ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

【5/21】和気あいあいと全会派共同修正で公益通報者保護法改正案が可決すべき、玄葉光一郎「2031年のことを考えると復興・防災庁が必要だ」

2020年05月21日 17時33分30秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
【写真】梅雨明け直後の永田町、2年前の2018年6月29日、宮崎信行撮影。

【追記 午後7時】
あすの本会議がないと下述しましたが、あす衆議院本会議はあります。確認が不十分でした。【追記終わり】

 摩訶不思議なことに、6月17日の閉会から、9月30日の当初予算案の概算要求締め切りまで、長い夏休みとなりそうです。もちろん夏の消費がどうなるか誰にも見えない不思議な夏となります。今国会で初めて、自民党、公明党、立国社、共産党、維新の全5会派共同提出の修正案を可決し、熟議の閉幕モードに入りました。

【衆議院法務委員会理事懇談会 令和2年2020年5月21日(木)】

 前日の設定どおりの午後4時30分を定刻とした法務委員会の理事懇。けさ発売の週刊文春では、黒川弘務・東京高検検事長が、「検察vs小沢一郎」の著書がある産経新聞記者や朝日新聞社員らが、40平米の記者のマンションで6時間以上マージャンに興じ、長年にわたり乗車経験がある元ハイヤー運転手が「10万円すった」という趣旨の話をかつて黒川氏の下車直後に記者同士がしていた、と証言しました。文春は日曜日の午前10時に黒川氏に取材。月曜日の朝の新聞で「検察庁法改正案」見送りとの打ち出しにつながった可能性があります。

 4時30分の時点までに、黒川氏は辞任していません。官邸が稲田検事総長もやめろという趣旨のことを言っていると新聞電子版で報じられています。

 検察官に限れば全員司法試験合格者ですし、東京一括採用、公訴独占主義、起訴便宜主義で、黒川さんは絶対起訴されません。ぜひ、警視庁が4人とも逮捕して、賭博だったと立証して送検してほしいです。

【衆議院消費者問題に関する特別委員会 同日】

 「公益通報者保護法改正案」(201閣法41号)は、与野党全会派から「政府原案を修正すべきだ」との動議が出ました。政府原案は14年ぶり初めての法改正で、保護対象に取締役や退社1年以内の元社員などを加える内容で不十分だとの指摘が野党から出ていました。内容は「裁判での、公益通報者が不利益となりかねない証拠の立証責任を、政府が肩代わりすることを、3年後見直し規定の中に追加する」という趣旨に解釈できるものだと思います。採決の結果、修正案を全会一致で可決すべきだと決まりました。動議は、今期で引退する自民党3期生「ジョイフル」の穴見陽一さんが筆頭発議者となりました。質疑の中で維新の串田誠一さんは「とても良い法案だと思う。消費者庁が魂を入れるガイドラインをつくってほしい」としました。討論で共産党は「かなり抜けている部分が多い」としましたが、賛成しました。

 今国会での、閣法の、全会派一致での修正議決はこれが初めて。

【衆議院東日本大震災復興特別委員会 同日】

 「復興庁の10年設置などの復興庁設置法や特別会計法などの改正案」(201閣法33号)。共産党反対、自公立国社など賛成多数で可決すべきだと決まりました。

 玄葉光一郎さんは「今回は復興庁をそのまま10年延長でいい。しかし、その次の10年はどうなるか。2031年以降は、復興・防災庁にするというような議論が必要だ」と強調しました。

 野党から、エネルギー特別会計と国債整理基金特別会計の勘定間のやり取りをめぐる特別会計法改正が束ね法案になっていることの批判が出ました。経済産業省政府参考人はやりくりが苦しいという趣旨の答弁で自己正当化しました。

【衆議院議院運営委員会 同日】
【参議院議院運営委員会 同日】


 西村康稔さんから新型コロナウイルス感染症の特措法にもとづく緊急事態宣言の地域変更の事前説明がありました。その後、質疑がありました。

 衆の議運では次回の本会議の開催は未定だとしました。きょうあすとも定例日ですが衆議院本会議は開催されません。

 ところで、第4次安倍第2次改造内閣において、コロナ対策の補職辞令が西村さんに出ていませんが、厚労省などはどうやって西村大臣に従っているんでしょうか。

【衆議院総務委員会 同日】

 「聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律案」(201閣法27号)が趣旨説明されました。質疑は次回。

●衆議院科学技術・イノベーション特別委員会は理事会を開きました。
●衆議院憲法審査会は、幹事懇談会を開きました。

●参議院は第一種常任委員会の定例日です。内閣、法務、財政金融の3委員会は開催されず。また特別委員会は定例日ではありませんから「スーパーシティ法案」(201閣法5号)の審議はありませんでした。

【参議院外交防衛委員会 同日】

 「日本とアルゼンチン、ウルグアイ、ペルー、ジャマイカ、ウズベキスタン、モロッコ各々との租税協定条約承認案」(201条約6、7、8、9、10、11号)が趣旨説明されました。

【参議院文教科学委員会 同日】

 一般質疑。

【参議院厚生労働委員会 同日】

 「国民年金法など改正案」(201閣法34号衆修正)

【参議院経済産業委員会 同日】

 「5G支援法案」(201閣法22号)と「GAFAをデジタルプラットフォーマーとして規制する法案」(201閣法23号)

【参議院国土交通委員会 同日】

 「持続可能な白タク全面解禁法案」(201閣法20号)が趣旨説明されました。今国会では地域乗り合いバス関連の法案が他に2本(合併の独禁法特例法、バスターミナル新設財政支援の改正道路法)出ていますが、前日も埼玉県内のバス会社の倒産が報じられました。熊本県内では合併を前提にした経営改革構想が出ているようです。

【参議院環境委員会 同日】

 第一委員会室で開かれました。牧山弘恵さんが第一委員会室の委員長席に座ったことは、政治倫理の確立及び選挙制度改革に関する特別委員長の時代にもあったように思います。

 「大気汚染防止法改正案」(201閣法51号)が小泉進次郎環境大臣から趣旨説明されました。

●あすの予定

上述しましたが、きょう木曜日、あす金曜日は定例日ですが衆議院本会議は開催されません。

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【5/20】「銀行独禁法特例法」が成立2020年11月から2030年まで施行、コロナ収束し2次補正へ「ドローン航空法」「あおり」など

2020年05月20日 18時20分46秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]公正取引委員会、宮崎信行撮影。

 黒川弘務氏が、10万円程度の賭けマージャンをしていたことが明らかになりました。5月1日に、産経新聞記者宅で、新聞記者3人と雀卓を囲んだそうです。産経がチャーターしたハイヤーは同乗ではなく黒川氏が単独で乗ったようです。5月13日にもかけマージャンをしていたとのこと。この日は、衆議院内閣委員会の後藤祐一さんの質疑の途中で、野党が退席戦術に出た日。外面と内面が違うのが日本人ですが、37年間も検察一家にいれば、世間ずれもするでしょう。あすの週刊文春の発売が待たれます。

 「種苗法改正案」(201閣法37号)の継続審査の見通しはけさ報じました。これで、第2次補正予算をしあげて当初会期内閉会し都知事選は消化試合で概算要求は9月末という奇妙な長い夏休みが生じそうな気配が出てきました。私の試算では、おそらく8法案ほどが継続審査となり、内閣提出法案成立率は85%程度になるのではないでしょうか。ドローンに機体番号をつける航空法改正案(201閣法29号)や細かい税制特例を盛り込んだ「中小企業事業承継円滑化法など改正案」(201閣法50号)が審議未了継続審査になるのではないか、と思います。役所の縄張り拡大の法案や社長が役人に頭を下げるせこい租税特別措置の法案は不要不急です。

