[画像・写真]岡田克也さんの画像は、首相官邸内動画からスクリーンショット。
民主党の岡田克也元外相、玄葉光一郎前外相、福山哲郎ネクスト外相(元外務副大臣)が「岡田訪米団」として、ワシントンを4泊5日間、訪れることが分かりました。玄葉前外相はまもなく旅立ち、現地時刻のあさって2014年7月6日(日)朝に到着。岡田さん、福山さんもその日のうちにワシントンに降り立ち、「集団的自衛権」について、アメリカ議会関係者や政府高官経験者らと会い、野党の立場からフランクに、大枠で、意見交換することになります。
2014年7月1日(火)、自民党、公明党連立の第2次安倍内閣が憲法解釈の再整理「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障体制の整備について」を決定した後、安倍首相の実弟で、岸元首相の実孫、岸信夫外務副大臣が国務省、国防総省を訪れました。
再来週の7月14日(月)15日(火)などに予定されている、衆議院予算委員会や、参議院の委員会での閉会中審査の場で、「アメリカの本音」を聞きだし、野党の声(国民の声)と交えて、安倍晋三首相との質疑に反映するのがねらい。
岡田訪米団は、 政権交代時の国務次官補で、「普天間」「東アジア共同体」で話し合ったカート・キャンベルさんは朝食会で歓迎してくれ、その場に有力者も集まるようです。
現職では、米上院共和党ナンバー2のコーニン院内総務、フォーブス下院軍事委員会海軍力等小委員長らと会談。互いに野党である共和党議員が多くなりますが、米議会日本研究グループメンバー7~8議員との懇談では、与党・民主党議員とも会います。最近できた「日本コーカス」を主宰する議員とも会う予定(議会日程で変更あり)。
安全保障では、ジョージ・W・ブッシュ大統領(在任中にアフガニスタン戦争・イラク戦争)の安全保障担当大統領補佐官だったハドレーさんと胸襟を開いてフランクに話し合う予定。フォード政権(在任中にベトナム戦争終結=敗戦)、ブッシュ政権(在任中に湾岸戦争)で安全保障担当大統領補佐官をつとめたスコウクロフトさんとも会う方向で最終調整中になっています。ハドレーさんは次期共和党政権の高官就任が有力視されている一方、スコウクロフトさんは大御所ですので、ともに野党・政権外の経験をふまえて、大所高所での議論がありそうです。
報道関係では、米ニューヨークに本社を置く世界的に影響力を持つ新聞のワシントン支局長と、取材というよりも、さまざまな情報交換を予定。
日本でも有名なグレン・フクシマCAP上級研究員も昼食会を開いてくれるほか、米民主党系のブルッキングス研究所の日本部長とも意見交換。
カーネギー平和財団所長、ハムレCSIS所長、駐米日本大使、アメリカ人若手有識者、在ワシントン日本人有識者、在ワシントン日本企業関係者らとも、与党時では考えらなかった1時間半以上の時間が確保されています。
話題は集団的自衛権が中心となる見込みですが、先方からは「中国や、日中、中韓、日中韓関係について話したい」との要望があるようです。
なお、「ジャパン・ハンドラーズ」とされる、アーミテージさん、マイケル・グリーンさんらと会う予定は現在のところなく、食事会など限られた場で会う可能性はありますが、あいさつ程度になるものと考えられます。
ただ、野党なので、ホワイトハウス、国務省、国防総省の現職幹部とは会わないものと思われます。
政府外議員による訪米としては、池田勇人自由党政調会長と宮澤喜一通訳の「池田・ロバートソン会談」に匹敵する歴史的な訪米団だった、と後世語り継がれることになるかもしれませんし、ならないかもしれません。
集団的自衛権に対する同盟国アメリカの本音を探ることで、集団的自衛権を容認しない方向性での説得力が増すことになりそうです。
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