昨日(2011.4,17)の朝日新聞の書評欄に村田喜代子著「縦横無尽の文章レッスン」(朝日新聞出版)という本の書評があった。しかし、こういう種類の本を私は読んだことがあまりない。
世にはこういう種類の本は結構あるにもかかわらず。いつだったかも、このブログで文章の書き方の本について書いたが、それだってそれを実際に読むことはなかった。
これは、これらの本が無力だということではなくて、単に私があまり読書家でないためである。
この書評で甲南大学の田中貴子先生の書いておられることは結局いい文章の典型を読むことに尽きる。
また、先生の言うことにしたがうのではなく、むしろ「先生の仕事を見て学べ」とある。それに付け加えて言うならば、要するに実際に文章を書くという実践をすることだと思う。
世には文章を書くことを極度に嫌う人があるが、それは人がほめてくれるような文章が書けないから嫌だということではないか。
しかし、誰でもはじめから、わかりやすい文章が書けたりはしない。そういう状態からどうやって抜けるか。私の考えはつぎのようである。
1.文章を書くことが嫌でも、機会がある人は進んで書く。必ず時間が経てば、人に理解してもらえる文章が書けるようになる。
2.文章を書く必要があるときにはできるだけ早めに取り掛かる。どんなにつたないものであっても自分で文章を書いておく。
3.誰かに書いた文章を見てもらえる機会があれば、添削をしてもらう。
4.時間をおいて自分の文章を見る機会をもち、言い回しをわかりやすいものに変える、すなわち推敲をする。
5.文章を書けない人はこういう努力をするという気持ちがないらしい。だが、その気になって努力するれば、誰でもできる。サッカーでもピアノでも練習しないで上手にできる人はいない。
もちろん、人間はそれぞれの持ち味があって、文章が書けなくても話の上手な方も居られるし、行動力では誰にも負けないという方も居られるに違いない。
だが、そういう人でも文章も書けて悪いことはない。それも自分の努力しだいであろう。