【与野党国対委員長会談 令和2年2020年5月20日(水)】

 「与野国」(よやこく)とは、森山裕・自民党国会対策委員長と、安住淳・立憲民主党国会対策委員長の2人が会って、衆参のはこびを決めることだ、との定義が完全に定着しました。蛇足ですが、政調会長レベルでも同じことをしようとしてデッドロックに乗り上げつつあるようです。本論に戻って、あす、衆参の議運委を開いて、緊急事態宣言の地域の変更、大阪府、兵庫県などの近畿の解除について報告と質疑をすることが伝えられました。

【参議院本会議 同日】

 「銀行とバスの独占禁止法特例法」(201閣法31号)が共産党反対、自公立国などの賛成多数で可決し、成立しました。来週の金曜日あたりの官報で公布されるのではないでしょうか。この法律は公布の日から6か月後に発効し、それから10年後に廃止されることになっています。ですから、令和2年2020年11月下旬から令和12年2030年11月中旬まで有効な法律になるのではないでしょうか。けさ、三菱UFJ銀行が店舗を4割削減すると報じられた動きも、なにか関係があるかもしれません。なるべく民業圧迫が少ないかたちでの持続可能な金融サービスの選択肢が複数持つことが資本主義の一丁目一番地であることは言うまでもありません。

 参本ではこれに先立ち、「持続可能な運送サービスの提供の確保に資する取組を推進するための地域公共交通の活性化及び再生に関する法律などの改正案」(201閣法20号)が赤羽一嘉国土交通大臣から趣旨説明されました。衆参とも本会議で審議する「登壇案件」で、きょうの本会議では、立憲民主党の森屋隆さんが質問に立ちました。森屋さんは、社民党幹事長としてお馴染みだった淵上貞雄さん以来の私鉄総連の参議院議員となりました。私鉄総連は「民主党」という名前の政党では一度も議席を得られなかったことになります。法案は白タクを全面的に解禁する内容などが盛り込まれています。

 そして、「道路法などを改正する法律」(201閣法15号)も採決され、共産党反対、自公立国などの賛成多数で可決し、成立しました。

【衆議院法務委員会 同日】

 検察庁問題での森まさ子法相不信任審議などの影響で、4月10日(金)を最後に開かれていませんでした。

 先の国会で唯一の継続審査となった「外弁法改正案」(200閣法12号=今国会では参先議が議題になりました。同法案はちょうど4月10日(金)に参議院本会議で可決し、衆議院に送られてきていました。

 前国会で審議されていますので、松島みどり委員長が「趣旨説明、質疑、討論」の省略を提案して、異議なしで認められました。採決の結果、全会一致で可決すべきだと決まりました。次の本会議で成立。国会は「会期独立の原則」があり、選挙がなくても会期が変われば別の意思を示す必要があります。

【衆議院内閣委員会 同日】

 先週末の雰囲気とは打って変わって正常化しました。一般質疑では松本文明委員長や武田良太・公務員制度担当相が発言。

 この後、「個人情報保護法など改正案」(201閣法48号)が審議入り。衛藤晟一消費者相が趣旨説明しました。基本的には罰則を上げる程度の改正にとどまるようです。質疑は次回。

【衆議院国土交通委員会 同日】

 「賃貸住宅管理適正化法案」(201閣法44号)趣旨説明され、散会しました。賃貸管理業で「登録」をすれば宣伝などに使えるという程度の法案で、賃貸管理業が「許可」になるわけではありません。

【衆議院地方創生に関する特別委員会 同日】

 「第10次地方分権一括法案」(201閣法32号)が全会一致で可決すべきだと決まりました。この中には、地方議員選挙に立候補した人が、その自治体に3か月以上居住していなければならないとする「3か月居住要件」を偽った場合には逮捕され刑事罰にかけられるという新設項目も知事・市長会からの「選挙事務の簡素化」の一環として含まれています。

【衆議院外務委員会 同日】

 「日本スウェーデン社会保障協定」(201条約12号)、「日本フィンランド社会保障協定」(201条約13号)、「日本ベトナム受刑者移送協定」(201条約14号)、「専門機関特権・免除条約付属書18」(201条約15号)、「国際獣疫事務局東京事務所の特権・免除協定」(201条約16号)の条約承認案趣旨説明され、審議入りしました。外務省が提出した議案はすべて審議入りしたことになり、今国会ですべて議了するでしょう。

【衆議院文部科学委員会 同日】

 「著作権法改正案」(201閣法49号)。参考人質疑と対政府質疑がありました。

 新型コロナによる一斉休校を発端とした9月入学構想については各省の事務次官会議が設置されました。動きは加速している気配です。

【衆議院厚生労働委員会 同日】

 「社会福祉法改正案」(201閣法43号)と「野党2会派(立国社・共)の対案3法案」(201衆法11、12、13号)の審議が続きました。

【衆議院経済産業委員会 同日】

 「電気事業法改正案」(201閣法26号)の参考人質疑と対政府質疑。

【衆議院予算委員会 同日】
【参議院予算委員会 同日】


 予算の実施状況の調査として参考人質疑がありました。このもようはNHKニュースとして国会中継されました。

 政府専門家会議の尾身さんは「他国のようなロックダウンもせず感染爆発を回避できた」と国民に感謝しつつ「見えない感染は続いており冬の到来を待たずに再度感染が拡大するかもしれない」としました。質疑の中では「富士フィルムのアビガンの有効性を、藤田医科大学(藤田保健衛生大学から改称)が確認できない」とする共同通信の報道も取り上げられました。どういうルートで流れた情報なのでしょうか。

【参議院資源エネルギーに関する調査会 同日】

 経産省と環境省の副大臣から別々に長時間説明してもらって、各議員が質疑。その後、議員どうしの自由討議がありました。

●衆議院決算行政監視委員会は理事懇談会を開きました。会期中のテレビ入り質疑について野党側から要望が出たのではないか、と推測されます。

【あすの予定】

 あすは木曜日ですが、定例の衆議院本会議は開催されません

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「種苗法改正案」も今国会成立見送りへ 日本農業新聞報道 「検察庁法」に続き市民2連勝だ コロナ予算優先

2020年05月20日 03時42分49秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]種苗法改正案今国会見送りを報じたきょう2020年5月20日付日本農業新聞、宮崎信行撮影。

 「種苗法改正案」(201閣法37号)も今国会での成立が見送られる公算となりました。

 日本農業新聞がきょう20日付1面で「見送る方向で調整に入った。複数の与野党関係者が明らかにした」としました。

 この法案には、登録品種では種苗の自家栽培が禁じられ、毎春、新しい種苗を買わなければいけないとする改正事項が含まれていました。昨年来かなりの批判がありました。

 きのうの閣議後記者会見で、江藤拓農相が今国会成立に意欲を示した、とNHKで報じられました。

 が、6月17日までの今国会のラスト1週間は、衆参予算委が予想され、それに呼ばれていなくても江藤農相が農水委で答弁することはできません。第201回国会は、豚コレラ改め豚熱をめぐる超党派の議員立法から始まり、内閣提出法案でもこの関連が2法案となりました。和気あいあいとしたムードで参議院先議で先週末に衆議院に送られた「森林組合法改正案」(201閣法45号参先議)を成立させて有終の美を飾って秋につなげたいという認識が、与野党農林族で共有されたものとみられます。

 おととし名前が似ている「種子法」を廃止する法律が国会通過。県立農業試験場の設置根拠がなくなったため、北海道などは条例で道立試験場の根拠をつくりました。国からの予算が今後減額される危惧があります。竹下派の竹下亘会長もよく知らないで通してしまったと詫びるなど自民党内からも法成立後に批判がくすぶっています。種子法廃止や、種苗法改正案は、肥料と除草剤をセットにした外資系企業の圧力があるのではないかという悪い噂も出ています。

