【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

平成28年度地方税法改正法案を提出、法人事業税の外形標準課税強化

2016年02月09日 23時59分59秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

(このエントリーの初投稿日時は10日午前7時で、それから2016年2月9日付にバックデートしました)

[写真]総務省、2015年秋、筆者・宮崎信行撮影。

 政府は、2016年2月9日(火)、「平成28年度税制改正法案」(190閣法21号)を提出しました。

 法人事業税(府県税)の外形標準化をすすめるため、付加価値割を今年度の0・72%を、28年度は1・2%に増税し、資本割を0・3%から0・5%に引き上げます。逆に、所得割は6・0%から3・6%に減税します。

 これにより、県庁の財政が安定します。ただ、7年前のリーマンショックでこしらえた企業の繰延税金資産がつきそうなところで所得割を減税することで企業有利の税制が続きます。また、私としては、総務省作成の資料で「法人税改革」と、国税(財務省所管)用語である「法人税」を使っていることが気になりました。法人関係税制には、国税として法人税、府県税として法人事業税、県および市税としての法人住民税(法人県民税、法人市民税)がありますが、これらの総称としての一般名詞として「法人税」と呼ぶのは違和感があります。

 このほか、農地集約のため、固定資産税の強化と軽減を盛り込みました。遊休地は増税、農地バンク(県農地中間管理機構)に貸し出すと減税になります。このような複雑な税制を政策誘導に使うのは、私としては、総論反対です。昨年11月の関連エントリー(農地の固定資産税「耕作放棄地は増税」「農地バンクは減税」検討、平成28年度地方税改正法案)もご参照ください。 

 車体課税では、平成29年度から自動車取得税を廃止します。

 企業版ふるさと納税が新設されます。私に言わせれば、「企業から自治体への寄付金を税額控除できる制度」であり、「税額控除」であり、「納税」ではありません。言葉をシンプルにすべし。

 なお、これとは別に、「地方交付税法改正法案」(190閣法22号)も提出されました。総額を書き込むほか、特別交付金(特交)を現状維持します。これも、「交付税」とは「交付金」のことであって税ではありませんから、「地方交付金」に名称を変える透明性の確保が必要です。 

 シンプル・イズ・ベスト。

 両案は、地方財政計画と3案一体で審議され、国税の改正法案とともに、年度内に成立する見通し。

このエントリー記事の本文は以上です。
(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 
(http://miyazakinobuyuki.net/)

[お知らせはじめ]

宮崎信行の今後の政治日程(有料版)レジまぐ)を発行しています。購読料は、月864円(税込)。

「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

このブログは次の下のウェブサイトを活用して、エントリー(記事)を作成しています。

衆議院インターネット審議中継(衆議院TV)

参議院インターネット審議中継

国会会議録検索システム(国立国会図書館ウェブサイト)

衆議院議案(衆議院ウェブサイト

今国会情報(参議院ウェブサイト)

各省庁の国会提出法案(閣法、各府省庁リンク)

日本法令索引(国立国会図書館)

電子政府の総合窓口e-Gov法令検索(総務省)

予算書・決算書データベース(財務省ウェブサイト)

インターネット版官報

[お知らせ終わり]


児童扶養手当法改正案提出、第2・3子恒久倍増 石田祝稔公明党政調会長の提案

2016年02月09日 23時59分59秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

(このエントリーの初投稿日時は10日午前7時で、それから2016年2月9日付にバックデートしました)

[写真]公明党の石田祝稔政務調査会長と、民主党の岡田克也代表=ともに衆議院ウェブサイトから。

 政府は、「児童扶養手当法改正法案」(190閣法26号)を平成28年2016年2月9日(火)の閣議を経て、衆議院に提出しました。

 ひとり親世帯の児童扶養手当を、月額で、第1子4万2000円に重ねて、第2子が1万円(現在は5000円)、第3子以降が6000円(現在は3000円)とする法案。成立すれば、8月1日に施行し、12月支給分から適用。年収227万円から460万円にかけて漸減するのは現在と同様。

 法案の概要は、厚労省ウェブサイトに載っています。

 国会での審議は、「労働基準法改正案」(189閣法69号)よりも先行するとみられますが、より多くの人の負担を減らす「雇用保険法改正案」(190閣法9号)を前に持ってくる気配があり、第190回通常国会(6月1日まで)での成立は半々、といったところでしょうか。

