(初投稿は2017年6月27日で、それから、本会議当日の2017年6月15日付にバックデートしました)
[画像]安住淳さん、2017年6月15日、衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット。
●安住淳さんが下野後、初めて本会議で演説。
15日の国会では、民進党の安住淳・元財務大臣が下野後初めて衆議院本会議で演説しました。3年前に、通算二度目の沖縄・北方特別委員長として登壇して、法案の審査結果を報告をしていますが、演説は初めてです。
この国会の前半戦の攻防「森友学園、国有地値引き売却」について、「財務省という役所は、国有地の売却には極めて厳しい。私が言うんだから間違いありません」とし、財務大臣経験を踏まえて、現政権の恣意的な介入を疑いました。
議題は、内閣不信任案。野党ですから当然、賛同する側の趣旨説明演説をしました。5年前、一体改革採決の雛壇から見下ろした、異様な与党議員たちの姿。党は違えど、その無責任ぶりは変わらないでしょうが、議院内閣制というものは、数人程度の能力ある国士と、その他多数の起立採決要員がいれば、まあ、なんとかなるものです。
●白河以北一山百文、本会議での言及は、29年ぶりで、平成で初めて。
宮城県の安住さんは演説の中で、東北地方に対する、主に明治維新政府の差別用語とされる「白河以北一山百文」(しらかわいほくひとやまひゃくもん)の言葉を使いました。第193回国会では、福島県の金子恵美さんが、民進党の自治体議員からの声として言及。実は私はこのとき、はじめてこの言葉を知りました。本会議に限ると、昭和63年に、岩手県の沢藤礼次郎さんが、使っています。
平成というのは、後々「失われた20年」と「東日本大震災」があった元号ということになるでしょう。平成はもうすぐ終わります。平成の国会議事録に間にあって良かったし、それに一番ふさわしい政治家が、安住淳さんであることは、多くの賛同を得るところだと思います。
以下、国会議事録からコピペして、この記事は終わります。
[国会議事録データベースから全文引用はじめ]
○安住淳君 皆さん、こんばんは。
私は、民進党・無所属クラブ、日本共産党、自由党及び社会民主党・市民連合を代表して、安倍内閣不信任決議案について、提案の趣旨を御説明申し上げます。(拍手)
まず、決議案の案文を朗読します。
本院は、安倍内閣を信任せず。
右決議する。
〔拍手〕
以上であります。
討論に先立ち、現在の参議院における与党側の対応について断固抗議します。
参議院法務委員会での共謀罪法案の審議はまだ終わっておりません。にもかかわらず、与党側は、委員会質疑が未了なまま、本会議中間報告というこそくな手段を用いて、強行採決を今まさに行おうとしております。これは、民主主義を否定する、憲政史上まれに見る暴挙であり、看過することはできません。
この共謀罪に対する国民からのさまざまな懸念の声に一切耳をかさず、ひたすら法案の成立に突き進む安倍政権は、断じて容認することができません。
参議院での審議を直ちに法務委員会に差し戻し、しっかりとした質疑を行い、民主的ルールにのっとった議会運営を行うことを改めて強く要求いたします。
この一連の国会対応でも明らかなように、この四年半、安倍政権は、意見を異にする人々の声に一切耳をかさず、数の力に頼った政権運営を続けてまいりました。私は、安倍一強と言われる政治状況が生んださまざまな問題をここで明らかにし、なぜ我々が本日、安倍内閣不信任決議案を提出するに至ったか、以下、具体的に申し上げます。
まず、安倍総理が腹心の友と呼ぶ人物が理事長を務め、安倍総理御自身もかつて役員を務めていた加計学園を取り巻く数々の疑惑であります。
加計学園については、愛媛県今治市が過去十五回も獣医学部設置を求めてきましたが、いずれも認められなかったという経緯があります。
それが、安倍内閣が発足した途端、とんとん拍子で話が進み、あっという間に国家戦略特区を利用した獣医学部設置が認められ、わずか八日間の公募期間という驚くべきスピードで加計学園が選ばれました。
この間、内閣府や文部科学省の間では、平成三十年四月開学を前提に、逆算で最短のスケジュールを作成し、共有いただきたい、これは官邸の最高レベルが言っていることだとか、設置の期間について、今治市の区域指定時より、最短距離で規制改革を前提としたプロセスを踏んでいる状況であり、これは総理の御意向だと聞いているなどというやりとりが交わされ、これが記された内部文書も明らかになりました。