 おとといの、「検察庁法改正案」(201閣法52号)に続き、「種苗法改正案」(201閣法37号)も継続審査になりました。市民とツイッターの2連勝。安住淳国対委員長率いる野党は、完璧に近い成果を挙げることになります。 

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【5/19】検察庁法の成功体験で国会は前へ熟議へ、公益通報者保護法案で尾辻かな子さん「公文書管理法は対象外。修正議論を」消費者相「14年間で裁判で保護は2件だけ」

2020年05月19日 18時12分10秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]警視庁前でサングラス姿になった宮崎信行、きょねん秋。

 東京五輪をやっていたら、日本人が豊かな国だと羨む産油国の代表で一人ぐらい亡命する人はいたと思いますよ。警視庁前でサングラス姿でセルフィーできる。それほど自由な国は、日本以外にはあまりありません。

 検察庁法改正案先送り決定ーー有権者にとって大きな成功体験になりました。2008年4月のガソリン値下げ隊に勝るとも劣らじ。当時20歳の有権者が、現在は36歳ぐらいの有権者になります。さほど時間は経過していませんが、そろそろ、変化の胎動が出始めるのではないでしょうか。

 第201回通常国会は一気に正常化。地銀とバスの独禁法特例法はあす成立のはこびとなり、2020年11月末から2030年11月末まで有効になりそう。公益通報者保護法改正案では、参考人質疑をとりやめて各会派のヒアリング文書が会議録に掲載されることになりました。第2次補正予算案審議をひかえる衆議院予算委員会は、医官・経済学者から参考人質疑をすることを全会一致で決めました。嵐が過ぎ去り、つかの間の、熟議の国会となります。

 概算要求の締め切りが、1か月遅れの9月30日(水)となりそうです。が、世の中は、早めに落ち着きそうな気配が出てきました。

【衆議院消費者問題に関する特別委員会 令和2年2020年5月19日(火)】

●14年間で裁判で保護は2例、森友公文書改竄は対象外なのに消費者庁次長は「ガイドラインで対象」と強弁

 先週末に本会議で審議された「公益通報者保護法改正案」(201閣法41号)の法案審査が始まりました。まず、土屋品子委員長が「理事会で参考人招致の求めがありましたが、新型コロナウイルス感染症への懸念があるので、各会派が参考人から話を聞いた文書を提出し、きょうの会議録に末尾に添付することにした」と発言しました。

 霞が関で、立憲民主党の尾辻かな子さんを評価する声が相次いでいます。尾辻さんは「森友学園の公文書改竄は公益通報保護の対象になるのか」と問いました。消費者庁長官は濃厚接触として自宅隔離していることもあり、同庁次長が答弁し「公文書管理法も含めたガイドラインを周知徹底していきたい」としました。ところが、法律上の刑事罰・行政罰の対象ではないと尾辻さんが指摘し、政府も認めました。尾辻さんが、法律により保護された例がいくつあるかと問うと、衛藤晟一消費者相は「裁判で保護されたのは2例だ」。尾辻さんは「14年間放っているあいだに、他の国はどんどん進んでEU指令にまでなっている」としました。改正案で取締役や1年以内の退職者も保護の対象になりました。しかし、下請け企業は対象外で、尾辻さんは「西宮冷蔵も今回は対象外だ」と指摘し、修正協議を与野党に呼びかけました。

 本当にこういう貧乏なくせに閉鎖的な日本会社員にうんざりします。内部通報者を潰すなら、少なくとも10億円以上の特許に限ってほしいですね。そういうこと考えないんですよね。

【衆議院予算委員会 同日】

 1分間開かれました。棚橋泰文委員長が、あす20日(水)午後1時から、政府有識者会議で、医系技官OBの尾身さん、国立感染症研究所長の脇田さん、新しく加わった経済学者の竹森俊平・慶大教授の3人に対する参考人質疑を行うことを提案。異議なしで決まりました。5月後半の参考人質疑は異例。第2次補正予算案審議が近づいているため、与野党の環境整備だと考えられます。

 今入った情報ですが、あすは総理不在ですが、衆参予算委員会ともNHKで中継されるようです。

【衆議院本会議 同日】

 「日本と、アルゼンチン、ウルグアイ、ペルー、ジャマイカ、ウズベキスタン、モロッコ各々との租税協定承認案」(201条約6、7、8、9、10、11号)が起立採決されました。共産党反対、自公立国社など賛成多数で承認すべきだと決まり、参議院に送られました。

 「都市再生特別措置法改正案」(201閣法21号)は共反対、自公立国など賛成多数で可決し、参議院に送付されました。

 「大気汚染防止法改正案」(201閣法51号)は共反対、自公立国など賛成多数で政府原案のまま可決し、参に送付されました。

【参議院内閣委員会 同日】

 「地銀とバスの独禁法特例法案」(201閣法31号)が共産党反対、自民党、公明党、立憲、国民などの賛成多数で可決すべきだと決まりました。あす成立のはこび。公布日から6か月後に施行し、それから10年後に廃止。ですから、令和2年2020年11月末から令和12年2030年11月末まで有効な政策になります。この法案の担当は、内閣官房日本再生総合事務局特例法案準備室。私も批判していた、長崎県内での地銀合併で、公正取引委員会が国家観を欠いた行政をしたために、内閣官房に仕事をとられ、多くを失うことになりました。

【衆議院財務金融委員会 同日】

 「金商法を改正して金融サービス取引法とする法案」(201閣法40号)が趣旨説明されました。次回の審議は未定。包括的な改正に限られますが、各種金融サービスをあっせんする代理店のようなものができるように思えますので、経営コンサルタントや税理士事務所などの経営者はチェックしてみたらいいかもしれません。

【衆議院東日本大震災復興特別委員会 同日】

 「復興庁設置法改正案」(201閣法33号)の対政府質疑が始まりました。与党が順に質問しますが、トップバッターは根本匠さん。「安倍内閣では初代復興大臣なので、私が質問した方がいいと言われた」と質疑しました。話は変わりますが、根本さんは、宏池会事務総長として、岸田文雄・自民党政調会長の第1次補正審議でのミスを取り戻そうと必死のようです。ところで、きょう予定されていた、岸田さんと、逢坂誠二・立憲民主党政調会長との会談は急きょ中止ないし延期されました。何があったのでしょうか。法案に戻ると、復興庁の延長は10年ですが、様々な内容を束ねた法案なので、賛否が分かれるかもしれません。玄葉光一郎さんも質問しました。

【参議院経済産業委員会 同日】

 「5G支援法案」(201閣法22号)と「GAFAをデジタルプラットフォーマーとして規制する法案」(201閣法23号)の法案審査がありました。

 一時、週刊誌報道があった、高橋はるみ・自民党議員も質問しました。

 第一委員会室で開かれました。昨日のバッター表では「委員会室 未定」とあり、下述の国交委は「24委員会室で開催 但し、変更するときは筆頭理事間協議のうえで委員長に一任する」という注意書きがありました。ソーシャルディスタンスのために、経済産業委員会は第一委員会室になりました。経産委は21人、国交委は25人ですが、こちらの法案の方が政府参考人が多かったのかもしれません。また両方とも国民民主党の委員長なので調整しやすかったのでしょう。昭和30年代の国会は、開議10分前にいきなり委員会室を変更して強行採決してしまうようなめちゃくちゃな国会運営をしていたそうで、今は公報に載った委員会室は、変えられないことになっています。規則か先例に書いてあると思います。

【参議院国土交通委員会 同日】

 第24委員会室で開かれ、「道路法改正案」(201閣法15号)が共反対、自公立国など賛成多数で可決すべきだと決まりました。あす成立のはこび。

【参議院厚生労働委員会 同日】

 「年金制度改革法案」(201閣法34号衆修正)が加藤勝信大臣と、岡本充功衆議院議員から趣旨説明されました。そのまま、質疑がありました。世論は不発で、まったく興味が持たれていません。

