私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

わたしのウチには、なんにもない。2 なくても暮していけるんです

2014-06-27 22:10:59 | たまに読んだ本
今一番やりたいことが「整理収納アドバイザーの資格を取得すること」なため、本屋に立ち寄るとついつい各種収納本だとか新しい雑誌などをチェックしてしまう。

この本はたまたま見本に置いてあったのだが、その写真の潔さにひかれ、購入。


ただ、書評などを読むと1冊目の方が衝撃が大きく、2冊目出版は・・・・などという辛口のコメントが多い。
ただ私は1冊目を見ていないので比較対象がない。
私の部屋も物がないとは思うのだが、上には上がいるんだな~、見習うべきアイデアもまだまだ沢山あるなと思う。


トイレとか、部屋干しに使うハンガーとか、そのシンプルさを参考にしたい。

*****
↓ 拙宅・・・・まだまだシンプルさを追求したい。。。。







わたしのウチには、なんにもない。2 なくても暮していけるんです
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エンターブレイン

神学校の死

2014-05-29 21:25:57 | たまに読んだ本
神学校で事件とも自殺とも判断が付きかねる事件が起きる。 英国国教会を舞台ににたミステリーなのだが、ミステリーというよりもごくごく普通の小説という趣だ。

教会の関係者、警察関係者等、舞台は海辺の教会なのだが、思いのほか登場人物が多い。しかしそのキャラクターが非常にはっきりしているので読み間違うこともない。説明口調ではないのに、自然に各人のキャラクターがすっきりと頭に入ってくる。生きていく上でのしがらみや、偶然の産物。そして過去の自分の行動。
そんなことが絡まって起こる事件の中にそれぞれの人生が見えてくるような気がするのだ。もちろんミステリーなのだが、ミステリー以前にその物語に引き込まれる。。。。


P・D・ジェイムズといえば有名な作品は@皮膚の下の頭蓋骨や@女には向かない職業だろう。
私もその2作品を以前読んだだけで、ずっとP・D・ジェイムズのことを忘れていたのだが、書店の棚で偶然この本を目にし、睡眠時間を削ってまで読み続けてしまった。

とても80歳を超えた女性の作品とは思えない。その力強さに感動する。


神学校の死 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
P.D. ジェイムズ
早川書房

凍氷

2014-05-07 21:45:57 | たまに読んだ本
アメリカ人の妻の出産を心待ちにするフィンランド人警部に二つのミッションが下される。
ユダヤ人の虐殺に加担したかもしれないという自国の歴史にかかわる事件のもみ消し、そしてロシア人富豪妻の虐殺事件。

夫のためにフィンランドという異国に何とか溶け込もうとする妻と、妻を何とか守りたい夫。
出産を目前に控え幸せを感じている二人ではあるがその幸せのバランスはどこか不安定でもある。
これでもかと迫ってくるフィンランドの寒さの描写が、そんな気分にさせるのかもしれない。
「今日はマイナス10度だった。とても暖かい。」そんな風にフィンランドの寒さを説明されると、目の前にフィンランドの冬が広がっているような気分になる。
そして妻の妹たちに語るというスタイルをとってフィンランドの歴史が語られる。何も知らない私にでもその関係性が良くわかる。それでいて説明口調ではない。事件は陰湿なものだが、それを取り巻く環境すべてが陰湿なわけではないのだ。

とにかく、陰湿な事件の中で自分の大事なものを守ろうという警部の気持ちがハードに伝わってくる。

*****

堂場瞬一があとがきを書いているのだが、同じ作家としての嫉妬心などは全然感じられず、ただただ「これ凄いよ!面白いよ!」と感想が非常にストレートで、作家のそれとは思えずびっくりする。私もそんな「これ凄いよ!面白いよ!」という気持ちで読んでいたので、親近感が生まれたとでも言ったらいいのか。。。