しかも、当時文部科学省の事務方のトップ、事務次官を務めていた前川喜平氏は、文書は本物であると認めたばかりか、和泉洋人総理補佐官からは対応を早くしてほしい、加計学園理事で内閣官房参与であった文部科学省OBの木曽功氏からも早く進めてほしいと働きかけを受けていたことも暴露し、結果として行政がゆがめられたとして、勇気ある告発を行いました。
さらに、前川氏に続き、複数の文部科学省職員が次々と同様の証言をしていることが報道されています。私の認識では、複数の文部科学省職員がこの文書の存在、そして共有を認めている以上、これは怪文書でも何でもなく、紛れもない文部科学省の行政文書ではありませんか。
にもかかわらず、安倍総理は知らぬ存ぜぬ、菅官房長官は怪文書と決めつけ、国会の再三の要請にもかかわらず、政府は再調査を拒否してまいりました。
しかし、厳しい世論の批判を受けて、ようやく先週末、再調査を行うと表明しました。表明はしましたが、いまだその結果は公表されておりません。よもや、国会が閉じるのを待っているわけではないでしょうね、総理。
いずれにせよ、こうした姿勢は、実態解明をして国民に真実を知らしめるのではなくて、むしろ疑惑にふたをするようしむけていると言わざるを得ません。
しかも、官房長官に至っては、前川氏を、うそつき、地位にしがみつく無責任な人物、さらには、いかがわしい店に通う品性下劣な人間であるとのレッテルを張り、繰り返し人格攻撃を加えています。
皆さん、官邸が公務員の素行を日常的に調査し、弱みを握り、一たび反旗を翻すようなことがあれば社会的に抹殺しようとする姿は、まさに恐怖政治ではないんですか。
政府は、国民の根強い不信感に対して謙虚に向かい合い、みずから実態を解明すべきであり、それがない限り、人心は大きく離れ、国家機関そのものに対する信頼がなくなる危機にあることをよく認識すべきであります。
次に、安倍総理の昭恵夫人が名誉校長を務めていた森友学園を取り巻く数々の疑惑です。
森友学園は、大阪府豊中市に小学校を設置するに当たり、当初、安倍晋三記念小学校という名で寄附を募ったということであり、籠池前理事長夫婦も、昭恵夫人との親密な関係を大々的に利用していたと認めております。
この結果、本来は無理筋だった小学校設置の話がとんとん拍子に進み、不動産鑑定士が九・六億円と鑑定した国有地が、地下から大量の生活ごみが見つかったという口実で八・二億円も値引きをされ、最終的には九割引きの一・三億円という破格の安値で売却をされました。
しかし、その後の調査によると、値引きの根拠となった地下九・九メートルの深さまでごみが埋まっているという話は、全く根拠がないことが明らかになりました。つまり、売却価格の積算根拠がでたらめだった可能性が高くなったということです。
財務省という役所は、予算や国有地の売却には極めて厳しい役所です。私が申し上げているんですから、間違いありません。その財務省がなぜ、国土交通省大阪航空局が示したこのいいかげんな算定を真に受け、国民の大切な資産である国有地を投げ売りするかのごとく処分したのか。そこには、大きな政治力、権力者に対するそんたくが働いていたのではないですか。
森友疑惑に関して、当初、自民党は、籠池前理事長は民間人だからという理由で、参考人招致には否定的な態度をとり続けていましたね。しかし、籠池氏が昭恵夫人から百万円の寄附を受けたと述べた途端、竹下国対委員長は、総理への侮辱だとして、一転して証人喚問に応じると表明しました。
証人喚問というのは、本来、国政調査権に基づき、国民に対し真相を明らかにするために行うものであって、権力者に刃向かう者を呼びつけ、たたき潰すために行うものではないはずです。私は、籠池氏証人喚問における与党側の態度にずっと危惧を抱いておりました。
安倍総理、あなたは、国会の質疑において、私や妻が関係していたということになれば、総理も国会議員もやめると大見えを切りました。
あなた自身はともかく、昭恵夫人が深く関与していたことは、数々の証拠から見て明白な事実ではありませんか。籠池氏は、証人喚問においても、昭恵夫人から百万円の寄附があったことや、夫人付と呼ばれる政府職員とのやりとりの詳しい実態を暴露しました。