【衆議院原子力問題調査特別委員会 同日】

 一般質疑がありました。自民党の古田圭一さんは「東電福島第一原発の処理水(汚染水ともいう)は2年後にタンクが満杯になる」と指摘しました。

【衆議院議院運営委員会 同日】

 大詰めが近づきます。

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【5/18】武田良太大臣不信任決議案は撤回、あさって20日(水)午後衆議院予算委員会開催へ

2020年05月18日 18時29分19秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]安住淳国会対策委員長、3年前の2017年、国会内で、宮崎信行撮影。

 Twitterデモにより「検察庁法改正案」を採決せず、継続審査にとどめることが決まりました。

 安住淳国対委員長は、あさって20日(水)に衆議院予算委員会参考人質疑を開いて、尾身座長らから新型コロナ特措法にもとづく緊急事態宣言の全国的な解除に前後して、医学的な前提条件をたずねる機会を設けることにしました。当初予算審議の公聴会以外での参考人質疑の開催は極めて異例。

 安住委員長は、森山裕国対委員長から「継続審査」を伝えられた後に、国会内で記者の取材に回答。立憲民主党ツイッターによると、安住さんは「やはり独りよがりの政治は駄目だということですね。常に今までは、大手メディアの声なんかが国民の声ということでやってきたのは長い日本の政治ですけども、やはりこれからはそういう点では、ネットでの意見というものを丁寧に拾っていくことでそれを政治に反映させないと、自民党のような支持基盤が強くて強い政党も恐竜化するということもあるんではないかなと思うんです」「こんなコロナのときに検察庁法かよ、という声はまさに正論だと思うんですね」と語りました。

 安住さんは、これをもって、衆参両院の委員会を動かし、国会正常化すると宣言。先週末に提出した「武田良太国務大臣不信任決議案」は取り下げました。先週末に本会議で登壇して代表質問があった「公益通報者保護法改正案」(201閣法41号)の審議を前に進める考えを示しました。

【参議院決算委員会 令和2年2020年5月18日(月)】

 「平成30年度決算承認案」の審議は5日目。そのうち省庁別審査3日目。文部科学省、農林水産省、国土交通省が対象になりました。質疑の中では、航空券を販売している旅行代理店や、学生アルバイトへの支援が必要だとの意見が出ました。次回は25日(月)で、定例より早い、午前10時から。

【衆議院 同日】

 きょうの審議はありません。

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二階幹事長と首相が会談し「検察庁法改正案」の今国会先送りを決定、野党「法案を取り下げるべきだ」

2020年05月18日 16時59分55秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]自民党本部隣のコンビニ、4年前2016年、宮崎信行撮影。

 自民党の森山裕国対委員長は、午後4時頃から、安住淳国対委員長に会い、「国家公務員法・国会職員法・検察庁法など改正案」(201閣法52号)の審議をやめて、6月17日の会期末に「継続審査」にしたいと伝えました。審議に入っていない「地方公務員法改正案」(201閣法53号)も継続審査にする見通し。

 これに先立ち、午後3時頃、二階俊博幹事長と林幹雄幹事長代理が首相官邸を訪問し、安倍晋三首相と会いました。月曜5時の定例自民党役員会の2時間前に、幹事長が総裁と打合せに官邸を訪れる行為は、実は極めて異例。急転直下の政治判断だっとうかがわせます。会談では「国民の声に十分耳を傾けて、理解なしに前に進むことはできない」 との判断で一致した、と報じられました。

 映像ディレクターらがつくる任意団体が主催してYouTubeでの緊急各党首記者会見では、枝野幸男代表は「我々の想定を超える世論があった。有識者のほか、中谷元議員のように与党議員からもさらに声を上げてほしい」「継続審査ではなく法案を取り下げるべきだ」と語りました。志位和夫・共産党委員長は「日本の民主主義の底力を示した」と述べました。

 新型コロナウイルス感染症による外出自粛要請を受けて、Twitterデモが起きました。芸能人・ミュージシャンでも、ほんとうに有名な人ばかり参加しました。この声で政治を変えたことになります。突然の関心激増で、先週の審議では、黒川弘務さん(65歳)は「68歳まで検事総長ができる」という法改正になることが初めて分かっていました。

 見て見ぬふりをした法務省・検察庁職員。やむを得ないでしょう。しかし、昨年私が東京地裁で経験した光景。保釈中の身で傍聴席から被告人席に立った被告が、薬物で執行猶予付きの有罪判決。法廷を出た後に、エレベーター前で私にボタンを押して「どうぞどうぞ」。善行を積めば懲役の期間は短くなりますが、執行猶予期間は短くなりません。こういうことは庶民は分からない。それをあたりまえにして居丈高になっている検察官はいっぱいいるでしょう。そこで見えている世間がすべての世間ではない。東京一括採用、公訴独占主義、起訴便宜主義で、日本の検察官が信頼されない存在であるということを直視すべきです。

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【5/15】先週末に世論激変の「検察庁法改正など法案」は強行採決の観測も武田良太大臣不信任案提出で来週に持ち越し、元検事総長が改正に反対の意見書提出など異論はくすぶり続ける公算

2020年05月15日 17時48分48秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」

 週末のツイッターで世論ががらりと変わりました。検事総長68歳定年を含んだ法案は衆議院内閣委員会で答弁者に武田良太公務員制度担当相(兼)国家公安委員長に森まさこ法相を加えた質疑をしました。この後、休憩。緊張感が走りましたが、野党が武田大臣不信任案を提出したため、午後4時27分頃に散会。採決は来週以降に持ち越しました。

【衆議院内閣委員会 令和2年2020年5月15日(金)】

 「国家公務員法・国会職員法・検察庁法など改正案」(201閣法52号)。

 前回、公務員制度相だけの答弁では不十分だとして退席した、立国社の後藤祐一さんの持ち時間の途中から再開しました。共産党の藤野保史さんが「武田大臣は「行政権を捜査できる検察庁を、巨悪を眠らせないのではなく巨悪が安心して眠れる法案だ」と強調しましたが、武田大臣1人の答弁では「本来なら検察庁が答えるべきだが、質問通告をもらえなかったのは残念だ」と精一杯かわしました。

 この後、先日の国対委員長合意にもとづき、森まさこ法務大臣が参加。この時間帯には、政府を支持する立場とみられる人がツイッターで、2013年の特定秘密保護法強行採決時の野党の対応を批判する映像を拡散。ここでみると、森さんは上下白のスーツ姿。きょうも上下白のスーツ姿でしたので、あわや強行採決かと思いました。法相入りの質疑で後藤さんは「この後、午後3時に、松尾元検事総長らが法務省を訪れ、法案に反対する意見書を提出する」とし、森法相も報道では知っていると答弁。維新の足立康史さんは「共産党の質問時間が40分で、維新は4分だ」とパネルで説明しだして、ツイッターなどで緊張が走りましたが、松本文明委員長は午後3時44分頃に休憩を宣言しました。この後、武田大臣不信任決議案が提出され、午後4時27分頃に委員会を再開して、その旨を発言し、散会しました。次回の本会議以降に再開することになります。内閣委員会は、与野党の国会対策上、水曜日、金曜日が定例日で、木曜日が予備日だとされています。ただし、火曜日に開くことができないわけでもありません。