凍氷 (集英社文庫)
クリエーター情報なし
集英社

片付けたくなる部屋づくり

2014-04-13 19:41:27 | たまに読んだ本
「炊事、掃除、洗濯のうちどれかどうしても選べ!」と言われたらやや仕方なしに掃除を選ぶ。
どうしてもというレベルの低いなかでの選択ではあるが、レベルが低いなりにも技を究めようと、片づけ本はチェックしたり、雑誌の特集はチェックしたりしている。

ここで掃除と片づけは厳密には違うという突っ込みが入りそうだが、私はプロではないので、そのあたりはいいとこどりで、片づけでも掃除でもとりあえず部屋や机の上が綺麗になればいい。

この本は片づけとタイトルについているが、お掃除についても程よく言及。さらに室内の動線にも言及しつつカジュアルおしゃれなお片付けと掃除の本だ。

室内動線とお片付けは、各種このような本を読むと、切っても切れない関係であるのがよくわかるが、この本のいいところは、その大事さをさりげなくおしゃれに指摘していうところ。

どの本もお掃除は方法論なのでいいのだが、片づけはどうしてもその人のライフスタイルが色濃く反映されるケースが多い。もちろんこの本にもそういう点があるのだが、それがとてもソフトでおしゃれなので、真似するのにも抵抗がない。さらにその主義主張が色濃くないので、自分色に手軽のアレンジできる余地があるのもいい。


片づけ本も当然読まなくなったら、手元から手放すのが、片づけの基本だと思うが、この本は部屋に置いてたまに見返してもいいなと思う。

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この本に下駄箱に靴だけをしまうのは勿体ないと、外出時に必要なものをいろいろ入れるのがいいとアドバイスがあったが、私もこれには賛成だ。ちなみに私は、古新聞を入れる場所を確保している。
これはごみ捨ての際に楽というのが一番の理由。さらに朝刊を取った際にいらないチラシを家の中に入れずに済むという別の利点もある。



片付けたくなる部屋づくり ~古い2Kをすっきり心地よく住みこなす「片付けのプロ」の暮らしテクニック65~ (美人開花シリーズ)
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ワニブックス

ブラック・フライデー

2014-03-18 21:37:11 | たまに読んだ本
ウォール街で不正を働き2年間服役した男に出所後すぐにウォール街から仕事が持ち込まれる。
事故死した男が亡くなる前に会社でしていたことを調べるように依頼される男は、高額の報酬に惹かれ、疑いつつも仕事にかかる。

不正を働き服役した男。子供に財産を残すために偽装離婚までしたのに、元妻は再婚し、一人息子を自分の手で育てたいという小さな願いさえもかなえるのが難しい状況だ。
そんな中で報酬のために引き受けた仕事。
不正を働いた過去の自分を思い出すような状況の中で仕事をしながらも、いい父親であろうとする。
相反するような出来事が次々と起こる中で、自分が出来る最善のことをしようとする姿が分かり易く伝わってくる。
不正をはたらした男であるはずなのに、嫌なイメージを持たずに読み進めることができるのは、そんなところに理由があるのかもしれない。


男が調査する不正についても、分かり易かった。金融業でも分業が進んでいること。そして不正を働くためには、その分業の隅をつく細かい計画が必要なんだと理解。
(私はあまり詳しくないので、その程度の理解になってしまったが、難しくて金融犯罪の内容が何がなんだか分からないということはなかった。)



ブラック・フライデー (ハヤカワ文庫NV)
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早川書房

韓国が漢字を復活できない理由

2014-02-18 21:43:51 | たまに読んだ本
日本人の韓国語学習者は、漢字語(ハンチャオ)と韓国語の語順に随分助けられて学習していると思う。

この本は、全く韓国語の事を知らない人よりちょっと韓国語を学習している人にとっては何倍も目からうろこの本だろう。

「韓国語には多くの漢字語があり、これを元に韓国語を学べば非常に学習が早く進みます・・・」多くの韓国語学習書に書いてあることだが、「韓国の漢字熟語の多くは、中国起源でなく、日本統治時代に日本語からもたらされたものである。」と書いてある学習書は少ないと思う。

