【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【3/19】70歳就業確保のプログラム第1弾の雇用保険法改正案など9議案が衆議院を通過、予算は来週27日(金)成立へ

2020年03月19日 23時05分21秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]参議院議員会館と憲政記念館、きょねん2019年、宮崎信行撮影。

 神保哲生さんが各社が朝回り・会館めぐり・夜回り取材の余力が少なくなっているから、首相記者会見などが重要になっているのではないかと指摘していました。きのうは首相入りの国会審議は無かったのですが、今朝の朝日新聞4面は国会審議一色でした。ワキ頭も囲みも国会審議です。

 

 山尾さんが離党したという話も会館内の記者会見です。14年前に私がブログを始めたときは、「自民党派閥戦国史」は薄らいでいましたが、国会審議の報道はあまりありませんでした。私としては、朝日が総力を挙げて国会審議を報じるとなると、自分の活路をどこに見出そうかと考えるところ。このブログの感想が寄せられることはめったにないのですが、きのうのブログのハワイ旅行中の日大院修了の富裕層の同級生からは、思うことを言っていて気持ちが良い、とのコメントをもらっているので、その方向でやっていこうと考えています。基本的に、海外にも足を運ぶという方向で展開していこうと考えています。

【衆議院本会議 令和2年2020年3月19日(木)】

 9議案が一気に参議院に送られました。

 「関税定率法改正案」(201閣法9号)は全会一致で可決し、参議院に送られました。委員長報告には入っていませんでしたが、日米FTAにより豚肉のセーフガード国内実施条項を削除する改正も入っています。

 「市町村合併特例法10年延長法案」(201閣法8号)は、共産党反対、自民党、公明党、立国社の賛成多数で可決し、参議院に送られました。

 「NHK予算承認案」は賛成多数で参議院に送られました。賛否は反対が共産、維新、賛成は、自公立国社でした。衆議院では共産、維新、参議院では維新、共産の順になります。

 「家畜伝染予防法改正案」(201閣法25号)は全会一致で可決し、参議院に送付されました。

 「養豚農業振興法改正案」(201衆法5号)も全会一致で可決し、参送付。この法案は、現行法に加えて、豚熱など伝染病による農家の収入減少に対して国費の歳出を求めた改正条項が主体です。

 「土地基本法及び国土調査法などの改正案」(201閣法13号)は共反対、自公立国社賛成多数で可決し、参に送られました。30年ぶりの改正で、土地の所有だけでなく管理の必要を書き加えたもので、基本法規として他の法令にも波及していくことになりそうです。

 「在外公館位置名称給与法改正案」(201閣法18号)は全会一致で可決し、参へ。

 「地震防災対策強化地域における地震対策緊急整備事業の国の財政上の特別措置法の5年延長法案」(201衆法6号)は全会一致で可決し、参へ。

 「雇用保険法など改正案」(201閣法12号)は共反対、自公立国社賛成多数で可決し、参へ。65歳から70歳まで就業確保措置を来年4月から施行し、労災法なども改正する内容で、きょねん12月の全世代型社会保障改革の中間とりまとめのプログラム法第一弾になります。この後、年金の70歳繰り下げ可能法案(提出済み)が審議されるプログラムになります。

【衆議院総務委員会 同日】

 2回にわたった「NHK予算承認案」は共維反対、自公立国社賛成多数で承認すべしと決まりました。自民党議員は20分間で1人が質問しただけでした。以前は、与党から10分刻みで5人登場ということもありましたが、インターネット中継などもあってか、少しでもテレビに映りたい与党議員は減ったようです。これも時代でしょう。私はNHKテレビに出たいですけど。

【衆議院農林水産委員会 同日】

 理由は未取材でしたが、はこびが不自然になっていた当委員会で、きょうは一般質疑があり、波静かになったと思われます。

【衆議院地方創生に関する特別委員会 同日】

 北村誠吾・地方創生担当大臣の所信表明に対する一般質疑。

 「社会保障を立て直す国民会議」の広田一さんは、「さきほど午後2時から新型コロナウイルス対策の政府与野党連絡調整会議があった」とし、社会保険料の納入猶予などを提案したとし、地方創生相の心がまえを問いました。

●参議院予算委員会自体は開かれていませんが、令和2年度予算案審議は13日目となり、そのうち委嘱審査2日目となりました。来週27日(金)成立の公算。

【参議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会 同日】
【参議院地方創生及び消費者問題に関する特別委員会 同日】
【参議院政府開発援助等に関する特別委員会 同日】
【参議院東日本大震災特別委員会 同日】


 各々、令和2年度予算案の委嘱審査がありました。

【参議院災害対策に関する特別委員会 同日】

 武田良太防災担当相の所信表明に対する一般質疑がありました。

【参議院第一種特別委員会 同日】

 以下の3つだけ開かれました。

【参議院総務委員会 同日】

 「地方税法改正案」(201閣法6号)と「地方交付税法及び地方財政法改正案(201閣法7号)が引き続き審査。重要広範議案の指定の4つの法案は、衆参とも委員会で総理入り質疑が行われることになりますが、16時ごろから17時ごろまで総理入り質疑になりました。苦労人の共産党の伊藤岳さんは抜本改正を総理に求めました。そして、ここで質疑終局が宣言されました。来週27日金曜日の予算案採決後に委員会が開かれ、採決となるはこびと予測されます。

【参議院財政金融委員会 同日】

 「所得税法改正案」(201閣法3号)の審査が続きます。総理入り質疑はまだなく、次回も審査は続きます。

【参議院厚生労働委員会 同日】

 「労働基準法改正案」(201閣法11号)が趣旨説明されました。

初投稿は15時43分頃で、23時5分頃更新しました。以上です。

政務活動費の着服で実刑 地方議員の不祥事相次ぐ、自民党元墨田区議会議員

2020年03月19日 14時58分45秒 | その他
[写真]パノラマ写真なので歪んで見えますが、法務省、東京地方裁判所、3年前2017年、宮崎信行撮影。

 政務活動費を着服して議員バッジを外して、手錠と腰縄を付けていた自民党地方議員が実刑判決になりました。議場ではなく塀の中に入ってもらいます。

 東京地方裁判所は、おととい令和2年2020年3月17日(火)、政務活動費を着服した、元自民党墨田区議会議員に対して、懲役2年6か月の実刑判決を下しました。同区では会派にまとめて政務活動費を支給することになっており、会派の責任者だったときに恒常的に着服していました。

 現在の墨田区議員報酬及び費用弁償条例は、報酬額を同条例の本則ではなく別表に記載。月額61万1000円。期末手当の計算方法も同条例内に書かれており、年3回支給で、3月22万円、6月148万4000円、12月148万4000円とみられます。議員報酬と期末手当だけで額面年収1052万円。このほか、費用弁償、政務活動費の一定割合、公費視察などが加わることになります。控除額のうち厚生年金は非加入なので控除されません。

 1052万円も年収があり、12月分の支給は額面で210万円以上、手取りはおそらく150万円前後になるのではないでしょうか。

 このような地方議会は要りません。廃止すべきです。

 以上です。