 2015年11月の当ブログ内エントリー(児童扶養手当法改正案提出、与野党に機運 第2子以降増額、2016年通常国会)にもある通り、11月の衆議院予算委員会閉会中審査で、公明党の石田祝稔(いしだ・のりとし、シュクネン)政務調査会長が、就任早々、提案。塩崎厚労相の答弁は、補正予算案での対応と思われるものでしたが、民主党の岡田克也代表が記者会見で「民主党単独でも、国会に法案を出すことも含めて検討したい」と後押ししたことが実現しました。石田政調会長と岡田代表は、衆議院初当選同期で、新進党結党メンバー。

 岡田さんのお母さんは、母子家庭の3人娘で、岡田さんはひとり親世帯のバックアップに初当選以来取り組んでいます。




[当ブログ内から関連エントリーの全文引用はじめ]

児童扶養手当法改正案提出、与野党に機運 第2子以降増額、2016年通常国会

2015年11月13日 16時02分08秒 | 第190回通常国会(2016年1月~)

[写真]官邸・国会に続く、初夏の坂道、2015年6月、筆者・宮崎信行撮影。

 児童扶養手当法改正案提出の機運が与野党に高まってきました。

 児童扶養手当法(昭和36年法律238号)は、その第5条で「手当は月4万1000円とする」「2人以上の場合は、それぞれ3000円、そのうち1人は5000円とする」と書いてあります。

 要するに、母子(シングルマザー)・父子など寡婦のひとり親世帯では、子ども1人なら月4万1000円ですが、2人だと月4万6000円、3人だと月4万9000円。2人以上のひとり親世帯の負担感が問題となっていました。

 今週の衆議院予算委員会閉会中審査では、公明党の石田祝稔・政務調査会長が質問しました。石田さんは前月に5年間務めた前任者が入閣したため、政調会長になり、NHK日曜討論に続き、テレビ入り予算委でもトップバッターとなりました。

 石田さんの質問に対して、塩崎厚労相は「年末までに加算額の拡充も含めて検討したい」と答弁しました。

 これを受けて、民主党の岡田克也代表は12日(木)の記者会見で、「国会に法案を出すことも含めて検討したい」と語り、政府から閣法が提出されない場合も、民主党独自の議員立法を、平成28年2016年通常国会に提出するかまえを見せました。このため、いずれにせよ、児童扶養手当法改正法案が提出される公算が高まりました。

 塩崎厚労相の発言は、今月とりまとめる政策パッケージ「1億総活躍社会」に入れ込んで、補正予算案のメニューに入れることを念頭に置いた可能性があります。これについて、岡田代表は「補正だと1回きりになる。恒常的な制度が必要だ」とし、補正ではなく、本予算で対応すべきだとの基本を明示しました。

 子どもの貧困は、今さらながら、今年になってから、世論の関心が高まっており、一気に解決するチャンスです。ただ、厚生労働委員会は積み残しが多く、とくに残業代ゼロの労働基準法改正案とのかけひきが予想されます。かけひきですが、「残業代ゼロよりも、子どもの貧困対策だ」との世論が高まれば、参院選を前に政府・自民党も柔軟な国会対策に応じ、政策実現につなげることはできそうです。

このエントリー記事の本文は以上です。
(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 
(http://miyazakinobuyuki.net/)

[全文引用おわり]




[当ブログ内から関連エントリーの全文引用はじめ]

【評伝】高田ちえさん享年100 岡田克也さんの背中を押したたった一人のおばあちゃん

2009年01月31日 16時23分23秒 | 岡田克也、旅の途中
 

 正月2日早朝に、民主党副代表・岡田克也さんのおばあさん、高田ちゑ(高田ちえ)さんが亡くなりました。享年100。老衰。ここ数年は入退院を繰り返していたそうです。 岡田さんの55年間の前半生でただ一人のかけがえのない祖父母がちえさんでした。

 高田家は三重県菰野町の旧家(地主)で岡田さんのお母さんの実家です。

 岡田家(父方)は三重県四日市の老舗、岡田屋呉服店。岡田卓也さん(イオン創業者・名誉会長)夫妻のもと、長男の岡田元也さん(イオン社長)、次男の克也さん(衆議院議員)、三男の高田昌也さん(中日新聞政治部記者)がいます。いわゆる岡田3兄弟です。

 高田ちえさんは三重県海山町(いまの紀北町)出身。菰野町の旧家に嫁ぎながら連れ合いを亡くし、苦労しました。それでも3人の娘(一人は岡田さんのお母さん)を女手ひとつで育て上げたうえ、その経験から、自分と同じような境遇、つまり母子家庭、シングル・マザーを支援する活動を半世紀以上続けました。

