宮崎信行の「新・夕刊フジ」

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

【法案】「職業安定法改正案」提出で、求人サイト規制へ 第208回通常国会

2021年12月30日 23時11分58秒 | 既に提出された【法案】
[写真]正真正銘の「セブンイレブン」(午前7時から午後11時)、厚生労働省内で、某日撮影。

 「職業安定法改正案」(208閣法 号)が提出され、「インディード」などの商標で知られる「求人サイト」が規制されることになりました。

 労働政策審議会が今月8日、後藤茂之・厚生労働大臣に報告書を提出。2015年の派遣改悪法を書いた悪名高き「職業安定局需給調整事業課」が法案を書き、再来月にも、第208回通常国会に提出するはこび。

 「届出制」を導入し、業者は必ず厚労省に書類を出さなければならなくなりそうです。さらに「官民の連携」の規定が盛り込まれ「職業安定機関と雇用情報の充実等に関して相互に協力する」とハローワークと求人サイトの「連携」が努力規定としておかれそうです。また、個人情報保護法のほか、他の労働法制の改正規定も束ねられそうです。

 複雑な労働法制は労働者1人では太刀打ちできません。とりあえずは、転職が可能な、報酬と有給休暇などが最低限確保されていることを政府として守るべきです。新卒カードで大企業正社員ガチャに成功した人が、同じような家庭・職場・教室・分譲マンション管理組合を世間として認めず、情報で分断されている身分社会となった今の日本では「人間を幸福にしない日本というシステム」が続くばかりです。でも大企業正社員の人は世間など知らずに65歳定年までしがみつくのが、生涯賃金としては絶対に良いです。

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【法案】農林水産物及び食品輸出促進法の改正法案を第208回通常国会に提出、融資を明記

2021年12月30日 22時57分22秒 | 第208回通常国会 令和4年2022年1月
[写真]農林水産省前に立つ筆者、おととし、宮崎信行撮影。

 岸田文雄首相は今月10日の会合で「次期通常国会に輸出促進法改正案を提出するとともに、米、日本酒、果物など、先行する品目団体から、法改正を待たずに、今回の景気対策で組織化を強力に推進してまいります」と語りました。

 農林水産省は「農林水産物及び食品輸出促進法」(令和元年)を「改正する法律案」(208閣法 号)を第208回通常国会に提出します。

 具体的な内容は、融資制度の規定をつくるほか、品目団体の組織化と認定の規定を設ける程度にとどまりそうです。融資は政府系金融機関が中心となる見通しで、JAバンクの扱いが関心を呼ぶかもしれません。

 自民党農政での農業輸出に対しては毀誉褒貶がありましたが、年間1兆円を達成。コメ60キロ当たりの価格に着目する農政が、営農者1つ当たりの年収に着目した農政に転換したことで、耕作地・営農者の微減とはいえ、国民年金を得ずとも農業で生活が成り立つ人が大幅に増えており、自民党の支持に回る営農者も多いようです。

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【法案】枝野幸男・国土交通委員が審査へ木造3階建て住宅規制緩和の「建築基準法改正案」提出へ 「新しい資本主義」で「省エネ」

2021年12月30日 22時39分23秒 | 第208回通常国会 令和4年2022年1月
[写真]左手薬指に指輪をしながら演説する、枝野幸男・衆議院国土交通委員(立憲民主党、埼玉5区)、先々月、都内で宮崎信行撮影。

 「建築基準法改正案」(208閣法 号)が、再来月令和4年2月以前に閣議決定し、第208回通常国会に提出されます。

 木造3階建て住宅を増やすために、現行法の「高さ13メートル以下なら簡易な構造計算でよい」から「高さ16メートル以下なら簡易な構造計算でよい」へと規制緩和する内容。防火規制も緩めたうえで、財政上・税制上・政策融資の所要の措置を講じる規定を盛り込むのが柱。

 政策プログラムとしては、ことし成立した農水省所管の「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」を、住宅にも広げて、岸田文雄内閣の新しい資本主義実現会議緊急提言(先月8日)の「2025年度までにすべての建築物を省エネ基準の適合義務の対象都市、5000万戸を超える既存住宅の省エネリフォームを推進するため低利融資を創設する」のにあわせて「木材の利用を促進する」とされています。

 なんでも「震災復興」をお題目にしていた国交省が「省エネ」「新しい資本主義」をお題目にして政策プログラムを進めるのは、直前の政権まで、元国土交通省住宅局長が「官邸官僚のトップ」だったことも置き土産かもしれません。

 民間では、JR東京駅前「丸の内」に住友林業が木造70階建てを建設中。官民挙げた「木造ブーム」となりそうです。低利融資はおそらく民間銀行も参加できるのでしょう。

 第208回通常国会では、永年在職表彰(辞退)対象議員でありながら、初めての配属となる枝野幸男国土交通委員(立憲民主党、埼玉5区)が法案審査にあたります。

 私は大宮駅で新幹線を降りて在来線ホームに移ったとたんに「この百姓」と怒鳴り合う2人の成人男性を見ました。今は農業は憧れですよ。大宮駅からJRで新宿駅まで乗り換えなしで45分。いくらでも仕事がありますが、職業の選択は人生において最も大事です。

 枝野さんもお子さん2人が義務教育ですから、お父さん、まだまだ衆議院でがんばらないといけません。

 枝野幸男の政治家人生は終幕ではありません。むしろ、第2幕の前奏曲が聞こえてきたように、私には感じられます。

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