宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

自公党首会談で物事決まらずの異例、山口那津男「政権の責任」に言及していた補正予算案の第208回国会提出

2022年04月20日 22時15分14秒 | 自民党
[写真]きょねん10月、大阪府内で、宮崎信行撮影。

 18日前の当ニュースサイト記事は、公明党の山口那津男代表が首相・自民党総裁に対しては初めて「政権の責任」という言葉を使い、今の第208回通常国会に補正予算案を提出すべきだと主張したと報じました。きょうも異例の展開がありました報道(gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/jiji/politics/jiji-2204 20X223
)によると、岸田文雄首相と山口代表が昼食をともにしながら官邸で協議し、この問題をきのうまでやっていた茂木敏充・石井啓一・高市早苗・竹内譲の幹事長・政調会長に差し戻すことを決めました。

 自公政権では、高村正彦副総裁、北側一雄副代表の実務者らが憲法解釈や税制改正で一定の方向性を出し、自公党首会談は決定の場でした。そこで決まらないのは異例。
 
 立憲民主党は泉健太代表が「補正予算を出さなければ岸田内閣不信任決議案を提出したい」、西村ちなみ幹事長が「予備費を積み増すだけの補正であっても審議には応じるので、逃げるなと言いたい」と挑発しており、義兄弟に財務官僚もいる岸田政権の行方を左右することになるかもしれないし、ならないかもしれません。

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「オンライン民事訴訟法」が衆議院委員会通過で刑法改正案も成立の見通し、枝野幸男「バスタ大宮」の建設を大臣に直談判「大宮は主要な交通拠点」との答弁得る

2022年04月20日 22時04分58秒 | 第208回通常国会 令和4年2022年1月
[画像]大宮駅前でぶら下がりに応じる枝野幸男代表(当時)。

 巡り合わせが悪くて「民事訴訟のオンライン化の法案」(208閣法54号)については構想段階から当ニュースサイトで書いてなかったのですが、政府原案通りにあす衆議院を通過するはこび。今国会での成立が確実になりました。あすの衆議院本会議では「懲役」をなくす「抜本的な刑法改正案」(208閣法57号)の審議入りします。

【衆議院法務委員会 きょう令和4年2022年4月20日(水)】
 「民事訴訟法改正案」(208閣法54号)の審議最終日は、オンラインをめぐって、クラウドサービスは日本の物であることを念押しする答弁に最高裁事務総局民事部長が「行政のガイドラインに沿うが、クラウドサービスを使う選択肢が有力だ」と答弁。最高裁事務総局は答弁に不慣れな点もありますが、オンライン化は各党の賛同を得ました。採決前の討論では、立憲と共産がともに、「迅速審理手続き」はオンラインと関係ないし、6か月以内となると労働審判や離婚訴訟で、陣立てが劣る個人の原告・被告が不利になることが懸念されました。採決は立憲・共産などが反対し、自公などが賛成して可決すべきだと決まりました。先月23日から4週間審議しましたが、「大臣のコロナ」と「ウィシュマさん入管」の問題で難航したので、オンラインについては問題点はほとんど出ませんでした。あすの衆議院本会議で可決し参議院へ送られます。

【衆議院国土交通委員会 同日】
 静岡6区・熱海の事件事故を受けた「宅地造成・盛土規制法案」(208閣法45号)。まず小宮山泰子さんが立維共国有れ6会派共同の「法律の地域外の盛土も検討する」とした修正案を提出。採決では自公も小宮山修正案に賛成して「全会一致で修正すべきだ」と議決し、本会議に報告し、参議院に送られます。国交での全会一致での修正は比較的まれ。静岡6区の渡辺周さんら国対が長い議員が立憲にいたことも関係あるか。足立康史さんが大阪の事件事故で提出した「208衆法18号」は採決されませんでした。
 委員会の最後に「航空法改正案」(208閣法44号)が審議入りました。
 この間に一般質疑がありました。立憲民主党前代表の枝野幸男さんが質問。地元の「バスタ大宮」構想を取り上げました。枝野さんは「国交省の官民プロジェクトバスタプロジェクトでバスタ新宿のように、大宮駅西口にもバスタが構想されている」としました=この記事冒頭の画像は同駅東口=。道路局長は「関東地整大宮国土事務所と、埼玉県、さいたま市、鉄道、バスの5者が構想している」としました。枝野さんは「令和3年5月から止まっている」とし、西口のバス停を集約した「グランドセントラルスさテーション」を大臣に直談判。「鉄オタ」斉藤鉄夫国土交通大臣は「大宮駅は新幹線6路線、在来線7路線が乗り入れる全国でも有数のターミナルで、幹線道路、高規格道路へのアクセスも容易で今でも一日170本の高速バスが周辺から発着する。首都圏全体で見ても主要な交通拠点だ」と最大級の賛辞で持ち上げました。