【衆議院本会議 同日】

 「公益通報者保護法改正案」(201閣法41号)が衛藤晟一消費者相から趣旨説明され、堀越啓仁さんが代表質問をしました。

【参議院本会議 同日】

 「年金制度改革法案」(201閣法34号衆修正)が趣旨説明され、代表質問。

 この後、「株式会社日本政策投資銀行法を5年延長する法律」(201閣法24号)が採決され、過半数の賛成で可決し、成立しました。

 「森林組合法改正案」(201閣法45号参先議)が採決され、過半数で可決し、衆議院に送られました。

 「電気通信事業法など改正案」(201閣法28号)が過半数で可決し、成立しました。

【衆議院文部科学委員会 同日】

 事前プロセスが大紛糾した「著作権法などを改正する法律案」(201閣法49号)が萩生田幸一文部科学大臣が「リーチサイトの設置に罰則を設ける」などと趣旨説明し、審議入りしました。質疑は次回。散会。

【衆議院外務委員会 同日】

 「日本とアルゼンチン、ウルグアイ、ペルー、ジャマイカ、ウズベキスタン、モロッコ各々との租税協定」(201条約6、7、8、9、10、11号)が共産党反対、自公立国社などの賛成多数で承認すべきだと決まりました。

【衆議院国土交通委員会 同日】

 「都市再生特別措置法改正案」(201閣法21号)が共反対、自公立国社などの賛成多数で可決すべきだとしました。

【衆議院環境委員会 同日】

 「大気汚染防止法改正案」(201閣法51号)が共反対、自公立国社などの賛成多数で可決すべきだと決まりました。採決に先立ち、修正案が2本出ました。金子恵美さんは「石綿アスベストの飛散防止の実効性を高めるために、罰金を50万円から500万円に高めるべきだ」としました。共産党の田村貴昭さんも修正案を出しましたが、討論では金子さんの修正案に賛成するとしました。最終的には政府原案がそのまま通りました。

【衆議院消費者問題に関する特別委員会 同日】

 本会議に続いて、「公益通報者保護法改正案」(201閣法41号)が審議入りしました。

【衆議院経済産業委員会 同日】

 「電気通信事業法改正案」(201閣法26号)の法案審査が続きました。

【衆議院厚生労働委員会 同日】

 「社会福祉法改正案」(201閣法43号)と「立国社共の対案」(201衆法11、12、13号)の審議が続きました。 

【参議院消費者問題及び地方創生に関する特別委員会 同日】

 「スーパーシティー国家戦略特区法改正案」(201閣法5号)の質疑が一巡し、次回も審議することになりました。異論も多いこの法案。しかし、政府与党寄りの人も最近は地方創生、特区ということを言わなくなったと改めて感じます。

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黒川弘務・東京高検検事長「辞めるしかない」と岡田克也さんが勧告、全国で非常事態解除後に公共事業の含めた大型補正の審議を求める

2020年05月15日 06時35分58秒 | 霞が関人事
[写真]岡田克也さん、5年前の2015年1月、宮崎信行撮影。

 立憲、国民、社民3党と会派を組む「無所属フォーラム」代表の岡田克也さんは、きのう昼、定例の記者懇談会を議員会館内の共用会議室で開きました。

 検察庁法改正案の取り扱いは国対に任せるとしながらも、黒川弘務・東京高等検察庁検事長に対して「政権の思惑とは別に、検察制度の信頼性をどう守るのかという認識に立てば、辞めるしかない」と語りました。

 1月の閣議決定による定年延長から始まり、今国会最大の懸案となった「黒川案件」。岡田さんは「そこの問題を解決するのには道は2つ。一つは(稲田)検事総長が(慣例とされる)任期2年で辞めずに(65歳の)定年まで続ける」としました。この場合は、黒川さんの検察官としての63歳定年が先にくるので、黒川さんは検事総長になれない、としました。「もう一つは、黒川氏が自らの判断で身を処して検事総長にならない。その2つしかない」とし「いずれにしても、政権の思惑とは別に、検察制度の信頼性をどう守るのかという認識に立てば、辞めるしかない」とし、黒川氏は自ら辞任すべきだと強調しました。

 検察官があまりやりたがらない、政治家との折衝にあたる、法務省大臣官房長と事務次官を7年以上やったことについて、岡田さんは「民主党政権にも黒川氏はいたと思う。しかし、黒川氏本人の問題というよりも政権側の問題だと思う」とし、安倍首相・菅官房長官ら政権側に黒川氏を官房長・事務次官として重用し続けようとしたとの認識を示しました。

 新型コロナウイルスに関しては、同日夕方に39県で緊急事態宣言が解除され、首相は第2次補正予算案の編成を指示しました。これに先立ち岡田さんは「緊急事態宣言を一遍とは言わないが日本全体として解除できたあかつきには、経済を下支えする3次補正が必要になると思う」としました。その時期について「(6月17日に)国会を閉会してしまうと、場合によっては早くても夏(以降)になる。隙間が出る」とし、「会期の延長も必要になるのではないか」と語り、矢継ぎ早の2次、3次補正の必要性を強調しました。

 岡田さんは「リーマンショックのときのように、自動車や家電の需要を喚起して、一部公共事業も含めた補正を組まないと経済の底が割れ、無残なものになるかもしれない」と語りました。「コンクリートから人へ」をスローガンにした民主党政権の代表的存在である岡田さんが「公共事業の追加」に言及するのはまれ。地元である東海地方の自動車産業からは「受注量は半分以下。2次下請け、3次下請けから悲鳴が上がっている」とし、最大の輸出国である米国が死者数が世界一位で収束が見通せないため「国内需要を作り出していかないといけない」。エコカー減税・家電エコポイントが駆け込み需要を喚起したリーマンショック直後のヒット政策を参考にすべきだとの考えを披露しました。

 蛇足ですが、会議直前に岡田さんに「久しぶりだね」と牽制されてしまいました。とっさに「先週は(平日だが連休明け初日で)なかったので3週ぶりぐらいだと思います」と応じましたが、調べてみたら、4月9日以降、4回ぶり(5週ぶり)の出席でした。岡田さんはこの後、YouTubeも配信しており、私もボランティア活動とはいえ、4番から外されたら当惑しますので、きょうはこの後の国会の混乱が予想されることもあり、早朝から書きました。まだ眠いですが、国会はクライマックスですので。他にも今年の書き漏らしはありますので、土日も含めて、ほどほどに、また執筆していきます。

 以上です。
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首相、第2次補正予算案の編成を指示、第201回国会のラスト1週間は予算委員会に

2020年05月15日 04時52分05秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]自民党役員会にのぞむ安倍晋三首相、国会内3階控室「自民党総裁室」で、2年前の2018年、宮崎信行撮影。

 ゆうべ、安倍晋三首相は令和2年度第2次補正予算案の編成を指示しました。想定されるスケジュールは2週間後5月27日(水)にも閣議決定し、6月8日(月)過ぎに国会提出。衆参両院の本会議と予算委員会を5日程度開いて、6月17日(水)よりも前に成立させる、と考えられます。

 第201回通常国会は、残り4週間+3日間。補正予算案審議で全閣僚が1週間縛られますので、法案審議は実質3週間+3日間。与党が確実に成立させたい法案を参議院に送るには、来週火曜日あたりが時期の目安となります。なので、いきなりクライマックスに入りました。

 首相は「世界的な感染の広がりは全く終わりが見えない。リーマン・ショックとは比較にならない100年に1度の危機を迎えている。世界的な大企業すら大きなダメージを受けている。連鎖倒産の事態は絶対に防がないといけない」大企業から中堅・中小企業まで資金繰りの支援のさらなる充実に加え、十分な資本性資金を投入することも可能とし事業存続を協力に下支えする」と記者会見で語りました。

 私は安全圏からの発信ですが、首相の認識は大袈裟だと考えます。しかし、物理的な破壊を民間も含めて復旧復興しようとした東日本大震災と比べて、世界コロナ・ショックによる第三次産業の閉店などはリカバーする動きが弱いので、国から民間に対する極めて潤沢な資金投入は必須だと考えます。

