【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

野党提出のヘイトスピーチ法案審議 参議院法務委員会 きょうの国会

2015年08月06日 16時29分27秒 | 第189回通常国会2015年安保国会
【平成27年2015年8月6日(木)参議院法務委員会】

 前回趣旨説明された、「ヘイトスピーチ規制法案」(189参法7号)が審議されました。

 野党提出の法案だけが議題となり、与党議員が質疑したのは、今第189回通常国会で初めて。

 答弁には、民主党の小川敏夫さん、前川清成さんが立ち、頑張っている議員はいつも集中しているという参議院らしさがありました。実はこの20人委員会は、理事会などでの与野党対決色が意外に強いのですが、だからこそ、野党提出の法案が単独で審議入りできた、という見立てもできそうです。

 小川さんや前川さんは「この法案は基本法、理念法(スローガン法)で、これがあれば裁判所もヘイトスピーチは違法だ、という判決を出しやすくなるのではないか」「ヘイトスピーチの実例について直接的ではないが表現を工夫してよく書けていると思う」「民主党政権が閣議決定した人権委員会法案と考え方は一致しているが、システムは違う」と答弁しました。

 与党議員からは「私は内閣府特命担当大臣をつとめたが、この法案で法務省ではなく内閣府に審議会を設けようとしているが、内閣府は現在スリム化をしており、他の省にできなかったのか」、他の野党議員からは「質疑していると、提出者の苦労が分かり、法案を書くのがこんなに大変なのかと驚いた」といった質疑がありました。

 質疑を終え、採決はせずに、散会しました。次回は未定(公報)。

【同日 参議院経済産業委員会】

 「中小企業事業承継円滑化法改正案」(189閣法61号)。前回趣旨説明されたばかりですが、きょう質疑を終えて、採決し、全会一致で可決しました。次の本会議で可決し、成立へ。株式の譲渡で非親族も親族同様の優遇措置を受けられるといった内容。公布から1年以内の政令で定める日に施行。

【同日 参議院内閣委員会】

 「女性の職業生活における活躍推進法案」(189閣法8号)の参考人質疑がありました。輝く女性の話だけでなく、輝けない女性、非正規の貧困女性に対する委員からの質疑が目立ち、関心の高さをうかがわせました。

【同日 衆議院東日本大震災復興特別委員会】

 一般質疑がありました。このうち、被災3県(福島県、岩手県、宮城県)からは外れがちな、茨城県選出議員が質疑に立ち、茨城の現状を説明。海水浴場は「3・11」前の半分以下の入り込み客に落ち込んだままのようです。こういうのは補償されないんでしょう。あくまでも、震災も原発事故も、それがあったという事実を完全に腹に落とし込んでから、私たちは震災後日本を生きていかねばなりません。

 時間をさかのぼることはできません。


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