者(宮崎信行)撮影。
   


[写真]2008年にどんどん値上がりしたガソリン価格、都内、筆者撮影。


[画像]笹川堯・議院運営委員長に抗議する、ガソリン値下げ隊=テレビ朝日映像から。



[写真]民主党によるガソリン値下げによろこぶドライバーと衆院山口2区補選で民主党が圧勝=2008年4月のNHKから撮影。

天皇陛下、消費税増税など社会保障と税の一体改革法を公布

2012年08月22日 23時59分59秒 | 第180通常国会(2012年1月~9月)一体改革

(このエントリーの初投稿日時は2012年8月24日午前1時)

[写真]インターネット官報平成24年8月22日付(号外第181号)第148ページの一部、茶色の枠付けは筆者から。

 天皇陛下は2012年(平成24年)8月22日付官報で、消費税増税法を公布されました。パチパチ。


[写真]御名をしたためられる陛下、宮内庁ホームページから。 

 
[写真]御璽を押される陛下、宮内庁ホームページから。 

 上の写真は、一般的な陛下のご執務を紹介した写真で、この法律の公布の場面ではありません。

 陛下が公布された社会保障と税の一体改革関連8法の正式な法律名と法律番号は以下の通り。()内には、当ブログでの呼称と衆議院が付けた議案番号です。

公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律 平成24年法律62号
 (公的年金の最低保障機能強化法案、第180国会閣法74号衆議院修正)

被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律 平成24年法律63号
 (共済年金を厚生年金に合併する被用者年金一元化法案、第180閣法78号衆議院修正)

社会保障制度改革推進法 平成24年法律64号
 (社会保障制度改革を推進する国民会議設置法案、第180国会衆法24号)

子ども・子育て支援法 平成24年法律65号
 (子ども・子育て新システム法案、第180国会閣法75号衆議院修正)

就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部を改正する法律 平成24年法律66号
 (認定子ども園法改正案、第180国会衆法25号)

子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律 平成24年法律67号
 (子ども・子育て新システムのための周辺法律56本を整備する法案、第180国会閣法76号衆議院修正)

社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律 平成24年法律68号
 (社会保障の安定財源を確保するための消費税法改正法案、第180回閣法72号衆議院修正)

社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律 平成24年法律69号
 (社会保障の安定財源を確保するための地方税法・地方交付税法改正法案、第180国会閣法73号衆議院修正)

 以上の8本です。

 ありがとうございました。

 8月10日に成立したものの、22日付公布ということで、すこし間が空きました。おそらくお盆期間中は、皇居外でのご執務が多かったことと、皇居の宮殿に勤務する職員を休ませてあげるというご配慮のために、お盆明けのご執務で公布されたのでしょう。これに先立ち、21日(火)の閣議後会見で、小宮山洋子厚労相が22日付の公布を発表していたようです。皇居と内閣をつなぐ内閣総務官は現在厚労省から出向の官僚ですし、もともと宮内庁には同省からの出向者が多いので、事前に情報が入っていたのだと思います。

 毎年GDPの3%にあたる10兆円以上のお金を動かし続ける恒久法としての巨大歳入法の成立に、私自身も多少なりともお役に立てて、大きな自信になりました。

 3月30日(金)の閣議決定、国会提出以降、多くの仲間を失いながらも、ようやくここまで来ました。私も多くの知遇のある国会議員およびその秘書を含めて、多くの私から見ての裏切りや、党から離れるという犠牲を負いました。しかし、そのことにはまったく憂いを持たず、この公布の日を迎えて万感の思いです。

 もちろん、消費税増税は2014年4月1日ですから、その前に国民の選択により凍結法が成立したり、閣議決定で凍結される可能性もあるわけですが、形になりました。

 もちろん、これで終わりではありません。6月15日の衆議院特別委員会での修正合意、3党合意を踏まえて、低年金者対策として、「年金生活者支援給付金の支給に関する法律案」(第180国会閣法83号)がすでに追加で提出されています。国民会議の設置や、消費税法附則第18条にもとづく、軽減税率や簡素な給付措置の設計。転嫁対策のための独占禁止法改正案の起草はまだこれからです。給付つき税額控除をするための「マイナンバー法案」(180閣法32・33号)は審議入りすらしていません。ダルマの目を入れる作業はまだこれからです。参議院は8月10日、社会保障制度推進法、子ども・子育て新システム3法、消費税増税法に附帯決議をつけており、尊重しなければいけません。むしろ、3党合意以上に、参議院での3つの附帯決議を尊重すべきでしょう。

 当ブログも2007年8月から2009年8月まで、自民党に対して、2009年9月から2010年6月までは小沢一郎幹事長グループに対して、「王様は裸だ」「それにもかかわらず!」と言い続けていたら、知らぬ間に与党主流派にイチバン近いブログになってはや2年2ヶ月。

 国家の未来に大きな責任を果たすことができました。

「ガソリン値下げ隊」が2008年の新語・流行語大賞に 当ブログが独自選出

2008年12月01日 18時58分36秒 | 第170臨時会(2008年9月~)麻生兵糧攻め

 「2008ユーキャン新語・流行語大賞」(「現代用語の基礎知識」選)が1日、発表されました。年間大賞には女優の天海祐希さんが主演したTBS系テレビドラマで広まった「アラフォー」と、お笑いタレント、エド・はるみさんの持ちネタ「グ~!」が選ばれたそうです。

 長妻昭さんの「居酒屋タクシー」がトップ10に入ったのはいいのですが、全体的にはすっきりしません。何か自民党から圧力がかかっているのではないでしょうか?

 やはり今年、最も世の中を動かした「ガソリン値下げ隊」(隊長:民主党国対筆頭副委員長の川内博史さん)が大賞にふさわしいのではないでしょうか。4月の1ヶ月間、シンデレラにかけられた魔法を解いて(暫定税率を撤廃して)、ガソリンの約25円値下げに成功しました。2008年で最も大きな出来事です。

 そこで、ユーキャン新語・流行語大賞にあやかって、当ブログでは「第1回 Yes we can! 新語・流行語大賞」を緊急に創設。2008年の世相を最も表した新語として「ガソリン値下げ隊」を選び、川内隊長らを表彰することにしました。

ガソリン値下げ隊の紹介ビデオです。国民の笑顔、笑顔、笑顔をご覧ください。

2008年Yes we can!新語・流行語大賞「ガソリン値下げ隊」  

 2回目の開催は未定です。