【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

岡田克也「あの悪夢のときの民主党政権の法律だから適用するのが癪なのか」「党首会談菅直人首相早かった」国会休会論「これを自民党政権に全部丸投げするのは国会議員としての責任を果たしていない」

2020年03月05日 18時37分47秒 | 岡田克也、旅の途中
[写真]永田町は緊迫感はほとんどなくて閑散としているといったところ。

 岡田克也さんは、きょう5日(木)、週例の記者懇談会を開きました。政界のキーパーソンとあって、12名(岡田さん含む)が参加。

●「党首会談」もっと早くやるべきだった

 新型コロナウイルス対策のための、新型インフルエンザ特措法改正案の提出にあたり、前日夕(令和2年2020年3月4日)、自公と立憲、国民、維新、共産、社民の5党との与野党党首会談を開きました。

 岡田さんは「本来であればもっと早くやるべきだった」とし、「震災のときは、菅直人総理が各党党首を(首相官邸に)呼んで、私も幹事長として同席し、協力を要請した」とし、この党首会談を受けて、岡田幹事長を座長とする与野党担当者会議を設置。「藤井裕久官房副長官にも同席してもらい、各党の中で役職になくてもとにかく1人来てもらって、連日、要望を直接各省の局長に伝えてもらう形式をとった」としました。岡田さんは「ようやく党首会談ですか、やらないよりは、やったほうがいいですが」と安倍自民党政権の緩慢さを突き放しました。

●「あの悪夢のときの民主党政権の法律だが癪なのか」「大反省しろ」

 岡田さんは、他の野党指導者と同様に、新型インフルエンザ等特別措置法を適用できるとの考えを示し、「首相いわく、あの悪夢のときの民主党政権の法律だから適用するのが癪なのか、あるいは官僚が忖度するのか」とし、「あれをやっとけば、船舶の検疫なども明確な法的根拠もあり、いろいろなことがスムーズに進んだはずだ」と話し、「大反省してもらいたい」と激しく批判しました。

●「緊急事態」について「適切な説明」を

 来週提出予定の「新型コロナウイルス対策のための関連法改正案」(201閣法 号)について、もともとの法令用語とはいえ、緊急事態宣言が、安倍自民党が訴えてきた「憲法改正による緊急事態条項新設」と関連があるのではないかとの懸念が広がっていることについて。岡田さんは「緊急事態宣言とは別の話だが、具体的な基本的人権の制約がかかるのことになるので、適切な説明が必要かと思う」としました。改正法案が成立後も、緊急事態宣言を出す場合は、改めて国会にはかるよう求めました。

●国会休会論「この政府に丸投げするのは国会議員の責任を果たしていない」

 先月、参議院野党などから「国会休会論」が出て、与党国対委員長に提出されました。これについて「国会を休会したら、法の運用とか(安倍政権)に全部丸投げするのか。それは国会議員の責任を果たしていないと思います」と気色ばみました。

●「休業を強いるようなことをずっと続けるのか」

 新型コロナウイルスの感染と経済の今後の見通しは「三重県は早い段階で1人感染者が出たが、その方は退院して、現在はゼロなんですが、ヤマを越えたとは考えにくい。ヨーロッパもイタリアだけではなくなってきた」としました。岡田さんは「休業を強いるようなことをずっと続けるのか。ある程度長引くことは覚悟しなければならない」としながらも「どこかで難しい判断をしなければならない」と語り、岡田さんはある段階で、経済を動かすことが首相に求められるとの考えをにじませました。

 きょうは、30年以上、岡田さんの組織担当と国会事務所長をしている「四日市市出身で東京在住だけど有名な四日市人」とされる、金指良樹・公設第一秘書が司会をしました。

 以上です。

【3/5】「市町村合併」「家畜」衆委員会で審議入り、衆参ともに大臣所信も「検察庁法」森まさこ大臣は先送り、参・予算委は一般質疑

2020年03月05日 17時57分04秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]東京駅丸の内北口は閑散としていた、2020年3月5日、宮崎信行撮影。

