トヨタの「ルーミー」と「タンク」、スバルの「ジャスティ」、ダイハツの「トール」は、提携3メーカー内にて「4兄弟」を形成している。
それらは、スズキの「ソリオ」が堅調に売れているので、その刺客として開発された車だ。
その全ての生産を担うのは、ダイハツ。
ゆえに、「ルーミー」「タンク」「ジャスティ」は、「トール」のOEMなのである。
今回我々取材班は、その4兄弟の基幹である「トール」を見学させていただくことにした。
さて、これが、その「トール」。
「レーザーブルークリスタルシャイン」のカラーと相まって、なかなかキリッとした表情である。
試乗させていただいたグレードは「G”SA Ⅱ”」の4WD。
北海道地区メーカー希望小売価格は、税込188万1360円である。
フロントグリル内には、いわゆる自動ブレーキである「スマートアシストⅡ」のレーザーレーダー等が配置されている。
アップライトな着座姿勢で、メーター類は上から見下ろす感じ。
グラスエリアが広いので、視界は大いに良好。
加えて、スクエアなボディなので、実に広々感があるというか、実際に広い!
ステアリングは中央方向に適度に座っており、キビキビ感というか操舵フィールも良好。
ボディの軽さを活かして、スイスイ走るのだ。
それとはトレードオフで、いわゆるNVHには、あまり配慮していない感じ。
また、乗り味はいわゆる「ドライ」な感触で、そこに「しっとり感」を求める方には、あまり向いていないでありましょう。
印象としては、スズキの「ワゴンR」や「スイフト」あたりに相似したライドフィールだった。
また、全体的な品質感でいえば、むしろ「キャスト」の方が、このクルマよりやや上だったかもしれない。
とはいえ。
スペースユーティリティに優れたこの「トール」は、日常の使い勝手になんら不満なく乗れることでありましょう。
そして私は、市場を切り拓いた「ソリオ」というクルマの偉大さにも、あらためて思いを馳せるのであった。
さて。ダイハツのショールームには、「ムーヴ キャンバス」も、展示されていた。
ほのぼのとしたそのルックスは、なにか「ワーゲンバス」に一脈通じるモノがある。
その、パステルなインテリア!
自分で乗るのはやや気が引けるが、娘のクルマしては、悪くないかも・・・と、私は思ったりしたのだった。