韓国語を10年近く学び、ペラペラとまではいかなくとも、ペラ位までは話せるとは思うのだが、そんな事を思いながら勉強したことは一つもなかったからだ。自分の無知をさらけ出すようではあるが、一番最初にそれを教えてくれる人がいたら、もう少し韓国語学習は楽になったかもしれない。
教えられなくとも、音読みの熟語などはちょっと勉強するようになるとコツがつかめてくる。
音読み熟語をそのまま韓国の音に読み替えると通じるものが多いからだ。ここまではいいのだが、湯桶読み、重箱読みの熟語も韓国語の音に読み替えるものが沢山あるというのに気づいたのはごく最近の事。
これに気付くと韓国語の語彙は飛躍的に増える。私の場合、飛躍的には増えなかったが、ある壁は越えたな~という微妙な壁を越えた感じはあった。
*****

韓国人の知り合いに「(漢字表記を捨ててしまったことにより起こる)同音異義語の多さについて不便に感じないのか?」と聞いたところ「当然不便でしょ。」と答えがかえってきた。しかし彼女は「多分、不便なことにも気づいていない人も多いと思う。。。。同音異義語で分かりづらい言葉は、古来語と言われる韓国語で言い換えるんだけれど、長ったらしっくなったりして、面倒臭くなるために、結局そのことについて触れなくなったり、曖昧に済ませたりするから・・・・」と話してくれた。
「私は(日本語を勉強したせいで)漢字を知っているから、物知りと言われたりしたけれど、それはただ漢字を知っているだけなのに。。。あと公務員試験に受かりたい人も、漢字を一生懸命練習している。でも漢字が出来る人は本当に限られているよね。アメリカに留学して英語がペラペラな人は、英語はできても漢字を知らないから苦労していると思うよ。法律用語とかにも漢字語が多いけれど、それは日常では使わない言葉だから。」とこの本に書かれているのと似通った内容の話を聞かせてくれた。
しかし彼女も「漢字を復活させることが難しいのは日本語に由来する云々・・・が問題」だとは言っていなかったし、漢字語の多くが日本統治時代に・・・・などということについても一言も触れなかった。わざとでなく、その事については、対して気にも留めていないようでもあった。
******

私は、学校で韓国語を勉強したことがないので、漢字語の歴史を知らなかっただけなのかもしれないが、
非常に面白くこの本を読む。
作者も書いている通り、「一国の言語政策を外国人が批判することは間違っている」と思うが、一考察としてはとても興味深いものだと思う。


韓国が漢字を復活できない理由(祥伝社新書282)
豊田 有恒
祥伝社

死層

2014-01-04 20:20:16 | たまに読んだ本
ミステリー好きとしては、謎を解きながら、謎を解く側の人間関係が微妙に変わっていったり、さらに謎に向かうその姿勢から刑事や検屍官の人となりが分かってくるというというのも面白さの一つなのだが、
20作ともなると登場人物の関係性は腐れ縁ともいえるものが多く、非常に停滞している感じは否めず。
その停滞感が気になり読むのを辞められないという二面性もあるのだが。。。。

情報機器、セキュリティ、秘密保持等々・・・計り知れない速さで変わる事件を取り巻く状況を毎回細かく書き込んでいるので、門外漢の私にも状況は伝わってくるのだが、そういった環境と登場人物の状況と事件の関係性がぴったりマッチするわけがないのが辛い所。様々なことが非常に唐突な感じだ。

今回に関しては事件や謎解きというより、スカーペッタ、ベントン夫妻の様々な危機がいつにもまして気になった。日本なら夫婦が家族になるということでお互いに安心感を求めるところだろうが、この夫妻にはそんなところはなく、どこまでも異性のパートナーなのだ。事件よりもそちらの緊張感の方がある意味怖い。。。

「おせち料理と一緒な感じだね。高いと思いつつも季節ものだからと買わずにはいられない・・・読むのを辞めたくても辞められない固定ファンの足元を見ている値段設定・・・・シリーズ物で20作も続いていると、新規顧客開拓も難しいからこんなことになるんだろうね。。。。」

