【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

2020年10月8日(木)告示10月25日(日)投票で、広島選挙区で補欠選挙が行われる公算が高まる 河井案里自民党参議院議員の百日裁判

2020年03月24日 21時40分57秒 | 国政統一補欠選挙
[写真]総務省自治行政局選挙部の前の秋の歩道、きょねん2019年11月15日、宮崎信行撮影。

 2020年の秋の統一補欠選挙が行われる公算が高まりました。

 仮に以下の条件が満たされた場合は、広島選挙区は改選定数2ですが、定数1の補欠選挙が、2020年10月8日(木)告示25日(日)投票で行われることになります。

 第25回参院選で広島選挙区(改選定数2)で初当選した河井案里・自民党参議院議員の選対につめていた政策秘書らが起訴されました。連座制の適用により現職議員が失職するかもしれない、百日裁判となることになりました。広島地方検察庁の捜査では検事総長のお墨付きを得ているとの観測もあり、過去の百日裁判の結果からしても、河井議員にとっては極めて厳しい裁判になりそうです。

 広島2人区では、国民民主党に属する森本真治さんがトップ当選しました。補欠選挙で当選した人は、森本さんと同じく2025年7月まで参議院議員となります。森本さんは若いので、野党側の候補者は年配になるかもしれません。

 一方、広島県の自民党は岸田文雄・政調会長が宏池会の会長をしており、自民党内での勢力図が反映されるかもしれません。

 百日裁判の対象には、河井克行衆議院議員(広島3区)も秘書も含まれていることから、河井衆議院議員の立場も窮まることもあるかも。過去の例だと、百日裁判で敗訴し失職した場合は、その後の政治生命は風前の灯となることが、ほとんどです。もちろん、広島地検が本気なのは分かりますが、広島地裁も裁判官としての良心のみしたがってのぞんでいただきたい。断定的には言いたくありませんが、自民党には逆風になるでしょう。秋には再度の補正予算案の必要性が高まることも濃厚で、臨時国会の日程などにも影響を与えそうです。

 以上です。

【3/24】安倍首相「羽田新ルートは報道で知っており国交省から説明を受けていない」大塚耕平「新進入路で官邸のすぐ上を通るのを知らないのは裸の王様だ」

2020年03月24日 17時53分07秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]国土交通省、5年前の2015年、宮崎信行撮影。

 国土交通省は5本の日切れ法案を提出しましたが、3本以上は年度内成立ができなそうです。

 一段落だけ国会ではなく地方議会の話になりますが、きょうで庁舎を移転する横浜市で一般傍聴席から1名、続いて5名ほどが議長から列と番を指名され地方自治法130条にもとづき退場になったようです。

【参議院財政金融委員会 令和2年2020年3月24日(火)】
 安倍晋三首相が1時間ほど答弁に立ちました。国民民主党の大塚耕平参議院議員会長が「質問通告をしていないが、重要な情報が各省から総理に上がっていないと困る」とし、5日後の3月29日から、羽田空港の進入路がかわることを知っているかと質問。首相は「そういう航路を通る、官邸の上を通るということは、私は報道で知っているが、そこまで具体的な説明は受けていませんが、国交省の中で適切な判断をしていると思う」「各国の首脳から自国のナショナルフラッグを羽田に入れたいとの要望が多い」と語りました。大塚さんは「インバウンドが減っていくので、ここで立ち止まってほしい。裸の王様にならないようにしてほしい」としました。

 議題は「所得税法改正案」(201閣法3号)。でs日に衆議院から参議院へと送られてきて、きょう、首相に対する質疑となりました。 

 質疑の中で、立憲民主党の那谷屋正義さんは森友事件で財務省が公文書の改竄をすることになった発端として、首相が3年前の衆議院予算委員会での福島伸享さんの追及にかっかとして「総理大臣も衆議院議員も辞める」と担架を切ったからだと指摘。首相は「私には身に覚えがなく、まさに初めて聞いたような話」だったから「辞める」と答弁したと強調しました。
 
