[写真]東京・霞が関の中央合同庁舎4号館に掲げられた看板、すべて筆者(宮崎信行)映す。
上が、「北方の領土 かえる日 平和の日」(2012年5月撮影)、
中が、「“いつか“を今に 日本の国土 北方領土」(2012年11月撮影)、
下が、「北方領土を想う。」(2014年4月撮影)。
東京・霞が関の中央合同庁舎4号館というと、国会議事堂の正門から見て、左に皇居、右に霞が関官庁街が見えて、そのイチバン国会側に背中を見せている建物です。首都高速道路の「霞が関」入口のETCで停車したときに左側にある建物なので、公用車に乗る条件にある国会議員は、中距離の高速移動時にはなじみがあるかもしれません。
この建物は、私にとって思い出の建物で、1997年から98年にかけて、総理番兼務で総務庁を担当しました。そして、2012年の民主党政権時に、岡田克也副総理の記者会見がこの建物で開かれることになりました。14年ぶりの建物は、中央省庁再編で配置が変わり、昔の記者クラブの場所はフツーの事務室になっていましたが、出入り業者の食堂は変わりませんでしたが、リーズナブルでヘルシーな定食の値段は名目ではおそらく14年間据え置かれていたように思いますが、実質では随分高く感じられ、この14年間の日本経済の今昔を感じざるを得ませんでした。
ちなみに、旧総務庁はほとんどが総務省に移っており、北方対策本部(北対)と青少年対策本部(青対)の2つの部署だけ内閣府別館となった中央合同庁舎4号館に14年経っても残っています。
そのため、中央合同庁舎4号館には、北方領土返還に関する北対の看板がずっとかかっており、同じ看板は東京駅八重洲北口など国内のターミナルなどで見ることができます。
14年ぶりに見る看板も昔と変わらないものでした。
「北方の領土 かえる日 平和の日」
この五七五調の、全国民が「その通り!」と思うキャッチコピー。私が知る限り、橋本龍太郎内閣の時にはすでにこれで、第1次民主党与党期の野田佳彦内閣でもこの看板でした。
ところが、2012年夏ごろ、看板が突然変わりました。
「“いつか“を今に。日本の国土、北方領土」
この民主党文学ともいえる「、(てん)。(まる)」など句読点を多用したキャッチコピー。北対が、霞が関の若手も含めた官僚らに、奮起を促したように感じます。
このとき、ロシアのプーチン大統領は、柔道にたとえて、「引き分け」を民主党政権に申し出ています。
ところが、自民党政権になったある日、内閣府前を見て、驚きました。
「北方領土を想う。」
ふりがながあるので、「ふるさとをおもう」と読むようです。
これでは、領土返還への思いがまったく腰砕けになったように思えます。
きのう2014年7月28日付朝日新聞の投書欄には「北方領土返還をこの目で見たい」という98歳の北海道在住の男性の声が載っています。この方は「プーチン大統領が2年前に「引き分け」による解決を提案して、昨春には日ロ首脳会談が実現した。交渉が進むかと期待していたが、先日、クリミア半島で紛争が起きた。今月には民間旅客機がウクライナ上空でミサイルによって撃墜され、米国をはじめとする国際世論がロシアを非難している」としており、この男性は「好機だ」ととらえているようです。
しかし、安倍首相はおそらく天然ガスなど資源に興味を持っており、ロシアに対して融和的であり、先の通常国会では、参議院自民党国会対策委員会に「ソチ五輪開会式に出られるように、補正予算を成立させろ」という趣旨の命令を出したとされ、実際に、補正予算成立を見届けてから出発し、ソチ五輪開会式に出席しました。そして、閉会式直後に、クリミアのロシア編入を一方的に宣言し、国際社会の承認を受けないまま、クリミア半島の実効支配を続けています。
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