 学生支援は成立済みの1次補正の予備費から出る見通しで、2次補正には家賃支援が入りそうです。また、政投銀による大企業に対する劣後ローンの投入、雇用調整助成金の上限引き上げ、交付金の引き上げなど。このうち、税金による「真水」の支出は交付金などに限られると考えられます。1次補正後の今年度一般会計の歳出入は128・3兆円でそのうち歳入で公債費が占める割合は45・4%。現在の長期金利は「マイナス0・01%」と超安定していますから、まだまだ特例公債は発行できます。

 以上です。
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【5/14】金子恵美・森まさこ対決「検察庁法改正案は三権分立には反しない」あす委員会答弁へ、種苗法改正案も審議入り阻止

2020年05月14日 23時43分20秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]このブログの筆者・宮崎信行、先月2020年4月9日。

 政治活動家歴28年で決して失脚しない知り過ぎた男として、与野党一律の国会議員歳費や地方議員報酬が、他の水準と相対的に高くなり過ぎて、閉鎖的で陰湿な日本社会の情報抱え込みの象徴に見えてしまい苦労しています。地主の安住淳国対委員長のもと歳費2割カット法が成立しましたが、衆議院議員によると政治資金パーティーもできないので6月末で地元の私設秘書に辞めてもらわざるを得ないとのこと。個別の事情はさまざま。結論としては、まったくの新人の候補予定者に月50万円以上の資源配分を最優先する政党であってほしいところですが、まあ無理でしょう。

 「検察庁法改正案」と「種苗法改正案」のきょうの審議はありませんでした。

【衆議院本会議 令和2年2020年5月14日(木)】

 残り会期1か月となり、本会議で趣旨説明と代表質問をする「登壇もの法案」はきょうあすの2本で最後。

 「復興庁を10年延長する復興庁設置法など改正案」(201閣法33号)が田中和徳・復興大臣から趣旨説明されました。

 代表質問では、金子恵美さん(福島1区)が登壇。「双葉町などはようやく復興が始まったばかり。国が復興にかかわるべきで、くれぐれも県に丸投げしないでほしい」と演説しました。最大の懸案である検察庁法改正案にも言及し、指名され答弁に立った森まさこ法相は「役職定年制の特例の判断は他の国家公務員と変わらない。三権分立に反するものではありません。国会からお求めがあれば出席する」と答弁しました。この後、与野党国対委員長会談で、あすの内閣委員会に法相が出席して答弁することが決まりました。

 金子恵美さん対森まさこさんは因縁の対決。2013年夏の参院選では、元復興政務官の金子恵美さんと森・男女共同参画担当大臣が、減員の改選1人区で激突。民主党下野のイメージも強かったのか、ダブルスコアで森大臣の勝ち。しかし金子さんは衆議院福島1区にまわり2014年早々に国政復帰、今は小選挙区で勝っています。それ以来の対決でした。

【衆議院議院運営委員会 同日】

 本会議の段取り。その後、再開。テレビ中継も入って、西村康稔大臣から新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言の区域変更について事前報告があり、質疑がありました。野党国対は総理の出席を求めましたが、早々に西村大臣でもいいと折れました。39県があす解除。巷間では「第2次補正予算案で特別定額給付金10万円の第2弾をやりたくないから早めに解除するのではないか」との噂が朝から立っていましたが、どうなるか。質疑の中で、維新の国対委員長遠藤敬さんは「私たちよりも前に新聞で報道される」とぼやきました。

【参議院議院運営委員会 同日】

 上述の通り、緊急事態宣言の39県での解除について事前報告と質疑。

●衆議院内閣委員会は「予備日」となっていますが開催されず。
●衆議院農林水産委員会は「定例日」ですが開催されず。「種苗法改正案」(201閣法37号)の審議入りは来週以降になります。

【衆議院地方創生に関する特別委員会 同日】

 「地方分権一括法案」(201閣法32号)が趣旨説明されました。毎年やっていますので、今回から「第何次」の表現はしないことにします。昨年12月閣議決定された「令和元年の地方からの提案に対する基本方針」を法案化したもの。この中に、地方議会に立候補する際の「居住3か月要件」に刑事罰則を科す内容が入っています。 

【参議院農林水産委員会 同日】

 「森林組合法改正案」(201閣法45号参先議を採決。共産党反対、自民党、公明党、立憲民主党などの賛成多数で可決すべきだと決まりました。

【参議院財政金融委員会 同日】

 「日本政策投資銀行法の5年延長法案」(201閣法24号)を採決。共反対、自公立国社維「NHKから国民を守る党」などの賛成多数で可決すべきだと決まりました。あす成立のはこび。

【参議院経済産業委員会 同日】

 「5G支援法案」(201閣法22号)と「GAFAなど特定デジタルプラットフォームの透明性・公平性確保法案」(201閣法23号)が趣旨説明されました。GAFAの日本国内での定義づけと中小企業との相互理解を求める内容。この2法案はあまり関連性がないようにも思えますが、衆と同様に2本セットで審議入りしました。

【参議院国土交通委員会 同日】

 「道路法など改正案」(201閣法15号)が趣旨説明され、審議入りしました。

 なお、衆議院から先に送られてきた法案(201閣法20号)が後回しになりました。国交は8法案提出しながら、まだ2法しか成立していません。

【参議院総務委員会 同日】

 「電気通信事業法など改正案」(201閣法28号)が共反対、自公立などの賛成多数で、可決すべきだと決まりました。あす成立のはこび。

【参議院厚生労働委員会 同日】

 一般質疑のみ。

●参議院内閣委員会は開かれず。審議中の「201閣法31号」を担当する西村大臣が議運などの対応に追われたためだと思われます。

【衆議院政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会 同日】

 総務大臣の所信的あいさつがありました。次回は2時間程度の一般質疑。

【衆議院東日本大震災復興特別委員会 同日】

 上述の本会議で審議された法案が付託され、趣旨説明されました。「復興庁を10年延長する復興庁設置法など改正案」(201閣法33号)

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【この後】39県で緊急事態宣言解除を衆参の議院運営委員会で報告質疑へ

2020年05月14日 09時16分00秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
 東京都、北海道、千葉県、埼玉県、神奈川県、愛知県、大阪府、兵庫県の8都府県を除く39県で、新型コロナ特措法にもとづく緊急事態宣言が解除される見通しとなりました。これから、専門家会議などが開かれ、午後、衆議院議院運営委員会と参議院議院運営委員会で事前報告と質疑。午後6時から安倍晋三首相が記者会見する見通し。衆議運委は午後3時台に、参議運委は午後4時ごろには始まるのではないか、とみられます。

 巷間の噂では、特別定額給付金10万円の第二弾を第2次補正予算案でやりたくないから、解除を早めるのではないかとの噂も出ています。信なくんば立たず、西村康稔大臣や、岸田文雄自民党政調会長、安倍首相らには日本人が苦手な数学も含めた納得いく説明が求められます。

 上の写真は、今週のある平日の、都内の第一種感染症指定医療機関。私はダイ・プリ号武漢チャーター便の頃から、この医療機関を定点観測してきました。常設の感染症隔離病棟だけでなく、3棟とも感染症専門になりました。そのためか、カーテンの開け閉めが増えており、スタッフ、患者とも多少の余裕はあるようです。もちろん、その他の多くの医療機関、借り上げホテル、自宅などにもいるわけで、想像も含めると、都内のひっ迫は今もピークではないでしょうか。そして、駐車場にアイドリングしながら車中で待機するご家族。1人が多いですが、運転席と助手席に座る2人組家族の余裕の無い表情。鬼の目にも涙、私ですら涙しましたよ。帰り際には杉並ナンバーの軽ワゴンにあやうくひかれかけましたが、こういうときは私の方が思いやり。人類の全員が明日は我が身、ですからね。車中で待機するご家族の不安そうな表情だけを見ても、新型コロナウイルス感染症にはかかってはいけないんだ、という心構えを持ちましょう。

