和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

大議場はいけない。

2014-05-24 | 短文紹介
今朝も歯医者へ。
次回は、27日火曜日とのこと。

私の通う歯医者は、予約制ではなく、
午前中いっぱいの時は、午後の予約をしてから
帰る。そんな半分予約制のような歯科医院(笑)。

さてっと、今日は前に3人いたので、
外山滋比古著「大人の言葉づかい」を
少し余裕でパラパラとひらく。
今日気になったのは、
「大声では知恵のあることは話せない」
(p46~51)。
その最後の方をすこし

「イギリスの国会議事堂は
第二次大戦で大破をこうむった。
その復興計画が議論されているうちに、
もともと、手狭であった議場を、この際、
拡大しては、という意見が有力になった。

そのとき、チャーチル首相が、大議場はいけない。
広いところだと、議員はつい大声になるが、
大声で知恵のあることをのべることはできない、
と主張。多くの人がなるほどと納得して、
もとのままの議場を復旧することになった。
有名な話である。
われわれは、大声にならないように、
いつもブレーキをかける必要がある。
ことに心ある人は大声でものをいわないのだ
ということを心に留めておく必要がある。
大声ははしたない、無礼であると考えてよい。」

うん。せっかくですから、この文の最後も

「かつては、消え入るような声で話したのは
若い女性であったが、いまは、とんでもない
大声になった。それに引きかえ、男が小声に
なってバランスをとろうとしているのか。
なにごとによらず、極端はいけない。

大声がうるさいと同じように、
あまりの小声は人をいらいらさせる。
中庸は徳の至れるもの、ほどほどがよいのである。」

そういえば、
以前テレビで見た討論会で、
岡崎久彦氏が静かに語っていたのを思い浮かべます。
まわりが大声の持ち主で、
テレビだけだと、小声は
旗色が悪く見えてしまうものですね。そういえば、
司馬遼太郎さんなども大声では、
話されなかったような気がしてきます。

コメント
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