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転ばぬ先の杖

2023年06月14日 | 総  こだわりウオツチング

五木寛之著・「杖のことば」を読む

 

 

「あるとき、〈杖ことば〉という言い方を耳にしました。

ともすれば、しゃがみ込みたくなるようなとき、人生の苦難の旅路を共に歩き、
その一歩一歩を杖となって支えてくれる言葉を指すのだといいます。

私自身、もうダメだと思うとき、いくつかの言葉によって、支えられて、
ここまで生き延びてきました。

崩れ落ちそうな自分、もう諦めてしまいそうな自分をささえ、再び立ち上がらせ、
『もう一歩進んでみようかという気にさせるのが杖ことばなのです』
                            (まえがきより)

 

杖ことば : ことわざ力を磨くと逆境に強くなる - メルカリ

この本から教えられたこと数々ですが、その中から拾いだして「なるほど」と
思ったことを取り上げて、「杖のことば」と致したい。

◎ 天上天下唯我独尊とは

  何の意味か全く分からず、チンプンカンプンでした。
ブッタは、母親の摩耶夫人の右手から生まれ、その直後に七歩あるいて右手で天井
を指し、左手で地を指し「天上天下唯我独尊」と宣言したとか。もちろん伝説です。
本来の意味は学者先生諸氏にお任せして、著者・五木先生の解釈を示します。


  「唯我独尊」とは、「唯だ、我、独(ひとり)として尊し」との意味であり、
それは、自分に何かを付与し追加して尊しとするのではない。他と比べて自分のほ
うが尊いということでもない。天上天下にただ一人の、誰とも代わることのできな
い人間として、しかも何一つ加える必要もなく、この命のままに尊いということの
発見である。しかも、釈尊は生誕と同時にこの言葉を語られたと伝えられている。
これは、釈尊の教えを聞いた人々が「釈尊は、生涯このことを明らかにせんとして
歩まれた方である」という感動を表現したものである。

つまり「全世界で一番自分が尊い」という事です。
  人間の価値は、私一人の価値は何処にあるのか。家柄、人間の肩書、金銭の
力、権力ではない。「唯・一人」存在する、生きることにあるのです。

「この世の中に、自分という存在は、たった一人しかいない、だから尊いのだ」

  このようにことわざというものは、自分自身がいろいろ迷って決断できないと
き、無意識の中から浮かび上がり、行動を示唆してくれるものであろう。

今までに生きて、何回となくこの言葉に出会いましたが、この本で解釈を聞き
理解し、「ハッとして、吾に還った」

 

 

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