夏季オリンピックの開催地が、ロンドンに決定した。本命と目されたパリが、またも落選。あれほどの世界に名だたる、大都市が3度も落選するのは、よほどの不利な条件があるのだろうか。
今回。フランスとイギリスの対照的な結果は、イラク派兵やEUなど英仏が対立する局面が多かった最近の政治情勢を反映しているようだ。9・11以来、アフガンにもイラクにもアメリカの最大の同盟国として軍隊を送り、反テロに積極的なイギリス。それに対して、一貫してイラク派兵には与しないフランス。
また、EUの中心的な国として積極的に関わってきながら、国民投票ではEU憲法を否決にしたフランス。一方で、EUにはつかず離れずのイギリス。こうした流れの中で、オリンピック委員会の諸氏は、当初の予想を覆して、ロンドンに票を投じた。
こうした結果は、ロンドンのオリンピック構想・考え方が、積極的な最後のプレゼンテーションにおいて功を奏した、という見方が一般的なようだ。だが、どうもそれほど単純ではないようだ。イラクやEUへの姿勢を巡って、その政治的好感度・信頼度が、ロンドンの逆転勝利の原因ではないかと思う。
朝日新聞では、実に通り一遍の解説記事が掲載された。その記事の中に、日本の委員猪谷さんが「政治的決着ですね」と開催地決定の本質を見事に見抜いたコメントを述べている。おそらくその通りであろう。
今回の結果が、まさに政治的決着だったとすれば、スポーツが政治に翻弄される歴史は、今も続いているとみるべきであろう。
今回。フランスとイギリスの対照的な結果は、イラク派兵やEUなど英仏が対立する局面が多かった最近の政治情勢を反映しているようだ。9・11以来、アフガンにもイラクにもアメリカの最大の同盟国として軍隊を送り、反テロに積極的なイギリス。それに対して、一貫してイラク派兵には与しないフランス。
また、EUの中心的な国として積極的に関わってきながら、国民投票ではEU憲法を否決にしたフランス。一方で、EUにはつかず離れずのイギリス。こうした流れの中で、オリンピック委員会の諸氏は、当初の予想を覆して、ロンドンに票を投じた。
こうした結果は、ロンドンのオリンピック構想・考え方が、積極的な最後のプレゼンテーションにおいて功を奏した、という見方が一般的なようだ。だが、どうもそれほど単純ではないようだ。イラクやEUへの姿勢を巡って、その政治的好感度・信頼度が、ロンドンの逆転勝利の原因ではないかと思う。
朝日新聞では、実に通り一遍の解説記事が掲載された。その記事の中に、日本の委員猪谷さんが「政治的決着ですね」と開催地決定の本質を見事に見抜いたコメントを述べている。おそらくその通りであろう。
今回の結果が、まさに政治的決着だったとすれば、スポーツが政治に翻弄される歴史は、今も続いているとみるべきであろう。