 1949年(昭和24年)2月から最近まで「菰野町母子福祉会」の会長。県組織では、三重県母子福祉会(現在の名称は三重県母子寡婦福祉連合会)会長(1971年~1990年)、全国組織では、全国母子寡婦福祉団体協議会(全母子協)副会長(1979年~1989年)を務めました。
 
 国会議員、陳情者、官僚、マスコミ御用達の「国会議員要覧」というガイドブックがありますが、巻末の主要団体の連絡先の一覧にも「全母子協」が載っています。

 【動画】麻雀好きの明るい人でした――ただ1人の祖母、逝く(岡田かつや週刊ビデオメッセージ)

 このおばあちゃん、岡田さんにとって、「イオン創業に奔走しあまり夕食をともにした記憶がない父」との心のすきまをうめ、「大阪の高校進学&父との2人ぐらし」という思春期の大決断を助け、通産官僚から代議士への転身という岡田さんの人生の節目節目でその背中を押してあげた「政治家・岡田克也」誕生に不可欠な人物だったことが分かりました。

 ◇

 私は高田ちえさんのことを書き記すことは、いずれ現代史の大事な資料になると思い、このエントリーを書くことにした次第です。

【しごとに明け暮れる父母、10キロ離れたおばあちゃんの家へ自転車で】

 「1953年7月14日、私は三重県四日市市で生まれた。父はいまでこそイオングループの創業者として知られているが、当時は四日市で代々つづいた家業の呉服店の後継者だった」「母も地元で生まれ、父と結婚した当初は売場に立っていた」(岡田克也著『政権交代』49ページ)。

 

 「私にとってはあくまでものんびりした一地方都市で、こうした街で育ったことが自分の人格を形成する、大事な要素になっていると思う」「毎日忙しくしていて、父と夕食をともにした記憶はほとんどない」。

 公立の小中学校で学び、「社会にはいろいろな人がいる」という感覚が体に染みついた克也少年ですが、仕事にあけくれるお父さんとそれを支えるお母さんに反感を覚えていたのではないでしょうか。

 克也少年の淋しさを埋めてくれたのは、たった一人のおばあちゃんだったようです。四日市から片道10キロ離れた高田家に1人で自転車に乗って、よく遊びに行っていたそうです。

 「大変明るい人で、趣味は麻雀。私が中学校時代に麻雀を教えてもらったのも祖母からで、最近はあまりやりませんが、大学時代や社会人になってから、あまり上手くない麻雀を一生懸命やった、そのもとは祖母に教えられたものです」(1月7日付「岡田かつやTalk-About」)

 こういったことを岡田さんがあかすのはまれです。

 「1969年、私は大阪の高校を受験することにした。私にとっては初めての大きな決断だった」(「政権交代」51頁)。「都会の高校に行ってみたい」「それまであまり話したことのない父といっしょに暮らしてみたい」。

 この決断の裏にはおばあちゃんとの“雀卓談義”があったと思われますが、そこはちょっと分かりません。


【東大法学部、知らずに追いかけていた父の背中、おばあちゃんの背中】

 東大法学部に進んだ克也青年。

 「卒業後の進路を考えはじめる頃になっても、やはり公のために働きたいという思いがずっと心の中にあった」(「政権交代」55頁)。

 岡田さんは、通産省と厚生省から就職内定をもらいました。

 本人は気付いていないかもしれませんが、通産省はお父さんの会社の所管官庁、厚生省はおばあちゃんの団体の所管官庁です。克也青年は無意識にお父さんの背中とおばあちゃんの背中を追いかけていたのではないでしょうか。

 「どちらに行くべきだろうか。正直なところ、大変に迷った。公のために働くのであれば、年金や福祉の仕事など、厚生省のほうがよりふさわしいだろうか、という思いもあった。しかし、生きた経済や企業を相手にしながら、省内が生き生きしているような実感があって、通産省に決めた。入省は1976年である」(『政権交代』56頁)。


【志ある若者の背中をそっと押す高田家 孫文と岡田さんの意外なつながり】

 岡田さんは2008年7月25日付の訪中報告ブログで、次のようなエピソードを明らかにしています。

 高田家に今からおよそ100年前、のちに中国で辛亥革命(中華民国建国)をなしとげた孫文が泊まったことがあるそうです。孫文を経済的に支援する日本人グループの1人だったとのこと。