 閑散としていますが、物々しさは少なく、新型コロナウイルスショックは来週にかけて、経済問題になるかも。きょう面白かったのは、12時40分頃、首相官邸裏で、小3くらい男子が金属バッドで素振りをしていて、ヤングママ1人が「写真撮ってあげるよ」と言っていました。そんな自由な、一斉休校4日目。東京駅丸の内北口は、閑散としていて、この時間帯ではいつもの3割ほどか。
 

 
 この写真の方向は、日立製作所本社が入るビルがありますが、製造業のヘッドオフィスは在宅勤務はできるでしょう。


 東京・永田町も、官僚も含めて半分程度の人出。3・11のときのように空が高かったですが、あのときは、民主党の共働きママ秘書が、愛知県の実家に帰ったところ、近所で永田町勤務の娘が帰郷したから、テレビでやっている以上に原発が深刻なんだ、といううわさがでたとのこと。でも、民主党政権の方が情報を出そうというマインドは大きかったですよね。

 これに先立ち、感染症対策では日本で2番目の権威との位置づけが有力な都立駒込病院をのぞいてみました。
 

 こちらは感染症病棟は初めから奥の別棟に隔離されていますので、以前を知りませんが、外来受付はまったく平然としたようすで、誰でも病気の関連図書を取り出して読めるスペースも「きょうはマスクをしてください」とだけ。勝手を知る都バス停もいつも通りでした。別棟は、排水施設に「バイオハザード」のマークがついているのだけは物々しく感じますが、50代白衣男性医師はややおつかれで、30代青衣男性医師はかなりおつかれでした。ぜひ、安倍晋三首相は直接視察に行って、長期戦にそなえていただきたい。

 経済は「前年同月比20%減」という世界が広がるかもしれませんが、動かしていれば、意外ともとに戻るのは早いのではないかと感じます。

【衆議院農林水産委員会 令和2年2020年3月5日(木)】

 一般質疑で近藤和也さんらが大臣に質問。江藤拓大臣は「豚熱の議員立法への協力に感謝」しました。

 この後、「家畜伝染病予防法の第2弾改正法案」(201閣法25号)の審議入りがあるのか。

【衆議院総務委員会 同日】

 一般質疑。その後、「市町村合併特例法延長法案」(201閣法8号)の審議入りの公算が高くなっています。

【衆議院安全保障委員会 同日】
【衆議院地方創生に関する特別委員会 同日】


 大臣所信。

【衆議院東日本大震災復興特別委員会 同日】

 大臣所信。なお、今国会に復興庁設置法の延長の法案が出ますが、中身を見たら、庁は10年延長、復興債は5年延長、特区は廃止という、いわば「サンセット条項のプログラム化」が含まれているようで、複雑な法案のようです。

【衆議院法務委員会理事懇談会 同日】

 法務委員会は森まさこ大臣の所信が終わっておらず、理事懇で議論。

【衆議院財務金融委員会理事懇談会 同日】

理事懇。

 ●参議院法務委員会は開催無し。定例日とされる木曜日ですが、開催されず、森まさこ大臣の所信はずれ込みます。

 ●参議院厚生労働委員会、環境委員会は開催されず。

【参議院内閣委員会 同日】
【参議院財政金融委員会 同日】
【参議院総務委員会 同日】
【参議院外交防衛委員会 同日】
【参議院文教科学委員会 同日】
【参議院農林水産委員会 同日】
【参議院経済産業委員会 同日】
【参議院国土交通委員会 同日】


 大臣所信を聞きました。

【参議院予算委員会 同日】

 「令和2年度予算案」は5日目で、一般質疑2日目。

 上述の森大臣を、予算委に張り付かせる戦術もあるのでしょうが、黒川弘務・東京高検検事長の定年延長について、国家公務員法と検察庁法の齟齬について。

 以上です。