パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

文化会館の「ランチタイムコンサート」

2024年09月16日 09時35分59秒 | 見てきた、聴いてきた(展示会・映画と音楽)

エアコンのない部屋で夏はレコード・CDを聴くことはない
理由があって長い時間、家を空けるわけにはいかないので
名古屋にコンサートに行くこともない

ちょいと音楽に飢えていたが、先週の土曜日、生の音楽に触れる機会があった

「ランチタイムコンサート」と名付けられたヴァイオリンとピアノの演奏会で
場所は近くの文化会館、ありがたいことに無料
プログラムはに2.3は知っている曲が入っている

用意された椅子席はほとんど満席、後ろのほうで聴いていた人もいるようだった
せっかくだから前から2番目の右寄りの席に座った
後ろを振り返ると、見た顔が何人か見える
こうしたイベントに来る人は、何でも首を突っ込む人なのだろうか

久しぶりの生の音 久しぶりだから演奏に集中する
ヴァイオリンってこんな音なんだ
そんな素朴な思いに浸る

生の演奏の時には、勝手に浮かんでくる連想を楽しむことにしている
最初は素早く左指を動かして音程をとるところが凄いな、、と思ったりしたが
そのうち、いやいや右手も結構大変そうだと思うようになった
リズムを刻むためにデリケートに弦から離したり接したりする
そして弾き方もアップとかダウンのボウイングというらしいが
その選択は何が基準になっているのだろうと思ったりした

プログラムの最初の曲、ラヴェルの「ツィガーヌ」はレコードで持っている
だから何回か聴いているはずだが、何故か覚えられない
自分が馴染んでいるドイツ・オーストリア系の音楽とは違った価値観で
作られているからなのだろうか
本当に不思議なくらい覚えられない
(フランス人の曲でもフランクのヴァイオリンソナタはしっかり覚えられる)
でも生で聴くと、レコードよりは印象的だ なかなか良い曲だとも思う

2曲目は同じくラヴェルの曲で「亡き王女のためのパヴァーヌ」
この曲はメロディアスで、痴呆症になってしまったラヴェルがこの旋律を聴いて
自作とは思わずに、良いメロディだと評価したとのエピソードを何かで聞いた記憶がある
確かに良いメロディだ
つかみが良いので一気に聞き終えられる

サラサーテの「序奏とタランテラ」は初めて聴く曲
「序奏とロンド・カプリチオーソ」は知ってるが、
どちらかと言えば知っている分こちらを聞きたかった感じ

奏者の石塚和基さんは新城市の出身とのこと
彼はプログラムでわかるようにスペイン・フランス系をメインとした音楽的志向なのだろうか
それが一番現れたのが、個人的にはファリャの「スペイン舞曲」だった
なんか楽しかった、その時を精一杯楽しむような、そんな気分に満ちて
難しことを考えがちなドイトオーストリアの曲とは違う気がして、これもあり!
と勝手に思い込んだ

カルメン幻想曲は時々耳にする曲だが、この日のそれは普段聴くのと違った編曲で
一言で言えば現代的に音響に満ちた音楽だった
一筋縄ではいかない刺激的な音色で、カルメンの有名な曲の一部を楽しむ
といった雰囲気の曲ではなかった
これは現代人しか楽しめないだろうと勝手に想像した

後はアンコールを一曲
超絶技巧を要するノリの良い音楽

ということで久しぶりに音楽を楽しめた時間だった
だが、こうしたランチタイムコンサートが既に22回も開かれていたこと
を知らなかったことは、大損をしていたと深く反省する
これからはこまめに文化会館のイベントに注意しておかねば


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