我々野党は、籠池氏が証人喚問に応じた以上、昭恵夫人も証人喚問に応じていただき、籠池氏が証言したことについて一つ一つ弁明すべきではないかと繰り返し要求いたしましたが、安倍政権は、夫人はもとより、関係した政府職員も含め、全て拒否し続けました。
しかし、この問題はまだ終わっていません。なぜ国民の大切な資産である国有地が不当に安く払い下げられたのか、我々は今後も徹底追及をしてまいります。
次に、共謀罪法案について申し上げます。
今さら言うまでもなく、本法案には数々の重大な問題が含まれており、自民党の心あるOB議員からも批判が寄せられています。
しかも、この法案に対する不安は、国内のみならず、海外でも広がっており、国連プライバシー権に関する特別報告者であるジョセフ・ケナタッチ氏は、プライバシーに関する権利と表現の自由への過度の制限につながる可能性があるとまで指摘しています。
このような指摘があるのなら、政府は意を尽くして説明をし、懸念を解消するというのが常識的な対応というものであります。にもかかわらず、政府は、法案の公式な英訳文をいまだ国連に送らず、説得力のある根拠も示さず、ただ抗議するのみで、あげくの果てには、特別報告者は国連の立場を反映するものではないなどと、人格攻撃まがいの批判に終始しています。
安倍総理、国際社会の批判にもっと謙虚になるべきではありませんか。
政府は、もともと、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックを控え、テロ対策の観点から、国際組織犯罪防止条約、いわゆるTOC条約締結が不可欠だとして、その国内法が今回の法案であり、テロ対策に必要不可欠であるとの印象操作を行ってきました。
しかし、厳密に調べると、今回の法案はテロ対策とはおよそ関係なく、そもそも、法案の条文には当初テロという文言さえなかったのを、あえてテロ等準備罪という名前を無理やりつけて行い、国民や報道機関に誤解を植えつけたのではないでしょうか。
この法案の委員会質疑で明らかになったように、共謀罪はTOC条約に必要不可欠なものではないのであります。にもかかわらず、この法案が成立しなければ東京オリンピックやパラリンピックは開けないなどと、総理を含めて閣僚が一斉に発言したことを、私は本当に恥ずかしいことだと思いました。
我々が懸念するのは、普通の社会生活を送る人が突然いわれなき容疑で調べられたり、内心の自由に踏み込まれたりといったことが、共謀罪法案成立によって起こりかねないということであります。国家権力というのは、あくまでも抑制的なものでなければならない。一人一人の人権を一方的に踏みにじるようなことがあってはなりません。だからこそ、私どもは共謀罪法案に強く反対をしています。
総理、もう一度申し上げますが、今からでも遅くはありません。中間報告という強行採決はやめて、直ちに委員会に法案を差し戻し、慎重審議をなさるよう強く申し上げたいと思います。
次に、国民の知る権利を脅かすものとして、今国会で浮かび上がってきた南スーダンPKO部隊の日報問題について申し上げます。
我が国が他国に自衛隊を派遣し続けるかどうかという重大な政策の判断材料となる現地からの日報について、防衛省は当初、破棄されて存在していないと説明していました。しかし、その後の調査では、統合幕僚監部にも司令部にも一貫してデータが残っていたことが判明しました。さらに、防衛省内部では、今さらあるとは言えないとして、日報のデータの消去を初めとする組織ぐるみの隠蔽工作が行われたことが否定できません。
これは国民の知る権利を侵害するとともに、派遣される自衛官の命をも脅かしかねない不祥事であります。
現在、防衛省内では特別防衛監察が実施され、真相解明と関係者の処分を待っているところですが、まるで国会を避けるかのように、何ら途中経過の説明もなく、国民もその内容は全く知る由がありません。
稲田防衛大臣、あなたは一体どこで何をやっているんですか。文民統制というなら、あなたが先頭に立って指導力を発揮すべきではないですか。
戦後、自衛隊が培ってきた信頼が崩れかねない事案であるという認識が防衛大臣には欠如しているのではないでしょうか。一日も早く真相を解明して関係者を処分するとともに、国会に報告すべきであると私は申し上げます。
今、我が国は国際社会から不安と不信の目で見られ始めています。国際的なジャーナリスト組織による報道の自由度ランキングでは、我が国の順位は世界百八十カ国中七十二位にまで低下、主要七カ国中最下位であります。
