映画好きなので、アカデミー賞の行方は、ある種の指標として気になる。ある種といちいち書きたくなるのは、私は趣味として好きというだけなので、どうしても全方位カバーとはいかないからだ。
今回の作品賞のノミネート作品だった(さらにエマ・ストーンが主演女優賞を受賞した) 「哀れなるものたち」は、見たいという気持ちもあったものの、予告編を見ただけでやや毒気にあたったような気分になってしまい、そのまま見るチャンスを逸してしまったし、視覚効果賞に選ばれた「ゴジラ-1.0」は、子どもの頃に色々見たな・・・と私の中での記憶がそこで止まってしまっており、見に行くチャンスがあったものの今日まで見ないで来てしまった。
ただ、そうは言っても、ある程度の本数を見る事は、自分独自の基準作りには必要な事だなと思っている。とにかく色々見る事で、あれこれと比べて見たりすることが出来るのが、私としては楽しい。
長編アニメーション賞は、受賞した「君たちはどう生きるか」より「スパイダーマン・・アクロス・ザ・スパイダーバース」が、斬新な色使いとアニメ手法の使い分けの素晴らしさが際立っていて、こちらに軍配があがるのではと思ったりしていた。たとえ外れたとしても、そんな風にある事ない事を色々考え、映画の本編を見た後もまた別の楽しみがあったりする。
受賞結果を見て、作品賞を受賞した「オッペンハイマー」と「ゴジラ-1.0」を原爆というキーワード(あくまでもキーワードとして・・・原爆に対する視点は全く別だろうから、比較する事は出来ないだろう。)で色々考えるのも面白いのではないかと思い、今更ながらだが、「ゴジラ-1.0」を見ようかなと思っている所だ。
*****
私にとっては、アカデミー賞はあれこれと作品比べが出来るきっかけを与えてくれるものだ。そういう意味では受賞結果でなく、ノミネート作品一覧を見ている時が一番楽しかったりする。