万能細胞研究に100億円 再生医療への応用期待
2007年12月22日 21時19分 共同通信
京都大の山中伸弥教授が作製に成功した万能細胞「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」について渡海紀三朗文部科学相は22日、今後5年間で100億円超の研究費を投入する方針を明らかにした。
研究者の連携のための組織(コンソーシアム)をつくるなどとする文科省の総合戦略にもこの方針が明記された。
この日の2008年度予算案の閣僚折衝で、研究推進のため文科省が求めていた10億円の追加が認められ、08年度予算案の総額が22億円になることが固まった。07年度の同細胞研究関連予算は計約2億7000万円で、約8倍の増となる。
世界的に研究競争が激化する中、日本発の革新的な技術を育て、再生医療への応用などで世界をリードし続けるために、緊急的な財政措置が必要と判断した。
22億円は、山中教授を中心としたiPS細胞の研究態勢の強化、再生医療実現に向けて同細胞を使った治療や細胞の操作技術の開発を支援するための予算。
(記事引用おわり)
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おととい(20日)、平成19年度補正予算案と平成20年度当初予算案の財務省主計局の案(財務省原案)が発表されました。
渡海紀三朗・文部科学大臣は、当ブログがかねてから主張していた山中伸弥京都大学教授が発明(発見)した万能細胞「iPS」について、今後5年間の「100億円超の研究費をてあてする」と明言しました。
今回の復活折衝は国土交通大臣が参加しないという以前では考えられないものでしたが、日曜付紙面に向け、多少はアピールができ、渡海さんもほっとしているでしょう。
福田内閣は振り替え休日の月曜日に臨時閣議を開き、平成20年度予算案を決定します。
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(写真は朝日新聞「ニュースでじゃんけんぽん・万能細胞って?から)
[追伸]
とても読み応えがある記事をMSN産経ニュースでみつけました。
【土・日曜日に書く】ロンドン支局長・木村正人 万能細胞に思う日本的快挙(http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/071202/acd0712020316004-n1.htm)