 孫文は中国同盟会を1905年8月20日に東京で結成しました。時の東京は日露戦争の勝利が確実で、「坂の上の雲」にのぼったような気持ちでいたころです。この中国同盟会が清王朝を滅ぼし、辛亥革命をなしとげることになります。

 孫文は革命を目指して香港、シンガポールに滞在し、宮崎滔天(宮崎寅蔵)ら支援者の力で日本国内も転々としていました。昨年、胡錦涛・国家主席が来日した際も、日比谷公園内の孫文ゆかりの「松本楼」を訪れました。岡田さんのひいおじいちゃんもそういった孫文の支援者の一人だったようです。

 孫文は高田家に一宿一飯のお礼に「博愛」という書を残しました。岡田さんが代議士になると、孫文の書を高田家の蔵から東京に運び、衆議院議員会館の自室に掲げました。



[写真は孫文が高田家に残した「博愛」の書]

 あの広い中国大陸で辛亥革命をなし遂げた孫文。その背中を押してあげた高田家。高田ちえさんも岡田さんが1988年、通産省を辞めて政治家になると「決めたときには、一生懸命応援をしてもらった」(1月7日付ブログ)。

 高田家には、志ある若者の背中をそっと押してやる思いやりが受け継がれているようです。高田家は養子縁組みした昌也さん、つまり岡田さんの実弟が跡を継いでいます。

 孫文は58年間の生涯で「中国革命の父」となりました。中国人、台湾人、日本人の大多数が偉人だと一致するおそらく唯一の人物ですが、最期は「革命未だならず」と無念さをにじませました。

 
[中華民国時代の北京・天安門にかかる孫文の肖像=1月24日付朝日新聞]

 岡田さんも若く見えますが55歳。狭いこの国で、革命ではなく政権交代をするのは、ずっと簡単なことに思えます。民主党が政権をとり、その政権がいずれ腐り、もう一つの二大政党に政権が再びかわる。そういうプロセスを経て、日本に政権交代可能な二大政党制を確立するには向こう15年間はかかります。岡田さんには「政権交代未だならず」など絶対に許されません。

 私はこの訃報に接するまで、「高田ちえ」さんのお名前も存じ上げませんでした。「政治家・岡田克也」にこれだけ大きな影響を与えた明治女性がいたとは驚くばかり。なぜだかよく分からないけど、「ありがとうございました」と感謝したい気持ちになりました。

 心からご冥福をお祈りします。

[全文引用おわり] 

[お知らせはじめ]

この無料ブログ(goo)のほかに、有料版の宮崎信行の今後の政治日程(有料版)レジまぐ)を発行しています。購読料は、月864円(税込)となります。購読方法は「レジまぐ」(メディア・インデックス社)まで。

「国会傍聴取材支援基金」で、日本唯一の国会傍聴ブログにご協力ください。

「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

郵便局(ゆうちょ銀行)の口座から、毎月自動送金できます。手数料毎月123円です。通帳、印鑑、名前を確認できるものの3点セットで、郵便局の窓口でお手続きください。 

このブログは次の下のウェブサイトを活用して、エントリー(記事)を作成しています。

衆議院インターネット審議中継(衆議院TV)

参議院インターネット審議中継

国会会議録検索システム(国立国会図書館ウェブサイト)

衆議院議案(衆議院ウェブサイト

今国会情報(参議院ウェブサイト)

各省庁の国会提出法案(閣法、各府省庁リンク)

予算書・決算書データベース(財務省ウェブサイト)

民主党ニュース(民主党ウェブサイト)

goo 政治ニュース

インターネット版官報

[お知らせおわり] 


平成28年度から32年度までの特例公債法案が衆・本会議で審議入り きょうの国会

2016年02月09日 16時08分46秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

【平成28年2016年2月9日(火)衆議院本会議】

 「北朝鮮によるミサイル発射に抗議する決議案」(190衆決議2号)が、河村建夫さんから趣旨弁明されました。採決の結果、「異議無し」の全会一致で採択されました。安倍首相が発言しました。

 この後、「平成28年度から32年度までの特例公債法案」(190閣法7号)が審議入り。麻生副総理兼財務相が趣旨説明し、代表質問。今国会での法案の本会議代表質問はこれがはじめて。

 まったく偶然ですが、審議入りの30分前。長期金利(新規発行10年物国債)が初のマイナス。12時39分にニュース速報が流れていました。

 自民党の松本洋平さんは「特例公債は今から40年前の昭和51年から発行が始まり、バブル期の一時期を除き、発行し続けている」「特例公債の発行額は前政権と比べて、年10兆円減らしており、財政健全化は確実に進んでいる」としながらも「手綱(たづな)を緩めるわけにはいかない」と語りました。

