私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

カルニヴィア2 誘拐   カルニヴィア 3 密謀

2016-03-03 21:23:13 | たまに読んだ本
イタリアの米軍基地で人骨が見つかったのと時を同じくして米軍少佐の子供が誘拐される。
イタリア憲兵隊の大尉カテリーナと米軍の将校ホリーはそれぞれの立場で捜査を行う2作目誘拐。
そして海岸で見つかった死体と秘密結社との関係を調べ始めたことから始まる3作目密謀。。。。

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イタリアにある米軍基地の存在がこのシリーズの隠れた主人公のように事件の後ろに浮かびあがってくる。
イタリアで育ったホリーはイタリアを第二の故郷のように感じているものの、立場があくまでも米国の軍人だ。
イタリア人であるカテリーナとは同じ事件に向き合うにしてもそのスタンスは自ずと違ってくる。
いずれの事件もその裏には米軍基地の存在が見え隠れする。権力、資金力の象徴のような基地が事件の背後にあるのだ。
利害関係は複雑に絡み合うし、一つの事件は見る場所によって立場によって全く違う姿を見せる。

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ヨーロッパから見たアメリカ、アメリカから見たヨーロッパ各国にある米軍基地の存在。
ミステリーを楽しむだけでなく、そのパワーゲームについても色々考えざるを得ない。
日本にも米軍基地は沢山ある。同じような経緯で基地が作られたのか、今はもう改めて語られることも少ないその経緯について、この本を読みながらいろいろ考えてみる。
シリーズ全体にCIAが暗い影を落としているのだが、この話を日本に置き換えることが出来るんだろうか?とミステリー以外の事にもいろいろ思いが及んでしまう。



ハヤカワミステリの60周年記念作品

1作目のカルニヴィア 1 禁忌を読んでから随分時間が経ってしまったが、2作目、3作目と続けて読んだので一緒に感想をアップ。


カルニヴィア2 誘拐
クリエーター情報なし
早川書房



カルニヴィア 3 密謀
クリエーター情報なし
早川書房