時事通信社が出している官庁速報は、国政での「朝日」、金融での「日経」のように、自治体に関するスタンダード媒体です。
「中央官庁→自治体」
「自治体←→自治体」
の情報の流れはこの「カンソク」で出来ています。
おそらく全国1800自治体のうち、ほとんどがとっていると思います。
TVで見ていると、一匹狼っぽい首長、例えば石原都知事が、全国知事会などで突如、一致団結しているようにみえることがありますよね。それもカンソクがあるからです。都知事がカンソクを読んでいるかどうかは知りませんが、側近は目を通しているはずです。
さて、時事通信の「
官庁速報ヘッドラインメール」が届きました。
最年少首長、玄素彰人・印南町長(いなみちょう)が出ました。
時事通信の自治体向け電子媒体の「iJAMP(アイ・ジャンプ)」では、2月28日に配信されたものです。
とても丁寧で分かりやすい記事なので、引用させてもらっちゃいます。
〔以下、時事通信官庁速報ヘッドラインメールから引用〕
玄素彰人・和歌山県印南町長
◇34歳、全国最年少の町長が誕生
紀伊半島中部、太平洋沿岸に位置する和歌山県印南町(9400人)。前町長の辞職を受けて実施された2月24日の町長選挙で、無所属・新人の玄素彰人(げんそ・あきひと=34)元町議が当選した。現職では全国最年少の町長となる。
理想は「住民参加型の町政」。選挙を前に町内25カ所で懇談会を開き、約800人と語り合った。「町民との対話を通して、住民の要望と行政の考えに溝があると感じた」という。「今の行政には広報より“公聴”が足りない」と指摘する。今後も懇談会を続けるほか、町長の諮問機関として「町民会議」を設置したいと考えている。
まず取り組む重点施策には、「地デジ問題」「雇用対策・保育政策」「高齢化政策」の3つを挙げた。懇談会で町民から特に要望が強かった項目だ。
地デジ基盤の整備では、「個人負担が7~8万円になる世帯もあり、テレビを唯一の娯楽にしている人が見られなくなる可能性もある」と心配する。「町長となったからには、情報化社会に対応するための施策は行政の責任でやっていく」と断言した。行財政改革にも意欲的で、「予算の600項目の中に無駄がないか見直し約2億円を引き出し、09年度予算では政策経費に回す」としている。
まだ34歳。「若さを生かして、積極的に陳情やトップセールス活動をこなし、産品の販路開拓や企業誘致に取り組みたい」と語る表情は気迫に満ちる。同町は、キヌサヤエンドウ、ウスイエンドウ、ミニトマト、梅など特産品が多く、農業所得は高いが、認知度が低い。観光資源も少なく、地域振興策をどう打ち出すかが今後の大きな課題だ。「今目を付けているのはかつお節と真妻わさび。目立たないが、実はいずれも印南町が発祥の地」。町が持つ隠れた魅力をどう引き出すか、若さあふれる町長の手腕が注目される。
〔横顔〕1973年4月17日、印南町で生まれる。東京の大学を卒業後、新進党職員に。同県選出衆議院議員の秘書を経て、2001年に印南町議会議員に当選。05年の町長選に立候補するも敗れ、今回2度目の挑戦で当選した。座右の銘は「至誠天通」。音楽鑑賞が趣味で、オペラからポップスまで幅広く楽しむ。
〔町の自慢〕温暖な気候に恵まれ、農水林業など自然を生かした多くの産業に恵まれていること。
〔ホームページ〕
http://www.town.inami.wakayama.jp/(和歌山支局・江藤綾香)
〔引用終わり〕