文庫本とは思えない値段設定に、毎年楽しみにしている知人と、本屋の店先でこんな会話を交わす。結局私が最初に購入し、読み終わったら友人に渡すことになった。
毎年読んでいる固定客でも購入に二の足を踏む価格設定。。。。

アマゾンの書評も内容より出版社のこの値段設定に対するコメントが多数。高いと思ったら買わなきゃいいだろうと思うだろうが、固定ファンとしては止め時が難しいのだ。正直。。。。



死層(上) (講談社文庫 こ 33-37)
クリエーター情報なし
講談社

カルニヴィア 1 禁忌

2013-11-20 21:31:33 | たまに読んだ本
ヴェネツィアの教会の石段で発見された女性の死体。
カトリックの戒律があるはずなのに、司祭姿で殺されたその女性。

観光客が始終訪れる観光の都であるヴェネツィア。
華やかそうに見える表とは裏腹に、常に水没の危機にあるその街は、イタリアの二つの警察制度によって守られているのだが、それにも関わらず黒いマフィアの影から抜け出すことが出来ない。そんなイタリアで殺された女性の捜査をすることになった女性大尉。
また米軍の基地があるイタリア。その基地に赴任した女性少尉は赴任初日にある記録の公開を求める依頼を受ける。

まったく関連がなさそうに見えるこの二人だが、お互いに捜査を続けるうちにその糸は繋がっていく。
イタリアというその土地が抱える様々な事情。歴史。一見宗教上の問題があるのかと思われた事件は、捜査を進めていくうちに少しずつ少しずつ広がりを見せる。まるで街中にある運河の水が流れるかのようにそれは最初の入口からは思いもよらぬところに広がりを見せていくのだ。

イタリアの特異性をあっさりと説明しつつ、更に様々な登場人物のせりふだけで彼らのバックグラウンドと趣味趣向が分かるので非常に読みやすい。読みやすくとも必要以上に読者にこびていないのも凄い。ボスニア問題など門外漢の私にも分かり易く描かれている。


そんな話は一つの事件の解決を見ても、決して流れが止まることはない。真実を全部知ることは解決になるのか、真実を知ることが善なのか、色々な謎を残しつつ話はまだまだ進んでいくのだ。

****

ハヤカワミステリの60周年記念作品。。。。ポケミス故やや値段は高いが非常に読み応えあり。



カルニヴィア 1 禁忌 (ハヤカワ・ミステリ 1875)
クリエーター情報なし
早川書房

「忙しい」「時間がない」をやめる9つの習慣

2013-11-18 21:24:56 | たまに読んだ本
時間をお金で買うのはわるくない。
お金を節約するよりも、お金を使ってもいいから時間を有効に使うことが大切。

とりあえずこれだけではあるが、このフレーズのおかげである程度は心が軽くなったのは確か。
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「時間をお金で買うのはわるくない。」

物事には限度があるとは思うが、こんな風に考えるととっても気持ちも時間もとっても楽になることがある。
何でも自分でやろうと思うと苦手なことも出てくるし。。。。
いつもこんな言い訳をしながらスーパーの惣菜を手にしたりしている。
ちなみに惣菜を買うことで楽になることは・・・

1)すぐに食べられ、調理時間が時間が短縮。
2)(揚げ物などの場合)台所が汚れずに済む。
3)自分で作った妙な不味い料理を口にしなくて済む。

私の場合は一番最後の問題が一番大事だ。自分で作って「なんだこりゃ」というのは、一番おまぬけなことだし・・・・




「忙しい」「時間がない」をやめる9つの習慣 (だいわ文庫)
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大和書房

