選挙は結局のところ組織力という現実が目の前にある
当たり前のように以前から言われていることだが
ここでよくわからないのが、組織内にいる人の行動で
彼らは自動的に上の人から言われてことを
何故そのまま実行してしまうのだろうということ
誰から言われようが自分には選択の自由がある
自分なら運も寸もなくそう思う
つまり世間知としての面従腹背は当たり前のこととしている
しかし、選挙結果を見ていけば自分のパターンは少なく
組織票として計上される数字は大きく裏切られることはない
何故従ってしまうのだろう
従うというよりは自発的に共感を持って同意する人もいるだろう
だが人にはいろんな考え方の指向性がある
それが一つの形に集約されるのは、それが魅力的な選択であったり
自らに利する場合だと想像される
だがそれは末端まで施されるものなのだろうか
そこには「思考停止」による判断委譲がないだろうか
自分で判断するということは、一種の苦痛を伴うときがある
例えば自分の親が重病になり、その対処の選択をしなければならない時
何を選んでも辛い選択ならば、それは自分ではなくて
担当医師のアドバイスに従うといった形にするほうが
自分が選んだ結果とするよりは心理的に安心感、言い訳をすることができる
自分が選ぶということは、責任を伴うので思いのほか面倒なことになる
とすると、そもそも人は選択の自由を望んでいるのだろうか?
と考えることもできる
日本の社会は、個々の判断よりは一種の命令によって動くことに慣れすぎていないだろうか
例えば野球では、全権は監督に任され、選手はその指示に従い
バンド、ヒットエンドラン、盗塁、敬遠などを行う
そしてそれに違和感をもつ選手も応援団もいない(結果に対しては文句が出るが)
野球というスポーツ自体がそうした傾向をもつのかもしれないが
この命令に従って行動をするというのは、日本人が好きな行動様式なのではないか
おそらく、このあたりが西欧の「個の確立」がしている人たちとの違いのように思えてくる
詳しい内容は忘れたが、日本と西欧では個人の責任については追求され方が違うと
いうことを聞いたことがある
例えばアイヒマンのような行動を起こした個人に対しては、日本では
「命令に従っただけだ、やむを得なかった、自分がしなければ他の誰かがした」
という弁解を一部認めて、責任は命令したものにあるとされやすいらしいが
西欧では、「あなたは個人として、それがどのようなことを引き起こすか
またその良し悪しも想像できたはず」
として個の責任を曖昧にはしないらしい
(これはうろ覚えなので少し違っているかもしれないが、だいたいはこんな意味合いだった)
ところで、組織票の上からの伝言は、「支配」なのか
それとも影響を及ぼすに過ぎないことなのか
この部分はマックス・ウェーバーが面白いことを言っている
支配とは、一定の内容をもつ命令に対して特定の範囲の人々の服従が得られる可能性が存立していること(ヴェーバー、M.)である。支配は、「影響力」や「権力」といった概念と隣接しているが、これらから区別される。影響力と支配とを分かつ基準は、当事者に選択の自覚があるかどうかにある。影響力にあっては、事実的には、一方の当事者から他方の当事者への作用の伝播が見られるが、前者には、命令や強制の行為を選択したとの自覚はなく、後者にも、あえて受け入れたという自覚がない。権力は、支配よりも広い概念である。一方の行為者が他方の行為者の行為選択を方向づける可能性があるとき、権力が存・・541 在すると見なされる。これに加えて、服従が十分に安定的・持続的に確保されうること、服従者たちが境界づけられた集合をなしていること、これらの条件が成り立つときに、支配とみなされる。つまり、服従が、時間的にも、また社会的にも、拡大され、安定しているとき、単なる権力を越えた支配となる」
何やらわかりにくい文章だが、よく読むとなんとなくわかる
だが組織票の当事者は支配されているのか、単に影響を受けているだけなのか
残念ながら自分の生活体験だけではわからない
多分、多くの人は意識的にこのような些細なことは気にしない
時が消費されるように、個々の判断は単に消耗品に過ぎない
だがその消耗品の判断が、個人の内的なところから生まれたものではなく
他の要素から生まれてしまっているとしたら、少しばかり情けない
と思うのはおせっかいのことなのだろうか?
必然的に、この判断に影響を与える要素としての広報 プロパガンダが
気になってきたので、昨日アマゾンでポチッとしたのはその内容の本
それにしても、世の中はまるでカオス状態のようだ、、と実感するこの頃
例のごとく、まとまらなかった、、仕方ない
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