●大宮駅のようす、但し東口。



【参議院本会議 同日】
 まず、中田宏・自民党参議院議員が紹介され、経済産業委員会となりました。
 趣旨説明で「教育免許更新制廃止の改正法案」(208閣法34号)と代表質問がありました。
 採決。「改正旅券法」(208閣法29号)は全会一致で可決し、成立しました。「東日本大震災に係る特例旅券法廃止法」(208閣法30号)も全会一致で可決し、成立しました。財政金融委員長がコロナ罹患で自民党理事が報告した「改正関税暫定措置法」(208閣法59号)はれいわ新選組が反対し、自公立国維共などが賛成して可決し、成立しました。「改正外為法」(208閣法60号)は全会一致で可決し、成立しました。

【衆議院外務委員会 同日】
 「日本スイス租税協定」(208条約3号)「大阪万博外交特権条約」(208条約4号)「IPU憲章」(208条約7号)が審議入りしました。委員会の冒頭では、城内実委員長が「先日、ウクライナ周辺国の駐日ルーマニア大使、モルドバ大使、ポーランド大使館首席参事官をお招きした聞き取り会をした」とし「避難民にIDを発行し、サポートセンターを開設している」との取り組みをしているとし、日本国会でも認識を共有したい意向を示唆しました。次回は27日(水)9時。

【衆議院内閣委員会 同日】
 「こども家庭庁設置法案」(208閣法38号・208閣法39号)、「自公提出の基本法案」(208衆法25号)、「立憲対案」(208衆法8号)、「維新対案」(208衆法27号)が一気に審議入り。質疑は次回。

【衆議院農林水産委員会 同日】
 農地バンクの将来計画など「農業経営基盤強化法など改正案」(208閣法55号)は共反対、自公立維など賛成多数で可決すべきだと決まりました。「農村漁村活性化法改正案」(208閣法56号)は全会一致で可決すべきだと決まりました。

【衆議院経済産業委員会 同日】
 「省エネ法改正案」(208閣法43号)の参考人質疑。

【参議院地方創生・デジタル特別委員会 同日】
 牧島かれんデジタル大臣がペーパレスで趣旨説明し、「情報通信技術を利用した国の歳入等の納付に関する法律案」(208閣法22号)が審議入りしました。
【参議院国際経済・外交に関する調査会 同日】
【参議院資源エネルギーに関する調査会 同日】
 最終報告取りまとめ。

●参議院憲法審査会は定例日ですが開かれませんでした。
●衆議院文部科学委員会は開かれず、「10兆円大学ファンド法案」(208閣法35号)がやや遅れそうです。

【官邸 同日】
 自公党首が昼食を含めて懇談し、補正予算案を編成するかどうかの協議を再度幹事長・政調会長レベルに差し戻す異例の展開となりました。

【立憲民主党両院議員総会 同日】
 参議院別館5階の講堂という珍しい場所で、理由は不明ですが開かれ、ベテラン参議院議員も「初めて入った」と語りました。
 「略称・民主党」が報告され、一部議員から「地元で説明する経緯のペーパーがほしい」「国民民主党にうまく話してほしい」との声が出つつもコンセンサスを得ました。泉健太代表が自らパワポで参院選に向けた21兆円の緊急経済対策や生活安全保障について素案を説明しました。
 この会合には、岡田克也常任顧問、菅直人最高顧問、信越から打越さくら、羽田次郎両参院議員らも参加し、泉健太代表・西村ちなみ幹事長の発言に耳を傾けました=以下の画像3枚=。


 週3回ペースで質疑に立つ羽田次郎さんに、開始前に、一年弱ぶりに話せる機会があり、きょうは良かったです。

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