また、国連の表現の自由に関する特別報告者であるデービッド・ケイ氏は、メディアの独立性が重大な脅威にさらされていると述べ、安倍政権が強行成立させた特定秘密保護法の改正も勧告しています。
ことし一月、文部科学省の組織ぐるみの天下り問題が明らかになりました。
政府は、この問題が国会で大きく取り上げられると、実態の調査を約束しましたが、調査結果を報告するとしたのは三月末。つまりこれは、予算審議が終わるのを待って出すと宣言したということですね。実にこそくなやり方だと思います。しかも、全省庁を対象とした天下りの調査は、会期末が迫った今なお、全くナシのつぶてであります。
事実を隠蔽し、国会や国民にうそをついている今の政府の姿勢は、この一件からも明らかであります。
これら一連の問題に共通するのは、国会で必要な情報は一切公表せず、都合が悪くなると数の力で筋の通らない強行採決を連発するという、安倍政権の強者の論理です。
国際社会が安倍政権に向ける不信の目は、日に日に強まっていると言わざるを得ません。安倍総理、権力というものは、権力者にとって都合の悪いことや不祥事を隠すために使うのではなくて、国を信じて、社会のルールを守り、毎日真面目に生きている日本国民のために使うものであるということを諭しておきたいと思います。
安倍総理は、五月三日に開催された集会において、突然、憲法九条改正をぶち上げました。そして、その後の委員会質疑で、我が党の委員がその真意をただしても、一切答えようとはしませんでした。実に奇怪なことであります。
あなたは、この場では、自民党総裁としてではなく、内閣総理大臣として立っていると述べましたが、議院内閣制においてそのような言いわけは通用しません。
しかも、詳細については読売新聞を熟読してほしいなどと、質疑者をばかにするような答弁をしました。総理大臣が国会答弁を放棄し、新聞を読めという態度は、国民にはおごりにしか聞こえないのではないでしょうか。
我が国には一億二千万余りの国民がいますが、その一部にしか購読されていない新聞を熟読してほしいというのは、国民への説明責任を放棄したにも等しい、許されない態度です。総理、あなたはいつから特定新聞の販売責任者になったんですか。
安倍総理は、自分が気に入ったメディアや自分を批判しない御用新聞はどんどん利用する一方で、自分を批判するメディアには徹底的に攻撃します。
かつて、戦後の歴代総理や、その取材を行うマスコミには、お互いを尊重する礼儀がありました。いかなる批判を受けても、気に入らない記事を書かれても、総理大臣たるものは真摯に対応し、全てのマスコミを原則として対等に扱うという暗黙のルールがあったと思います。その背景には、いずれのメディアに接する国民にも同等の対応を行うという考え方が底流にあったからだと思います。
大変失礼な言い方ですが、総理、あなたは、そうした歴代総理やメディアが維持してきたよき関係を無視する、新しいタイプの総理大臣です。そういえば、ことし一月に就任した海の向こうの大統領にも何か同じものを感じるのは私だけでしょうか。
私は、分断の政治、対立する政治を好んで行う指導者は一流だとは思いません。お互いの違いを尊重しながら調和を目指すことこそ、真のリーダーのなすべきことではないでしょうか。
今国会では、最も重要な課題であった二百年ぶりの天皇陛下の御退位について、衆参正副議長のもと、各会派が真摯な議論を行い、国会が主導して法案成立に至ったことは、大きな成果でありました。大島議長、川端副議長、佐藤議運委員長を初め、関係者には深く敬意を表します。
議院運営委員会での閣法の質疑は実に六十九年ぶりということであり、附帯決議に女性宮家の創設が検討項目として盛り込まれたことも高く評価するものであります。
なぜこのような成果が得られたのか、私はいろいろ考えてみました。その結果、わかったことは、安倍総理、あなたがいなかったからこそうまくいったのです。官邸が口出しをせず、国会主導で議論が進んだからこそ、円満な形で結論を出すことができたのではないでしょうか。議院運営委員会において、静かな環境で各党各会派がしっかり議論できたのは、官邸が横やりを入れなかったおかげだと、私は総理に深く感謝を申し上げます。
これは、対立をあおるやり方ではなくて、多少時間がかかっても、議長のもとであるべきコンセンサスを求めるやり方の方が、結果的には国民の総意に近い結論を出し得るということであり、今回のことはいわば国会のよき先例になったというふうに私は思っております。
