渡辺恒雄の後継者、宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【12/6】「10万円給付金」の補正予算案は「目(もく)」の攻防か、第207回臨時国会の半年ぶり論戦低調の公算

2021年12月06日 15時41分46秒 | 第207回臨時国会 2021年12月
 第207回臨時国会はきょう召集されました。半年ぶりの国会論戦となります。

【議案 きょう令和3年2021年12月6日(月)】

 政府は「令和3年度第1次補正予算案」、「地方交付税法など改正案」(207閣法1号)、「特定半導体生産施設整備の一括法案」(207閣法2号)の3議案を出しました。「ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記」は閣法のタイトルも政局だとの認識から、事前に法案を読み込んで法案タイトルを命名しています。私にしかできない職人芸ですが、これこそ「公正」だと考えております。

 「補正予算書」が初めて明らかになり、焦点の「子育て世帯等臨時特例支援事業」2・6兆円は、紙178ページ・PDF183ページに記載されました。しかし、900億円とされるクーポン配付手間費は国会に提出される「所管・款・項」にはなく、その下の「目(もく)」のレベルの話のようです。地方自治体では「目」が審議されますが国会では公共事業の経緯から「目」は国会に提出されません。事前の報道では、この補正予算案が「重要議案」であり与野党の攻防となるのとされています。しかし、6年前の秘密保護法成立以降、国会は「しんだ」状態にあり、政府原案通り会期内に成立するのは確実です。このほか、新型コロナウイルス感染症対応地方創生推進費6・8兆円、地方交付税3・5兆円が入りました。

 また10万円給付金は予算によって「歳出の上限」がはめられましたが「歳出の下限」はありません。法律によって地方交付税は下限がありますが、政府は、特定半導体生産設備の認定を受けると税金や融資を受けられる法案を「補正予算関連」として「207閣法2号」として提出しました。

【参議院本会議 第1ラウンド 同日】
【参議院特別委員会 同日】

 新しい参議院議院運営委員長に福岡資麿さんが選ばれました。来夏の佐賀選挙区で自民党一次公認が出ています。この後の特別委員会では、沖縄及び北方問題特別委員長に、引き続き、榛葉賀津也・国民民主党幹事長が就任しました。小さい党なので、幹事長が国の専用車を使えるようにしたい配慮かも知れません。

【衆議院本会議 第1ラウンド 同日】
【衆議院特別委員会 同日】

 懲罰委員長だった山井和則さんがわずか1か月で辞任し、安住淳・立憲民主党前国会対策委員長が就任しました。この後午後4時半から同党新役員の発表があるので、山井さんがなにか要職に起用される布石でしょうか。後の記事で紹介することになるかもしれません。

 9特別委員会の設置は、維新とれいわがすべて反対しましたが、賛成多数で設置されました。その後の特別委の互選で、浜田靖一政治倫理の確立及び公職選挙法改正特別委員長が誕生しました。「歳費法改正案」「小選挙区10増10減法案」を見すえて、国会対策副委員長の常連の閣僚経験者を起用する重厚な布陣。

【開会式 同日】
 天皇陛下をお迎えして開催。徳仁陛下と雅子陛下の一人っ子敬宮愛子内親王殿下の成人・叙勲のうれしいニュースの翌日。

【衆議院本会議 第2ラウンド】
【参議院本会議 第2ラウンド】

 岸田文雄首相の所信表明演説がありました。また、鈴木俊一財務大臣の財政演説がありました。麻生さんより13歳若い鈴木大臣ですから足取りはしっかりしていました。

 岸田首相は、敵基地攻撃能力も含めてあらゆる可能性を検討すると明言。中期防衛力整備計画は「おおむね1年かけて」改定するとしました。法案ではワクチンの薬事承認の特例と、熱海人為的土砂災害を受けた盛り土規制の法案を出すとしました。盛り土規制は報道されていますが、当ニュースサイトではまだ報じていなかった項目です。

●あすの予定
●あさっての予定

 あすの国会審議はありません。あさっては午後1時から衆議院本会議で各党代表質問。

このエントリーの本文記事は以上です。
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