 安倍首相も「新規発行国債を年10兆円減らした」と胸を張りました。麻生財務相が「自公民3党の確認合意書にもとづき、平成24年度から27年度までの特例公債発行の枠組みを延長するものだ」と答弁すると、 民主党議員から「今回は合意していないぞ」との野次が飛びました。

 登壇した民主党の鷲尾英一郎さんは「もう一度与野党の垣根を越えて、社会保障と税の一体改革に取り組むべし」とただしました。安倍首相は「3党合意にもとづいた法律にそって進めており、見直すつもりはない」と答えました。

 日本共産党の宮本徹さんは「憲法と財政法を幾重(いくえ)にも踏みにじるものだ。戦時国債で国民生活を破壊した教訓が財政法4条だ」とし、財政法4条の特例としての公債発行に反対しました。

 平成28年度から32年度までの特例公債法案(190閣法7号)の正式名称は「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法及び財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案」。

 関連エントリー記事は「●平成28年度から32年度までの特例公債法案提出 金額無くPB黒字化は努力義務」(1月22日付)。

 あるいは、「平成28年特例公債発行法案は、民主党政権の復興財源確保法の改正と抱き合わせで提出へ」(1月13日付)。

 きょねんは、「平成28年度特例公債法案「安倍の財政規律の無頓着ぶりに自由度を与えていいのか」岡田克也民主党代表」 (10月22日付)。

 さらに、「財務省、平成28年度から30年度ないし32年度(2020年度)までの特例公債法案を国会に提出へ」(7月3日付) とこだわってまいりました。

【平成28年2016年2月9日(火)衆議院予算委員会】

 平成28年度予算案の6日目、一般的質疑2日目。

 民主党の緒方林太郎さんが、丸川環境大臣の放射線の基準に関する演説をめぐって質疑しました。 

 高市総務相が放送法第4条違反で電波停止もありうると言及したことは朝日新聞1面でも報じられました。民主党の玉木雄一郎さんがさらに問うたところ、高市総務相は「きょうは急に呼んでいただいて(補足説明ができるので)ありがとうございます」とし、前日と同じような説明をしました。

 TPPのISDS条項について、民主党の緒方林太郎さんと玉木さんは、TPPの「将来の紛争の抑止的効果がある」との条文について、日本の民法709条は民事裁判での懲罰的な損害賠償は認めていないと指摘。平成9年7月11日の最高裁判決との違いを問うと、岩城法相からあやふやな答弁が続きました。

 日本共産党の島津幸広さんは、最低賃金について質疑。「県別の最賃により、静岡県熱海市と、神奈川県湯河原町では、同じコンビニの同じ仕事で時給100円の違いがある」とし、物価、家賃、公共交通機関の運賃などを勘案すると、県別の生活費に大きな違いはなく、全国一律の最賃に向けた働きかけを求めました。

【同日 参議院本会議】

 参議院本会議の定例日は、月曜日、水曜日、金曜日。定例時刻は午前10時。

 きょうは火曜日の午後4時という極めて珍しい時刻に始まりました。

 「北朝鮮による弾道ミサイル発射に抗議する決議(案)」(190参決議1号)が提出され、議運委員長の松山政司さんが発議者を代表して趣旨説明。

 採決の結果、投票総数229、賛成229、反対0の全会一致で可決し、採択しました。安倍首相が「関係国とも一層緊密に連絡していく」と発言しました。

 ◇

 ツイッターはアカウント凍結が続いており、休止中です。フォロワー数が1万人増えて凍結されましたので、何らかのスパムが原因だと、私としては想像しております。

このエントリー記事の本文は以上です。
(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 
(http://miyazakinobuyuki.net/)

[お知らせはじめ]

宮崎信行の今後の政治日程(有料版)レジまぐ)を発行しています。購読料は、月864円(税込)。

「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

このブログは次の下のウェブサイトを活用して、エントリー(記事)を作成しています。

衆議院インターネット審議中継(衆議院TV)

参議院インターネット審議中継

国会会議録検索システム(国立国会図書館ウェブサイト)

衆議院議案(衆議院ウェブサイト

今国会情報(参議院ウェブサイト)

各省庁の国会提出法案(閣法、各府省庁リンク)

日本法令索引(国立国会図書館)

電子政府の総合窓口e-Gov法令検索(総務省)

予算書・決算書データベース(財務省ウェブサイト)

インターネット版官報

[お知らせ終わり]