次に、安倍内閣の閣僚らの資質について、残念ながらたださなければなりません。
先ごろ、今村雅弘復興大臣が辞任をしました。私は、今村大臣からあっちの方と呼ばれた東北の人間です。明治維新以降、東北は、白河以北一山百文と軽視され続けてきました。今村氏の発言は、東北を軽視した発言そのものであり、被災者の心を折る極めて残念な発言だったと思います。
安倍総理、ところで、なぜ今村氏を復興大臣に任命したんですか。その任命責任は、残念ながら極めて重いと断ぜざるを得ません。
問題閣僚は今村前復興大臣だけではありません。
山本幸三地方創生担当大臣は、地方で行った講演の中で、一番のガンは文化学芸員と言われる人たちだ、一掃しなければだめだと述べましたね。学芸員は、その地域の歴史や文化、芸術を後世に伝えていく大切な役割を担っている人たちです。この人たちをガン呼ばわりし、一掃などという穏やかでない言葉を平気で使うあなたは、大臣失格と言わざるを得ません。
このほかにも、共謀罪法案を担当する金田法務大臣や、我が国の安全保障をつかさどる稲田防衛大臣など、任命する安倍総理の資質すら疑いたくなるような人選をなぜ行ったんでしょうか。この演壇から議場内を拝見すると、自民党席の上部には立派な見識を持つ先輩や同僚議員が数多く見られます。なぜそういう方々ではなく、ここにいる人たちがひな壇にいるんでしょうか。
もとより、閣僚の任命は総理の専権事項ですから、私ごときが口を挟むのもおこがましい限りとは思いますが、しかし、この顔ぶれを見ると、マスコミがやゆするように、お友達優先の人事をあなたはしているのではないですか。こうした手法は、加計学園、森友学園疑惑に何か通じるものがあると私は思っています。
私たち野党四党は、先週、党首会談を行い、安倍政権とは厳しく対決していくことを確認し、本日ここに内閣不信任案を四党共同で提出しております。
安倍総理、これ以上あなたにこの国のかじ取りを任せることはできません。あなたが出席する予算委員会は、騒然としてぎすぎすした雰囲気になります。あなたが閣僚席から身を乗り出してやじを飛ばす姿を国民が眉をひそめて見ていることを、あなたはお気づきですか。
私は、ここまで、不信任とすべき理由をさまざまな角度から説明してまいりました。
今国会、今も大きな議題となっている共謀罪法案や加計学園、森友学園疑惑に共通しているのは、権力を持つ者が、その権力をみずからの保身や親しい人のために使っているという点であります。その結果、国民の基本的人権を脅かしたり、行政をゆがめたり、国民の血税や国有地を不正に特定の人間に与えてしまうという問題が現実に起きているではないですか。一体、誰のために政治を行っているのでしょうか。そこに疑念があるからこそ、私たち野党はあなたに不信任を突きつけるのです。
世の中には、政治や行政の助けを必要とする人がたくさんおります。権力というものは、理不尽な思いをしていたり、光が当たらなかったり、決して顧みられない中でも頑張っている人たちのためにこそ使われるべきであり、そういう方々の信頼があって初めて政治は成り立ちます。そのような人たちの、本来持っている知るべき情報、示すべき文書を隠蔽していたのでは、この国の未来は開けるわけがありません。
ここにおられる議員各位の中に、私の訴えに何かを共有していただける方は多いと信じます。与党であれ野党であれ、一年生議員であれ十回生議員であれ、私たちは同じ船に乗っています。国政という船のかじ取りを任されているのは、安倍総理だけではないはずです。
国民の信託を受けてここにおられる議員諸兄が、その与えられた任期において、立法府として厳しく行政府を監視する、そうした作業を与野党でうまく機能させてこそ、国民の政治への信頼を取り戻すことができるのではないですか。
そのためには、今のいびつとも言えるこの権力のありようをしっかりと正していかなければならないと思います。そのための内閣不信任決議であることを強く訴え、私の趣旨弁明を終わらせていただきます。
ありがとうございました。(拍手)
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(C)2017年、宮崎信行。
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