【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

矯正医官の兼業およびフレックスタイム特例法が成立 マイナンバー法修正 きょうの国会

2015年08月27日 15時01分30秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

【平成27年2015年8月27日(木) 衆議院本会議】

 日本最初のネクスト首相、田辺誠・元衆議院議員に対する弔詞が大島理森議長から朗読されました。

 「君はつねに政党政治の推進に力を尽くし、議会政治の発展に貢献した」。

 その後、2009年に鳩山ネクスト首相、2012年に安倍ネクスト首相がリアル首相に就任しましたが、ともに、およそ100日前に最大野党党首となっています。もっと時間をかけて、リアル首相をつくりこむプロセスを確立しなければなりません。

 「矯正医官の兼業およびフレックスタイム制の特例法」(189閣法60号=参議院先議)が全会一致で可決し、成立しました。3か月以内に施行。現在2割の矯正施設で定員割れしている現状を踏まえて、4週間を単位にしたフレックスタイム制を導入します。3月24日(火)に提出され、4月17日(金)に衆送付されていました。

 「航空法改正案」(189閣法75号)は全会一致で可決し、参に送られました。


【同日 衆議院総務委員会】

 一般質疑があり、とくに地方自治に関する質問がありました。これのみで散会しました。

【同日 衆議院情報監視審査会】 

 非公開で行われました。

【同日 参議院農林水産委員会】

 「農協法・農業委員会法改正案」(189閣法71号=衆修正)。

 4月3日(金)に、PDF226ページという膨大なボリュームで提出されました。延長国会の6月30日(火)に維新の党の修正があり、自公維の賛成多数で衆可決。7月2日(木)の参・本会議で趣旨説明し、審議入りしていました。

 きょうは総理入り質疑があり、終わり次第採決されました。民共の反対、自公維の賛成多数で可決しました。あすの本会議で可決・成立し、平成28年4月1日(金)施行。

 総理入り質疑のあとに質疑がなかったこともあり、附帯決議が提出され、共反対、自公民維の賛成多数で採択されました。この審議でつねに情熱を込めて取り組んできた、徳永エリさん(北海道、来夏改選)が「熱い思いを込めて案文を朗読します」とし案文を朗読しました。

  これに先立つ討論では、民主党の柳田稔さんが「農業者の組合であるとともに地域のための組合だ」とし、共産党も反対討論しました。

 私は、農協は農業者のための組合であり、地域金融機能は取り外すべきだと考えています。が、民主党は選挙で支えてくれた人たちのことを考える政党だから、「地域のための農協」とのメッセージを発信したのでしょう。尊重したい。

【同日 参議院内閣委員会】

 漏れた年金騒ぎでとまっていた、「マイナンバー法および個人情報保護法改正法案」(189閣法34号)が久しぶりに議題になりました。

 自民党の上野通子理事は、「久しぶりの審議だが、この法案の審議時間は15時間に達している」としながらも「とはいえ間があいたので基本的なところから質問したい」とし良識を見せました。

 いったん質疑終局。
 ここで、藤本祐司さんら自公民3党が修正案を提出。「日本年金機構については、一定の期間マイナンバーを使わない」としました。

 修正案に対して、共産党の山下芳生さんが質疑。

 この後、討論では、共産党の山下さんが「預金と特定健診にも付番(ふばん)する改正は反対だし、そもそも法律ができたときに反対した。修正案の日本年金機構にマイナンバーを扱う能力がないという認識は一致するが、その他の行政機関は大丈夫だよねという認識は一致しない」と語りました。

 採決では、共生の反対、自公民の賛成多数で、修正可決しました。次の本会議で可決し、衆に回付へ。

【同日 参議院厚生労働委員会】

 「労働者派遣法改悪法案」(189閣法43号)。

 自民公維の後、共の小池晃さんが質疑。「見なし雇用を期待して労働契約を結んだ派遣労働者がいる。ならば、改正法案を成立し施行しなくても、現時点で効力は発しているのではないか」と指摘しました。これに対して、塩崎厚労相の答弁が不十分で、休憩。

 この後、散会しました。

 不正常なまま週をまたぐことになりそうです。

【同日 参議院経済産業委員会】

 「北朝鮮経済制裁のための輸出入禁止措置の承認を求める件」(189承認4号)が趣旨説明。民主党が「拉致」、共産党が「核」について質疑し、採決。全会一致で承認されました。

【同日 参議院環境委員会】

 議員立法の「瀬戸内海環境保全特別措置法の改正案」(189参法22号)の審査。この委員会常連の共産党の市田忠義さんと無所属の水野賢一さんが質疑。採決され、全会一致で可決しました。

【同日 参議院外交防衛委員会】 

 一般質疑がありました。

 自民党の佐藤正久筆頭理事は「久々の外交防衛委員会の開催ですが、外相、防衛相はおつかれさまです。まだ外務省の条約案件がかなり残っており、今後審議したい」と語りました。

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なぜ党員がいない政党に投票したのですか?

2015年08月27日 12時35分44秒 | 第46回衆院選(2012年12月)大惨敗

 なぜ党員がいない政党に投票したのでしょうか。

 維新の党は、創設者の橋下徹大阪市長、松井一郎大阪府知事が離党することになりました。

 ところで、維新の党の前身の日本維新の会は、第46回衆議院議員総選挙(近いうち解散、平成24年2012年12月16日投票)で、5名に1名が投票しました。

 ところが、日本維新の会は党員が一人もいませんでした。

 以下、画像は、平成24年定期公表分政治資金収支報告書(総務省自治行政局選挙部)からスクリーンショット。 



 ご覧のように、選挙から2週間経ち、院の構成を定める国会が終わった後の、同年12月31日になっても、党員が一人もいません。

 比例代表では20・8%得票しています。

 投票した人の5人に1人は党員がいない政党に投票しました。

 この1年後には、党員は4562人となっています。

 民主党は34万4873人の党員がいて、3億4483万7000円の党費を集めました。



 自民党は、



 61万9245人の党員がいました。

 公明党は、


 44万9383人の党員がいました。

 日本共産党は、



 

 291万6535人の党員がいました。

 なんで、党員がいない政党に投票したんですか?

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