ミリオンセラーガール

2013-11-05 21:35:13 | たまに読んだ本
未読なのだが、昨日ラジオでこの本を紹介しているのを聞いて読みたくなったので、備忘録として・・・・

本業界が販促の面からどんな仕組みになっているかよく分かるという説明だったが、その説明を聞いて思い出したのが、辞書を創るという点から本業界を描いた舟を編むのこと。もちろん作者も別なのだが、本というキーワードから本を読むのも面白いなと思ったりしたので・・・・そんな風に本を選んでいくと、際限なく本ワールドが広がっていきそうでそれも面白いなと思う。。。。

読書の秋だ。たまには本を読まないとと思う。



ミリオンセラーガール
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中央公論新社

50歳からラクになる人生の断捨離

2013-11-03 19:58:19 | たまに読んだ本
断捨離.... 


止まるところを知らないというのが、断捨離に対する正直な感想。
本の語り口調は穏やかだが、禅問答のような文章がずっと続く。

ただ、

『ようやく50歳になる頃から、自分が採用した自分の観念で生きていける』

『豊かに歳を重ねたい。
だから、「歳をとる→ 衰弱→老いる」は断捨離したい観念の一つ』

この二つに関しては、その通りだなと思う。

****
自分軸とは、自分の感情を感知した上で、他人の事も考えられることだという。
そんな事を考えたこともないが、人に迷惑をかけずに、お気楽ご気楽に生きていけたらと思う。。。。

50歳からラクになる 人生の断捨離
クリエーター情報なし
祥伝社

日本人の知らない日本語4 海外編

2013-09-01 19:44:38 | たまに読んだ本
「人生、一生、生ビール」
私にぴったりの標語じゃないかと思ったら、これはイギリスで日本語を学ぶ学生さんが「生」の字を練習していただけの事らしい。

*****
「しーん」という静寂の音がある考え方にびっくりしたというくだりがあったが、しーんという考え方があるというのが当然だと思っていたので、「しーん」にびっくりするというのに、びっくりである。
冗談が滑り、非常に雰囲気が寒くなった時、どんな風に感じるんだろう。そこに音のない音はないんだろうか。

ドイツ人にとっては「烏賊も蛸も同じ呼び名」というのも面白いと思った。興味がないから区別もないし、区別しなくても興味がないから、困らないんだろう。
ちなみに韓国語では「うがい」に対応する単語はないんだそうだ。
水で口をゆすぐ→それは風邪予防に役立つという風に説明しないと、何が何だか分からないということらしい。

英語のレッスンの際に肩こりについて説明しようとしたが、フィリピン人の先生に上手く伝わらなかったことがある。一番の理由は私の英語力の無さなのだが、多分肩こりという概念もそんなにないんだろうと思う。


単純に大笑いしてしまった1から3巻とちょっと違って、この海外編は別の視点から母国語でない言葉を学ぶという事について改めて考えさせられる本になっていた。

真面目にやればやるほど、ネタの宝庫を掘り当てる可能性が大ということなんだろう。

日本人の知らない日本語4 海外編
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メディアファクトリー

ようこそ、わが家へ

2013-07-30 21:43:48 | たまに読んだ本
銀行から出向し、ごくごく普通の会社に勤める主人公。

電車でのマナー違反を注意したことをきっかけに自宅で起きる不可解な出来事。
出向先の職場で起きるちょっとした事件。

若干パンチが足りないと思う人もいるかもしれないが、あるあると思える展開に私は逆に興味を感じた。
電車の中でのちょっとしたトラブル。自分当事者でなくても見かけた事がある人は沢山いるだろう。
社内での不可解な伝票操作。
誰に言えばいいんだろう?それともこれを指摘する権限が私にはないんだろうか?不正とまではいかないまでも、何か腑に落ちないことを見つけ、どうすればいいのか逡巡したことがある人は沢山いるだろう。
会社員になって30年。事の大きさの大小こそあれ、どちらも経験したことがあるもの。また簡単に想像出来る出来事だ。