 以上です。
 
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【5/13】検察庁法改正案「黒川弘務は68歳まで検察官ができる」判明も野党が「法相出席」求めて退席

2020年05月13日 23時40分30秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]山王坂、4年前の2016年、宮崎信行撮影。

 黒川弘務検事長の即時辞任と、検察庁法改正案のうち少なくとも「役降り68歳規定」の成立阻止は絶対に求めます。

 もちろん、朝から衆議院内閣委員会はオンライン取材していましたが、なんとなくやる気がなく記事の投稿時刻が遅れました。父から承継した法人は前3月期も黒字(3月はコロナ減収)で、私が12か月間代表取締役をつとめて初の確定申告でも国の法人税を納めさせていただくことになりました。心中では「安倍、枝野、太田充も人生で一度、法人税納めてみろ」と思っています。

 昨日は1万アクセスを超えました。1年前のこの時期。初当選の地方議員の高額議員報酬に驚いた議員の親から初月給3日後に「お礼状」がくる出来事。しかも私は両親が日教組教研派OBOGであることを私は知ってて知らないふりをしていた。政治活動歴四半世紀で初めて叱る相手が見つからないまま山火事に包囲されたようなやり場のない憤りを覚えました。ポルポトの気持ちが初めて分かりました。その余波で数か月間このブログが中断しました。8月の締め切りギリギリに亡父の相続税の確定申告が終わり、初めて知ったのですが、確定申告した人には相続税の税務調査はほとんど入らないようで、今5月ですから、もう大丈夫でしょう。父と僕との国税庁との50年戦争では、今世紀だけで、法人の消費税、法人の法人税、父の申告所得税、私の源泉所得税が税務調査を受けて、3回更正されました。なぜか追徴課税されたのはうち1回で2回は逆に還付されました。今の衆議院議員で、落選してもすぐに生活に困らない不労所得があるのは、安住淳さん、今井雅人さん、大塚拓さん、岡田克也さん、岡本三成さん、鴨下一郎さんら十数人もおらず、逆にこの人たちは初出馬以来一度も落選したことがないわけです。それ以外の議員の家族が赤坂議員宿舎で反対するから昨夏の解散機運が翌朝に急に消えました。

【衆議院内閣委員会 令和2年2020年5月13日(水)】

 きょうはもちろん内閣委から振り返ります。

 採決はしない前提での3時間コース。

 当ブログは初めからタイトルを「国家公務員法・国会職員法・検察庁法など改正案」(201閣法52号)と、「検察庁法」の文字を加えて報じてきました。

 野党の修正案はきょうはまだ提出されていません。法務政務官の経験がある階猛さんは、内部文書をもとに質問。武田良太・公務員制度相は答弁に窮する場面もありましたが、「法務大臣を呼んでほしい」と野党も武田大臣には同情ムードで終始しました。その後、武田大臣が答弁できず、森まさこ法務大臣を呼ぶことを求めた野党が退席戦術で、休憩のまま散会しました。その後、野党党首会談などが開かれ、あす以降審議を立て直すことになりました。

 とくに、「検事総長63歳定年後の役降りで65歳定年は内閣の決定で68歳まで延長できる」ということが明らかになり、改正法施行後の黒川弘務氏が68歳までやれることが分かり、とんでもない。

 場外では、自民党二階派の1期生、泉田裕彦さんが「強行採決なら退席する」とツイートしたところ、3時間後に「内閣委員を外されることになった」とツイート。私も少なくとも「役降り規定」と「3年延長規定」が削除されないままの成立は絶対に許せない、体を張ってでも阻止する思いです。

【参議院本会議 同日】

 倉田寛之元参議院議長への哀悼がありました。倉田さんは2004年の議長当時、岡田克也代表率いる青年民主党に、年金マクロスライド法案の審議で、不信任決議案提出の直後に本岡昭次副議長(日教組)に散会される奇策に遭いました。しかし、参議院民主党が規則を間違えて解釈していたことがあり、正常化し法律成立。しかし、直後の参院選では岡田克也さん率いる民主党が第一党になり、政治を国民の手に取り戻す、そこそこ長いドラマのファンファーレに遭遇したことになります。

 「日本とUAE、ヨルダン、ASEAN,モロッコ、コートジボワール各々との投資協定」(201条約1、2、3、4、5号)が採決されました。委員会では沖縄の風を含む全会一致で議了しましたが、本会議では過半数。どうも議長から見て右2列目の2番目のれいわ新選組のあたりが反対したようです。今国会の条約承認はこれが初めて。

 「割賦販売法改正案」(201閣法39号参先議全会一致で可決し、衆議院に送られました。当初会期内の成立は五分五分か。

 「改正高齢者、障害者等交通バリアフリー法」(201閣法14号)全会一致で可決し、成立しました。

 これに先立ち、「スーパーシティ国家戦略特区法改正案」(201閣法5号)が北村誠吾地方創生相が登壇して趣旨説明し、各党の代表質問を受けました。

【衆議院外務委員会 同日】

 一般質疑がありました。岡田克也さんも質問しました。岡田さんの質問をおさえていないと、私は後日にらまれて牽制されてしまいますので、あすには見たいと思います。

 「日本とアルゼンチン、ウルグアイ、ペルー、ジャマイカ、ウズベキスタン、モロッコ各国との租税協定」(201条約6、7、8、9、10、11号)趣旨説明され、審議入りしました。

【衆議院国土交通委員会 同日】

 「都市再生法など改正案」(201閣法21号)趣旨説明され、審議入りしました。

【衆議院経済産業委員会 同日】

 「電気事業法改正案」(201閣法26号)趣旨説明され、審議入りしました。

【衆議院厚生労働委員会 同日】

 きのうの本会議で審議された「社会福祉法など改正案」(201閣法43号)と「立国社共の対案3法案」(201衆法11、12、13号)がこの委員会に付託され、各々、趣旨説明され、審議入りしました。

■上述の通り、「森山・安住協定」でソーシャルディスンタンスをとるため4常任委員会が開かれました。

●衆議院文部科学委員会は理事懇談会を開きました。所管省庁では鬼門となっている著作権法改正案が審議入りしないまま残り会期1か月。

●衆議院法務委員会は定例日ですが開かれませんでした。開いていたら大変でしたが。ちなみに、あおり運転禁止の2法案は、各々、内閣と法務の所管となります。珍しいことに、内閣と法務にまたがる法案が2つという格好で、最終盤国会に向かいます。

●衆議院農林水産委員会も定例日ですが、理事懇談会すら開かれませんでした。 

【参議院地方創生及び消費者問題に関する特別委員会 同日】

 定例日は水曜日です。上述の参議院本会議の後「スーパーシティー国家戦略特区法改正案」(201閣法5号)趣旨説明されました。きょねん提出されるはこびでしたが、内閣法制局が拒んでいたいわくつきの法案。

【参議院決算委員会 同日】

 「平成30年度決算承認案」の審議は4日目で、省庁別審査2日目、総務省、環境省、警察庁、復興庁でした。

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【5/12】検察庁法改正案あす強行採決のかまえ、大型連休明け16議案審議、重要広範議案4本目審議入り

2020年05月12日 15時53分05秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]コロナで人気が無い衆議院第二議員会館、先週末(2020年5月8日)、宮崎信行撮影。

 「検察庁法改正案」こと「国家公務員法等の一部の改正する法律案」は衆議院内閣委員会理事懇談会で、野党が修正を働きかけましたが、与党は定例日のあす委員会を開いて原案通り強行採決のかまえ。大型連休明け火曜日ということで、衆参で16議案が審議。コロナ緊急事態宣言下ですが、国会の一番忙しい季節を迎えました。

