パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

成功体験は大事

2025年01月23日 10時14分50秒 | あれこれ考えること

今朝、新聞折り込みの中に市会議員からの活動報告のチラシが入っていた
2つのテーマ、中学校の制服についてと福祉従業者のことについて
わかりやすく解説されていた
2つうち気になったのが、中学校の制服が来年度からブレザーデザインのものに
かわることに至った過程だった

この記事が心に引っかったのには理由がある
2年ほど前、あいさつ運動で小学校校門まで一緒に歩いていた女の子が
中学生になったある寒い朝、その服装を見て久しぶりに会話を交わした
「スカートで自転車に乗って通学は寒そうだね
   下はジャージじゃいけないのかな」
「うん、でも校則できまっているから」
納得はしていなくても仕方ないと思っているようだった
(実は校則はそれほど固定的ではなく、もう少し自由度があったようだ)

だったら校則を変えればいいのに!と、その時すぐに浮かんだのは
少し前に「あなた自身の社会 スウェーデンの中学教科書」を読んだからで
その本には「給食が美味しくない」と不満を持った中学生が
それを解決するために行動を起こし、そこで何らかの成果を得る経験が
紹介されていたからだ
スウェーデンの彼らは行動して何かを解決することができた
その成功体験はとても貴重で、若い人には「動けば何かがかわる」ことを
自らの知恵をして自身の宝のもとして定着したと思われる

今回の制服の件は自身が卒業した中学校の生徒が提案したらしい
「女子もスラックスをはきたい」という素朴な理由の訴えから
そのうちに「制服を変えたい」という根本的な問題となり
ついには「制服検討委員会」という組織で充分に論議されることになった
中学生も自分たちの意見を反映してほしい!
と思うのは当然で、大人たちが選んだデザインの中から選ぶだけでは
不満を覚え、実際にデザインに関わることを求めたようだ

それでも制服の色、制作コスト、時間経過による飽き等の
中学生では想像し得ない大人の知見を中学生は耳にして
若干視野が狭かったことも自覚し、それでも中学生ができることを
彼らは頭を振り絞って形にしたようだ

制服が変わることになった結果よりも、この過程に中学生が参加して
それなりの満足を得る経験(成功体験)をしたことは本当に大きなことだと思う

ところで、なぜだか自分が望んだものはゆっくりだが実現していく
というような気分になることがある
この制服の件では、実は市の教育委員会のメンバーの中に知り合いがいて
彼に「あなた自身の社会 スウェーデンの中学教科書」を手渡して
なんとかここに書かれている良いことは実現してほしいと伝えたのだ
その後、彼に会うと手渡した本は教育委員会のメンバーのなかで
回し読みされることになったと口にした

それがあったからこのような結果になったとは思わないが
何故か、自分が望んだ何かが達成されたような気がして
どこか救われた気がしたものだった

「動けば(言えば)変わる」という個人的な経験はある
それは「日本語プレ教育の実施」の要望で
最近、新城市では外国をルーツに持つ子どもたちが急激に増えている
そうした子どもたちに、一定期間日本語の教育を専門家が行うという制度で
外国人の多い他市では採用されている制度を、新城市でも行ってほしいと
数年前の市長との意見交換会で述べた
それが翌年には予算計上されて実施されることになって今に至っている

何かを言ったり行動したことは、直ぐにでないにしても
少しづつ実現していくものだなというのは実感としてあるので
人は不平不満とか批判(それはそれなりに必要だとしても)を表に出すだけでなく
あるべき姿への提案も必要だと思う

ところで、一度読んでもらいたい「あなた自身の社会 スウェーデンの中学教科書」
はこんな本↓









 

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