時々主人公の胸の中に浮かんでくる自分の思い出のバランスもなんとも微妙だ。

半沢直樹のようなカタルシスはないが、それゆえ、人それぞれいかようにも読め、いかようにも感じることの出来る話だと思う。

私は出向先に勤務しているシングルマザーの活躍に小さなガッツポーズを送りたい。こういう女性は、目立たないだけで、どの会社にも絶対いるはずだ。



ようこそ、わが家へ (小学館文庫)
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小学館

献心 - 警視庁失踪課・高城賢吾

2013-06-23 19:36:01 | たまに読んだ本
嫌味な位ストイック刑事が主人公の鳴沢了シリーズ、妻亡き後男手ひとつで小学生の男の子を育てている大友が主人公のアナザーフェイスシリーズ、そして娘が失踪し妻とも離婚、酒浸りの高城賢吾が主人公の警視庁失踪課シリーズ。

必要以上にストイックな鳴沢の態度や、周囲の女性にモテモテなのに、自分のイケメンぶりに全く関心がない大友の態度がやや鼻につく感じだったので、私は、酒浸りの高城が主人公の警視庁失踪課が多作の堂場瞬一の作品の中では一番好きなシリーズだった。

失踪課のメンバーの個人的な事件が中心になった中盤は、やや中だるみな感じもしたが、失踪した娘の秘密が分かってきてからは、このシリーズをどんな風に終了させるつもりなのか非常に気になった。こういう気がかりな感じは、やはりシリーズを全巻読破した者だけが感じられる特権だ。自分の抱える傷が自分の仕事に密接にかかわってくるジレンマがよく伝わってきたし、酒浸りの刑事である中年刑事高城は現実的で一番いそうな刑事に思えた。
そんなシリーズの結末・・・・私は読んで損はなかったと思う。ちょっと格好つけすぎだとは思うが・・・




献心 - 警視庁失踪課・高城賢吾 (中公文庫 と 25-30 警視庁失踪課・高城賢吾)
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中央公論新社

今日も朝からたまご焼き お弁当生活はじめました

2013-05-12 19:31:41 | たまに読んだ本
「家にあるものを詰めただけ・・・」と言いながら彩りの事を考えたり、栄養のバランスが取れた美味しそうな同僚の弁当を眺めながら、どういう風にしたら弁当という名前で呼ばれるのか、ずっと気になっていた。

私は白いご飯だけとりあえず持参し、コンビニで購入したレトルトカレーをかけたり、「食パンとそのままのリンゴだけの昼食」に朝食か!と突っ込みたくなるような時もある。
はたまた「ゆでたジャガイモとゆで卵」という沸騰したお湯だけをつかって作ったお昼ご飯の時もある。
同僚は私のそんな食事に「男らしいですね・・・」と短い感想を伝えてくれる。

この本は、どうすれば弁当が作れるのか?どうすれば弁当を作り続けることが出来るのか?を面白く描いてある本。私は弁当作りを続けるかどうかさえも考えたことがなく、別に弁当作りに大きな希望ももっていないが、時に形から入り、時に挫折し、時に気合を入れて作る。そんな気持ちはよくわかる。
「そうそう・・・」とうなずける箇所が沢山あるのがいい。

一番うれしかったのは、「とりあえず作って持っていきな」という弁当作りに対する母のアドバイスに従い、自分の食べたいものを詰めて持ってきているという名倉さんのキャラクターのくだり。

「人参&魚肉ソーセージ」「ゆでたまごとサツマイモ」「ちくわとブロッコリー」
私も家にある食材をただそのまま持っていき、コンビニで買ったおにぎりと一緒に食べたり、カップめんと一緒に食べたりするので、こんなお弁当の組み合わせが非常によくわかる。
名倉さんにシンパシーを感じる・・・
*****

さっきまでテレビではロバート馬場にスポットが当たった「全て自家製 手作り王子」というコーナーが放送されていた。(多分さんまのからくりテレビの1コーナー)
糠漬け、自家製干し野菜、手作り梅酒。

詰めるだけ弁当の事を考えながら、全く真逆の物を見ることになるとは。。。



今日も朝からたまご焼き お弁当生活はじめました
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