モンタナで牧場を経営する兄弟。カウボーイ達を率いて牧場の実務を全て担う兄。事務仕事を請け負いカウボーイスタイルの兄とは違い蝶ネクタイ姿にスーツで日々を過ごす弟。兄弟間の全ての決定権は兄にあり、不満があっても全て兄に合わせているような弟だったはずなのに、兄に一言もなく弟がホテルを経営していた子連れの未亡人と結婚した事から少しずつ今までの日常生活が変わっていく。
カウボーイであることがすべてのプライドの原点であるような兄は、弟が連れて来た未亡人が信用出来ず、彼女の息子の優しい佇まいも気に入らない。兄の行動を理解しつつも、妻との生活を守ろうとする弟だが、彼の思いは妻には伝わらず、妻は段々と酒におぼれるようになるのだ。
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見ている間、なんとなく居心地のよくない雰囲気が続く。見えている物、感じている事が全て真実だと思ってみていると、次第に見える物が全てではないという不穏な雰囲気に不安が募る。固定観念な思い込みやイメージを斜めから見せられる事で不安が募る。語り口が静かであるだけに余計にじわじわとした居心地の悪さがひたひたと近づいてくるのが感じられるのだ。
心の中の闇の深さは生きてきた年月に比例する事は無い事に気づき、言葉少なになる。
Netflixで鑑賞
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『パワー・オブ・ザ・ドッグ』予告編 - Netflix
