パンセ(みたいなものを目指して)

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倍返しはなかった(日本対ドイツ戦)

2023年09月10日 16時13分12秒 | サッカー

日本時間の早朝、サッカードイツ対日本の国際試合がドイツで行われた
サッカー界は国際試合週間というものが設定されていて
各国のリーグ戦はお休みにして、普段対戦することのない外国のチームと戦う

普通なら日本は少しランクの低いチームを日本に呼んで
気持ちの良い勝ち方をサポーターに見せるが
今回はドイツから対戦の申し込みがあり
めったにない強豪国とアウェイでの戦いになった

ドイツが日本と戦いたいと熱望したのは
昨年のワールドカップの敗戦の悪夢を払拭したいからで
グループリーグでまさかの逆転負けを食らって
そのせいで2大会連続で決勝トーナメントに進めなかった

ドイツは肝心な試合に負けた時は
次の対戦で倍返しのような試合を展開する

日韓ワールドカップの決勝戦で負けたブラジルには
ブラジル国内で大差の勝利を手にしているし
マラドーナの大会の次の大会では、きっちりアルゼンチンに復讐している

ドイツとはそういう国で、負けっぱなしになることは許されない
と選手も国民も思っていたに違いない
(ドイツと対戦するチームはどこも戦うのを嫌がるものだった)

それが今回は、なんということだろう
倍返しどころか、ドイツの問題点とか停滞が余計にはっきりとなった
(結果は日本4−1ドイツ)
試合前半の菅原からのセンタリングを伊東がネアで合わせたのは
とても良いシュートで、そう何度も決められるものではなかったし
同点直後の上田綺世に方向をちょっと変えたシュートは
彼が準備していたというものの運が良かった
こういう日は運も味方につけていると言える

多くの人が言うように豊川市出身の菅原は気の効いたプレーを続けたし
冨安も板倉の安定した守りを続けていた

この試合で印象的だったのは後半交代で入った久保のプレー
彼は相手のミスをついてボールをかっさらい
そのままボールを運んでキーパーと一対一になったシーン
ここで驚いたのは自分でシュートせずに左を走っていた浅野に
誰でもシュートが入るようなパスをしたことだった

普通、途中出場の選手は得点が欲しくて仕方ないが
彼はドリブルで持ち込んでいるときも首をよく振って
浅野が可能性のある場所に走っていることを確認していた

だからこその判断だが、それが平気でできているのは大したものだ
その数分後の正確なセンタリングで田中碧のヘッドをアシストしたが
これらはたまたまという偶然というより、
今後も何回となく見られるだろうと想像できた

それにしても、一体ドイツはどうしたのだろう
倍返しをするドイツ
90分戦って最後に勝つのがサッカーというゲーム
といった印象のあるチームが全くその姿は見えない

点が入る気がしない
ドイツは次にフランスと戦う予定になっているが
今の感じだと大差で負けても不思議じゃない

自分が好きだったドイツはゲルマン魂という言葉で代表される戦いぶりで、
何があっても焦らずにヒタヒタと今できることを坦々を続ける
その迫力が恐ろしい気がするチームだ

実は日本代表の選手は昨年ワールドカップで戦った相手の中では
ドイツが強かったとの感想を持っていたようだ
確かに結果は逆転勝ちして長友が興奮して「ブラボー」と声をあげたが
実質的なところでは圧倒されていたような気もする

でも、あの日からドイツは調子を落としている
人間のやることは難しい、運とか勝利を掴むのは
想像以上に難しい時がある
ドイツは今はドツボにハマっている感じ

ちょっとドイツのことが心配になってしまった
(ドイツ好きの自分としては)




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