和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

書棚の処女雪。

2014-05-07 | 詩歌
今日とどいた古本は

つたや書店(名古屋市中区上前津)
真継伸彦現代語訳「親鸞全集」の
1と2( 教行信証上下巻 )。
2巻セットで1680円+送料350円=2030円。


これで
真継伸彦現代語訳「親鸞全集」全5巻揃う。

ところで、昨日の曇り空とは
うってかわって、今日はよい天気。
ちょうどひらいた
田中冬二の詩集「海の見える石段」。

その詩「海の見える石段」に
こんな箇所。

 夏みかんの木の間に あかるい初夏の海
 僕も眺める
 しかし僕はぢきに海よりも 
 彼の女(かのぢょ)の髪の毛と横顔に見入る



この詩集には「書棚」という詩がありました。
はじまりは

僕は毎夜 書棚の下へ寝ることにしてゐる


五行目と六行目は

何もない陋屋(ろうをく)に
 書物だけが燦然と輝いてゐる
まだ見ぬ書物は僕にとつて
 あの大山系の処女雪(しょぢょせつ)である


うん。
「書物だけが燦然と輝いて」いても
イケナイ・イケナイ(笑)。
コメント
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