【衆議院内閣委員会理事懇談会 令和2年2020年5月12日(火)】

 上述の通り、午後12時10分から、衆議院第二議員会館にある内閣委員長室で開かれました。検察庁法の改正条項は「改正法案の第四条」に書き込まれています。維新はこの第四条部分を削除する委員会修正を働きかけたようです。立国社は検事総長らが退任後も検察官で残れる改正条項を削除することを働きかけたようです。

 ●このほか、衆議院の経済産業、決算行政、倫理選挙特別、消費者問題、震災復興、地方創生の各委員会が理事懇談会を開き、残り1か月の日程を協議しました。

【衆議院本会議 同日】

 「道路法など改正案」(201閣法15号)が共産党反対、与党とその他野党の賛成多数で可決すべきだと決まり、参議院に送られました。

 「年金制度改革法案」(201閣法34号)の委員長報告は「修正」。本会議では討論無しに起立採決となり、共産党反対、自民党など与野党のセンセイ多数で修正」可決し、参議院に送られましたきょねん12月には岡田克也さんが通常国会最大のテーマになるとの見立てを示しましたが、あっさり通過し、「検察庁法・種苗法」が終盤国会最大のテーマになります。

 この後、今国会の重要広範議案のラストとなる「社会福祉法など改正案」(201閣法43号)。立国社共提出の対案2本「障害者総合支援法及び児童福祉法など改正案」(201衆法12号)と「障害者総合支援法改正案」(201衆法13号)が議題になりました。加藤勝信厚労相と、早稲田夕季衆議院議員が趣旨説明し、各党の代表質問に、安倍晋三首相、高橋千鶴子さんらが答弁しました。

【参議院厚生労働委員会 同日】

 一般質疑3時間コースだけがありました。衆議院で本会議が開かれるよりも前の時間に散会。これから1か月で重要広範議案2本が回ってくることになるので、おそらく会期からはみ出すでしょう。

【衆議院農林水産委員会 同日】

 一般質疑3時間コースだけで散会。「種苗法改正案」(201閣法37号)は3月3日(火)に提出されましたが、まだ付託されていません。上述の通り重要広範議案ではありませんが、おそらく本会議で江藤拓農相へ代表質問する登壇案件になっていると思います。農水委員会の次回開催は未定。

【参議院農林水産委員会 同日】

 「森林組合法改正案」(201閣法45号参先議が江藤拓農相から趣旨説明されました。これで、今国会参議院に先に提出された法案はすべて審議入りしました。おそらく、野党の衆参国対は、この法案を終盤に衆議院に回す作戦だと考えられます。

【参議院内閣委員会 同日】

 「銀行とバスの独占禁止法特例法案」(201閣法31号)が西村康稔担当大臣から趣旨説明され、質疑は後日にして、散会しました。

【参議院財務金融委員会 同日】

 「株式会社日本政策投資銀行法5年延長法案」(201閣法24号)

【参議院総務委員会 同日】

 「電気通信事業法など改正案」(201閣法28号)

【参議院外交防衛委員会 同日】

 「日本と、UAE、ヨルダン、ASEAN、モロッコ、コートジボワール各々との投資協定承認案」(201条約1、2、3、4、5号)の質疑が終局。採決され、承認すべきだと決まりました。あす本会議があるので、それで両院承認となります。

【参議院経済産業委員会 同日】

 「コロナ対策でソーシャル・ディスタンスをとる」との与野党合意で、本館の第一委員室で開催。「割賦販売法改正案」(201閣法39号参先議全会一致で可決すべきだと決まりました。

【参議院国土交通委員会 同日】

 「高齢者、障害者バリアフリー法改正案」(201閣法14号)を挙手で採決。全会一致で可決すべきだと決まりました。れいわ新選組の木村英子参議院議員も賛成。れいわが本会議で反対して全会一致が崩れるケースが目立ちますが、あすの本会議は起立採決で全会一致ということになりそうです。

参議院の法務、文教科学、環境の各委員会は開催されませんでした。

【衆議院議院運営委員会 同日】

 書き漏らすことも多いですが、当然のことながら、本会議前に開催されました。

【衆議院財務金融委員会 同日】

 半年に一度の、日銀総裁の報告に対する質疑がありました。

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この後3時30分から野党全党首が緊急ネット記者会見、#検察庁法改正案に反対します で枝野、玉木、志位、足立康史さんらがインターネット記者会見

2020年05月12日 14時36分51秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
各政党 #検察庁法改正案に関する緊急記者会見 検察庁法改正案vs修正案

 この後、午後3時30分から、衆議院に議席がある野党5党全党の党首級が緊急記者会見をYouTube Live で行うことになりました。

 枝野幸男さん、玉木雄一郎さん、志位和夫さん、と福島みずほ社民党党首、足立康史・維新幹事長代理が参加。

 各党首が議員室のパソコンから参加するかっこうで、YouTube Live で配信されます。

  主催者は「Choose Life Project」。

 この団体は、立憲民主党によると、テレビ、映画などを制作する映像ディレクターの有志でつくる団体だそうです。

 検察庁法改正案は、国会に提出されたタイトルは「国家公務員法等の一部を改正する法律案」です→衆議院ホームページ

 以上です。

 
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【5/11】枝野幸男「権力分立原則に反する #検察庁法改正案に抗議します 記録的なトレンドに」

2020年05月11日 13時29分08秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]枝野幸男さん、先週末2020年5月8日、宮崎信行撮影。

 2年ぶりに、5月に予算委員会で集中審議が開かれました。わずか4日間での補正予算の4月30日(木)スピード成立の見返りとして、与党国対が野党国対に便宜を図りました。また、今国会は残り38日間。第2次補正予算案が提出され、会期末にかけて成立して6月17日(水)で閉会する方向感が固まりつつあります。

【衆議院予算委員会 令和2年2020年5月11日(月)】

 集中審議「緊急事態宣言の延長について」。

 201閣法52号「国家公務員法・国会職員法・検察庁法など改正案」で週末に大きな動きがありました。

 枝野幸男さんは「4月28日(火)に続いて感染症対策について質問」しました。枝野さんは質問通告を追加していました。枝野さんは「土曜の夜、Twitter(ツイッター)で、ハッシュタグ #検察庁法改正案に抗議します が約1日で、約500万ツイートという記録的トレンドとなった」としました。枝野さんは「黒川弘務検事長の定年を脱法的に延長したことを事後的に正当化するものだ。違法があれば、総理大臣も逮捕できる検察庁の人事を内閣が恣意的にコントロールできることになると、権力分立原則に反する大問題だ」「世論に背を向け危機的な状況を政治的に利用しようとする火事場泥棒だ」と強調しました。

【参議院予算委員会 同日】

 集中審議「現下の諸課題 新型コロナウイルス感染症への対処等」。

 参議院自民党と自民党本部の双方で幹事長代理を兼ねる石井準一さんは県議初当選同期の野田佳彦さんに大きく後れを取りましたが、未来の参議院議長が射程に入りました。石井さんは質問の冒頭「参議院先例録は日曜日には会議、委員会を開かない、としているが、4月の審議では祝日の審議に応じてくれたことについて、与党の理事として野党のみなさんに感謝したい」と語りました。

 野党の質問にこたえて安倍晋三首相(自民党総裁)は「検察官の定年をあらかじめ定めるものであり、内閣による恣意的な人事が行われるとの懸念はあたらない」としました。首相は「検察官は行政官だ」としましたが野党は「検事総長は天皇の認証官だ」として一般公務員とは取り扱いを異にすべきだと主張。

【衆議院財務金融委員会理事懇談会 同日】
【衆議院農林水産委員会理事懇談会 同日】
【衆議院環境委員会理事懇談会 同日】


 が開かれました。

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