おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

路上生活者の死

2005-07-16 23:25:09 | 世間世界
 隅田川からちょっと東に入ったところ。ある親水公園の橋の下で、一人の路上生活者がおそらく殺されて死にました。一昨日、頭から血を流して倒れているのを発見され、警察が来て、野次馬が集まって、というふうに事態は進みました。この辺りでも、上空からヘリコプターの騒音が聞こえました。
 ここ2・3年、このあたりでは、今回のケースを含めると、これで殺人事件が3件連続して起こったことになります。前の2件は被害者の身元も分からず、犯人も逮捕されていないようです。発砲事件もあったりして、たしかに物騒な町になりました。
 今回の事件については、被害者の身元が分かればいいのですが・・・。
 隅田川沿いには、多くの路上生活者がいます。隅田川の花火や桜祭りのときなどは、強制的にどこかに移動させられるのでしょうか、全くみかけませんが、そういう行事が終わると、また戻ってくるようです。東京都の施策として、安い住居と仕事の斡旋等を行っているようですが、その効果はどうなのでしょうか。
 隅田川からJR錦糸町にかけて、線路沿いの公園には、点々と路上生活者のテントや段ボール製の住まいがあります。青いテントがある場合はまだしも、段ボールで囲ってその中に寝ているような場合も見かけます。朝からリヤカーを引いて路地を回っている人もいます。
 以前、そうした路上生活者(こういう言い方が妥当かどうか分かりませんが)を追いかけ回し、殴る蹴るの暴行を行う少年たちがいたようです。そうした行為を警告する内容のビラを、貰ったことがあります。少年たちが「浮浪者狩り」などと称して、自らのむしゃくしゃした気持ち・どうにもならないいらだちの心を、こうした人への暴力というかたちで発散すると思うと、気分が滅入ってしまいます。少年たちのとってはこういう人たちは生きている資格がないとでも思っているのでしょうか、路上生活者の存在を全否定する価値観を、いったい何処で、誰から、学んできたのでしょうか。罪の意識もない少年たちの行動。人間の生命を軽んじる風潮はどうして生まれて来たのでしょうか。勿論、今の問題ではないでしょう。歴史的に見ても、戦争や災害の中で、多くの人間の生命が、同じ種の行為によって失われて来ました。
 今回のケースはどうであるのか、現時点でははっきりとは分かりませんが、犯人が少年であったとしたら、またも、少年の犯罪として、マスコミに大きく取り上げられるでしょう。この間の板橋の事件のように。
 少年の心を荒ませ、暴力に向かわせること。今の世間・我々大人たちにもその深層心理を深く考えなくてはならないと思います。強者優先・弱者切り捨ての風潮。今の社会のシステムにまで目を向ける必要があると思うのです。
コメント (2)
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