【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

岡田克也さん、民主党代表選を重ねて要求 党員・サポーターまじえ、2017年9月末までのリーダーづくり

2014年07月23日 22時48分33秒 | 岡田克也、旅の途中

 岡田克也さんは前日の2014年7月22日(火)の定例の常任幹事会に続き、きょう「岡田かつやTalk-About」で重ねて前倒し代表選を要求しました。

 代表選―党員・サポーターを巻き込み、求心力のあるリーダーを

 このほか、岡田かつやTalk-About 同様に、当ブログも今年から転載されている、BLOGOSにも載っています。

 岡田さんは「本来であれば来年の夏まで任期がありますが、代表選挙を1年前倒しし、党員・サポーターも参加する正式な代表選挙をいま行い、今後3年間の任期の代表を選ぶべきだ」としました。これを解説すると、民主党の改正規約は第11条の3で、代表の任期を「代表の任期は、就任から3年後の9月末日までとし、重ねて就任することができるものとする」 としました。仮に海江田さんが今辞任すると、2017年9月末日が任期の党代表を選べ、統一地方選、衆院選、参院選がすべて同じ任期内に入るので、一体として取り組み、一体として進退を判断することになります。

 岡田さんは「いまの海江田代表は、野田代表が前回の代表選後半年で、総選挙の責任を取って辞任したあと、議員だけで選んだ代表です。党員・サポーターを巻き込むことで、誰が選ばれるにしろ、より求心力のあるリーダーになる」としました。

 これは衆議院議員団が5分の1に激減する中で選んだため、議員数に変化がない参議院議員団に有利な海江田さんが代表に選ばれたことを批判しています。とくに衆議院民主党は立法事務費(1議員当たり月65万円)を全額党本部に上納しているのに、参議院民主党は半分しか上納していないという問題が長年続いています。もちろん、参議院自民党はまったく上納していないので、自民党よりはよっぽどマシですが、いかんせん、企業献金が驚くほど少ない民主党にとって、参議院民主党の立法事務費は、地方議会の政務活動費をしのぐ問題で、号泣県議というよりも、号泣国民という風情です。

 そのため、輿石東さんや、加藤敏幸さんら参議院議員団の影響力を弱めて、第47回衆議院議員選挙で民主党が単独過半数をとれば、すぐに総理大臣がつとまる代表を選ぶべきだと岡田さんは要求しています。

 実際に、代表選になった場合は、英国労働党のミリバンド党首と期数や年齢が同じ、玉木雄一郎衆議院議員(香川2区)らの動向が焦点になりそうです。

 「こういうときこそ、人は見られている(岡田克也幹事長)」--第1次与党期の東日本大災厄(東日本大震災)とくに東京電力福島第一原子力発電所爆発事故の前後に、与党政治家としてどのようなふるまいをしていたかが、最大の選別ポイントになります。

 岡田さんはブログで「党の現状を考えると、このまま「ゆでガエル」のような状態で、だんだん党の勢いがなくなってしまうということでは、日本の政治にとって決していいことではありません。むしろ危機的状況です。」と強調し、国会議員団の覚悟を問いました。

 同時に私たち民主党員一人一人の人生においても、総理大臣をつくっていくストーリーというのは初めての経験となります。明治維新で内閣から四半世紀遅れでできた国会が総理大臣をつくっていくための大局観を持っていかねばならず、まずは家族、職場での情報交換が必要になります。言っちゃなんですが、我々民主党員一人一人が、どんなに稼いでも、立派な勲章をもらうことよりも、死んだ後に日本に残せる功績は、家族を除けば、政権交代ある二大政党政治の完成しかありません。誰かのせいにすればたやすいことを、自分のせいにして立ち上がりましょう。