 201閣法3号の質疑は終局。「関税定率法改正案」(201閣法9号)が趣旨説明されました。両案ともに、金曜日に採決されると思われます。


[画像]参議院財政金融委員会に出席した安倍首相、参議院インターネット審議中継からスクショ。
 

【衆議院本会議 同日】

 野党が吊るしていた「持続可能な運送サービスの提供の確保に資する取組を推進するための地域公共交通の活性化及び再生に関する法律などを改正する法案」(201閣法30号)が、赤羽一嘉・国土交通大臣から趣旨説明されました。矢上雅義さんらが質問しました。これにより、次のプロセスとして委員会での審議がされることになります。

【衆議院国土交通委員会 同日】

 「高齢者・障害者等交通バリアフリー法改正案」(201閣法14号)は本会議での説明は省略され、議長から直接委員会に付託されましたので、赤羽一嘉大臣が趣旨説明をしました。質疑は次回。きょうは趣旨説明だけで散会しました。

【参議院国土交通委員会 同日】

 「土地基本法及び国土調査法などの改正案」(201閣法13号)が赤羽大臣から趣旨説明されました。質疑は次回。きょうは趣旨説明だけで散会しました。

【参議院総務委員会 同日】

 きょうは「市町村合併特例法10年延長法案」(201閣法8号)が趣旨説明されました。質疑は次回。前回に税法201閣法6・7号の質疑終局が宣言されており、金曜日に採決される公算。

【参議院厚生労働委員会 同日】

 「労働基準法改正案」(201閣法11号)が賛成対数で可決しました。

 この後、70歳まで定年をのばしたり嘱託などで採用したりするよう民間企業に働きかける「高年法や雇用保険法などの改正法案」(201閣法12号)が趣旨説明されました。次回以降参考人質疑。

【参議院外交防衛委員会 同日】

 「在外公館位置・名称・給与法改正案」(201閣法18号)が趣旨説明されました。

【参議院農林水産委員会 同日】


 「家畜伝染病予防法改正案」(201閣法25号)が政府から、「養豚農業振興法改正案」(201衆法5号)が衆議院から説明されました。次回から質疑。

【衆議院農林水産委員会 同日】

 「家畜改良増殖法改正案」(201閣法35号)と「家畜遺伝資源に係る不正競争防止法改正案」(201閣法36号)が政府から趣旨説明されました。

【参議院法務委員会 同日】

 一般質疑がありました。

【参議院環境委員会 同日】

 一般質疑がありました。

●参議院内閣、文部科学、経済産業委員会は開かれませんでした。

 【衆議院財務金融委員会 同日】

 紛糾しました。

 「IFC加盟法及びIDA加盟法改正案」(201閣法10号)は共反対、自公立国などの賛成多数で可決すべきだと決まりました。

 この質疑で、野党は3年前の佐川理財局長に続いて、2年前の予算審議で後任の理財局長として答弁した、太田充・主計局長を政府参考人として要求。いったん質疑が始まった後に、主計局長が出席していないことから休憩しました。財務省は「この法案での主計局長の出席は前例がない」というような理由で、太田局長の出席に応じず、現在の理財局長が太田さんから聞いて答弁することで、与野党が一致したようで再開し、上の法案を可決しました。

 この後、一般質疑がありました。

【衆議院文部科学委員会 同日】

 「文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光推進法案」(201閣法19号)の審議がありました。

 立国社の菊田真紀子さんが要求している資料を文部科学省が出さないことについて、自民党の橘慶一郎委員長も省に提出するよう求めました。今回の法案に対して、インバウンド海外観光客の激減から、法案そのものの意義が薄くなっているという感想が出ました。城井崇さんは、日本学生支援機構や文部科学省は、欧米の学生に速やかな帰国を促したが、羽田空港から公共交通機関を使わない帰宅や、2週間の隔離を自宅でなければホテルでするよう求めていることについて、学生の金銭負担を政府が全額措置している国がほとんどだとし、日本も同様にすべきだと強調しました。その通りだと思います。

●衆議院安全保障委員会は、(火)(木)(金)が定例日だとされていますが、きょうもまた開かれませんでした。

●参議院予算委員会は、きょうはありませんでした。

以上です。