重要広範議案ですので、総理入り質疑がありました。立憲民主党は岡田克也さんが登場し、「法案は抽象的なところが残っていて、政令や閣議決定で国会以外で決められる。私はそんなに政府の活動を信頼していない。立憲の修正案のように国会報告を入れたらどうか」と語りました。
れいわ新選組の大石あきこさんは「総理、なんでやねん」とし「今国会で最重要法案とされている。まだ分からないんですか」とコロナ禍での給付金などを優先するよう求めました。大石さんは質疑の中で「全方位外交」という冷戦終結後の日本外交では使わない言葉も使いました。
討論では有志の会の緒方林太郎さんが「法案には賛成したいが、政府の淡々とした答弁を聞いていて、情熱を持って賛成できない」と述べました。
採決の結果、まず「208衆法10号」は維新しか賛成せず否決すべきだと本会議に報告することが決まりました。政府原案は、共れ反対、自公立維国有賛成多数で可決すべきだと決まりました。
筆者としては両親の戦後上京から2019年夏まで長きにわたり工作機械販売会社を経営してきたことから「東芝機械ココム違反事件」という大事件があったワッセナー協定に基づく外為法・輸出管理令の経産省の規制がまったくいい加減な締め付けだということを知っていたので、外為法改正規定が何らかの力が働き原案で全部落ちたことで、もはや利害関係はありませんが、恩返しできたかと思います。
ところで、第一委員室で開かれた総理入り質疑は開始が13分遅れました。この間、岸田さんは第二委員室で待機したようです。衆議院の警務部などは柔軟な対応がお手の物ですが、普段とは違う動きで、総理、秘書官、警護官らは戸惑ったかもしれません。
【参議院憲法審査会 同日】
赤坂幸一九大教授らの参考人質疑があり、参議院でもオンライン国会の審議がありました。この中で、わずか100日で改選を迎える小西洋之さんが「私は12年国会議員をやっているが、五感を持って全身全霊で審議する。波動でもって同僚議員の心を動かすのが議員活動だ」と独自の思いが伝わる主張をしました。小西さんに先立ち元栄太一郎さんも発言しました。
【参議院決算委員会 同日】
「令和2年度決算承認案」は3日目で省庁別審査2日目。総務省、環境省など。
維新の梅村みずほさんは「今週からこの委員会でもデジタルデバイスの持ち込みが認められた」としつつも「使って分かる紙の良さがあるので、それをお伝えしたい」。梅村さんは「きのうの農林水産委員会にパソコン1台だけでのぞんだところ、気づかずにエンターキーを押し続けて5ページが178ページに膨らんでしまった。チャレンジして分かるものがある。なので、きょうは紙の原稿を持ち、デジタルデバイスもあわせて持ち込んだ」としました。
筆者個人の地元は区役所の所在地が「王子本町一丁目」で、渋沢栄一が「王子製紙」を創業した洋紙発祥の地。紙工業のまさに「メッカ」で軽工業なので80歳でも働けます。お詫び案件用の超高額菓子の「進物函」は高利益、「NHKの語学用雑誌とCDのパッケージ」は世界最高水準、「段ボール板紙」は世界的な成長産業。一方、日本製紙の「新聞ロール紙」が需要減で苫小牧の工場はおととし閉鎖され300人が職を失いました。私は何の利害関係もありませんが、言われれば私の言う通りだと分かるはずなのに、「ペーパーレスで生産性を上げる」という理論は破綻している。そのことを頭の片隅に入れていただきたい。
第一委員室開催ながら委員は30名で塩村あやかさんが今日も質問しましたが、AVアダルトビデオ出演強要18歳取り消しに関する質問はありませんでした。最後に会計検査院長からの報告がありました。次回は11日(月)午後1時。
●衆議院法務委員会はきょうが定例日ですが開催されませんでした。ちなみに、参議院法務委員会は次回は来週木曜日4月14日(木)午前10時で与野党が合意しています。「オンライン民事訴訟」と「懲役刑・禁固刑廃止の刑法」が間に合うのでしょうか。
【衆議院外務委員会 同日】
林外相がポーランドから帰国。この後、ブリュッセルに向かいます。きょうの委員会では、冒頭に城内実委員長が発言しました。「林大臣の負担を軽減するため、野党から4月6日の委員会は中止してよいと提案があり、与党も歓迎しました。しかし、政府から当初予定通り行いたいとの意向がありました」とし、政府が林大臣の帰国による答弁を求めたものだとしました。
この後、林大臣からポーランドの報告で短い発言。
「旅券法改正案」(208閣法29号)と「東日本大震災に係る旅券発給特例法を廃止法案」(208閣法30号)を各々採決し、ともに全会一致で可決すべきだと決まりました。
【衆議院厚生労働委員会 同日】
重要広範議案3本目、「薬機法改正案」(208閣法42号)と「それに対する立憲対案3本」(208衆法5号・208衆法20号・208衆法21号)の法案審査1日目がありました。5時間コース。次回は8日(金)9時。
【衆議院文部科学委員会 同日】
「教員免許更新制の廃止の改正案」(208閣法34号)の法案審査1日目。
【衆議院農林水産委員会 同日】
一般質疑の中で後藤祐一さんが特定生産緑地の指定の意向が「未定・未確認」の7%弱の人について問い、政府は、生産緑地法が失効した後に、宅地から特定生産緑地になることは可能だという初めての答弁をしました。
「農地バンクなど農業経営基盤強化法改正案」(208閣法55号)と「農村漁村活性化法改正案」(208閣法56号)が趣旨説明されました。農地国会の様相です。
【衆議院国土交通委員会 同日】
「宅地造成・特定盛土規制法案」(208閣法45号)と「それに対する維新対案2案」(208衆法18号・208衆法19号)。中根一幸委員長がおととい静岡・熱海を視察したと報告しました。法案審査3時間。次回は8日(金)9時で、参考人質疑。
【衆議院経済産業委員会 同日】
一般質疑。
【参議院本会議 同日】
午前中公開した記事の通りですが、きょうの山東昭子議長はウクライナ・ルックではありませんでした。
「改正一般職給与法」(208閣法7号)は共れ反対、自公立国維賛成多数で可決し、成立しました。
「改正特別職給与法」(208閣法8号)と「改正国家公務員育休法」(208閣法9号)は全会一致で可決し、成立しました。
「改正防衛省自衛隊給与法」(208閣法16号)は維共れ反対、自公立国賛成多数で可決し成立しました。
「改正歳費法」(208衆法13号)はれいわが反対して過半数で可決し、成立しました。
「改正秘書給与法」(208衆法14号)は共れが反対し、過半数で可決し、成立しました。
「改正国会職員育休法」(208衆法15号)は全会一致で可決し、成立しました。これだけで散会しました。
【参議院国際経済・外交に関する調査会 同日】
【参議院資源エネルギーに関する調査会 同日】
開かれました。
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