私の人生ではじめて聞いたドイツ語はeins, zwei, drei (1,2,3)である。
これは中学生の頃に数学の先生だったか理科の先生だったか忘れたが、河合先生という方が全校生徒の前で応援の仕方を指導されたときに、はじめるときに1,2,3をかっこうをつけてドイツ語でアインス、ツバイ、ドライというのだと説明された。
これが私の聞いた多分生まれてはじめてのドイツ語であったろう。今思えば、英語もろくろく知らない頃のことである。それだからこのときの印象はとても強い。
これはいつごろだったか私が小学生だったか、もう中学生になっていたか覚えていないが、フィンランドの首都ヘルシンキでオリンピックがあった。
これが戦後の日本が再びオリンピックに参加できた、初めてのオリンピックだった。このときに開会式の日本チームの入場のときにヤーパンの声が観客席から上がったと新聞に出ていた。
このときに2歳上の兄が学校で聞いてきたのであろうか、ヨーロッパではジャパンではなくて、ヤーパンと言うんだといっていたのを覚えている。アインス、ツバイ、・・と、どちらが先だったかわからないが、しかし、これはドイツ語という意識はなかった。
また、次の日の新聞にヘルシンキでのオリンピックの開会式で、「オー、ヤーパンの叫び」と載っていたと思う。