和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

ヘルキュス権現。

2014-05-18 | 本棚並べ
風媒社の川名澄訳「新編イソップ寓話」の
最後にある参考文献は楽しいなあ(笑)。
ということで、とりあえず、
そこにある2冊を注文する。

新潮古典文学アルバム「お伽草子伊曾保物語」
を若葉書店(名古屋市熱田区六番)に注文。
450円+送料164円=614円

平凡社東洋文庫693「通俗伊蘇普物語」渡部温訳
を古書リブロニワース(東京都世田谷区赤堤)に注文。
1900円+送料300円=2200円
こちらは、先払いでした。

さてっと、東洋文庫から
「ヘルキュス権現と車引きの話」の全文引用。


或農夫馬に車を引かせ。ぬかる小路にかかりけるに。
車輪粘土の深みへめりこみ。馬いささかも進まれず。
そのとき男これをおし出さんと骨も折らずに。
只一心にへルキュス権現(ごんげん)を祈り。
この難儀をすくひたまへ。助け給へと願ひければ。
権現さすがに見過し給はず。たちまち天降ましまして。
『汝いたづらに我のみを頼む事なかれ。
汝まづ汝の肩を車にかけ。手をもって輪をいっさんに
押すべし。天は只自から助からんと力を尽すものを
扶(たす)くるものぞ』と。教解(きょうげ)し給ひ
けるとなり

 如何に信仰すればとて。自ら勉めざるものは。
 神仏も扶(たす)け給ふに術(みち)なし(p74)

この東洋文庫は、ところどころに絵入り、
絵も北斎漫画風ありでワクワク(笑)。

ちなみに、東洋文庫の解説は谷川恵一。
そのはじまりに、明治6年の新聞広告から
引用してあります。
そこから、

むじんざう わたなべ せんせい の
ほんやく

無尽蔵渡部先生訳 諸名家狂画入

とあります。う~ん。狂画(笑)。
コメント
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