「5年間でたったの100億円の予算しか付けられない文部科学省などかまってられるか!!」
と全員が思っているかはしれませんが、「山中iPS」応援団が京都に900人集まりました。
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20世紀の日本では、東北大学の西澤潤一先生の「半導体」(産業のコメ)発明が米国に奪われる悲劇がありました。
21世紀になり、今度こそ、山中iPSを日本人共有の財産にしましょう!オールジャパンの「チーム山中」は文科省などかまってられません。
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以下、12月25日付読売夕刊から(小見出し、太字・彩色は下町の太陽)
山中伸弥教授がiPS研究「ジャパン」旗揚げ…京都でシンポ
京都大の山中伸弥教授が作製に成功した新型の万能細胞(iPS細胞=人工多能性幹細胞)の研究を加速させるための特別シンポジウムが25日、京都市内のホテルで開かれた。
米国などとの競争が激しくなる中、科学技術振興機構が緊急に開いたもので、国内の再生医療研究のリーダーが顔をそろえ、「チームジャパン」によるiPS細胞研究の事実上の旗揚げ式になった。参加者は当初予定の倍の約900人にのぼり、京都大でも同時中継されるなど、熱気にあふれた。
○「iPSは学問、医療の新大陸」北沢宏一理事長
「今回の発見は学問、医療の新大陸が現れたようなもの。これから20年、30年、大きなうねりとなる」。
開会あいさつに立った科学技術振興機構の北沢宏一理事長は興奮気味に語った。
○山中伸弥教授は謙遜しながら、「ヒトiPS」の臨床実現に自信
山中教授は「過分な評価をいただいているが、ほとんどは私の下のメンバーや学生がやったこと」と前置きして、研究の経緯を説明。
「『日本人はマウスを治すのがうまい』と米国人からよく嫌みを言われるので、人のiPS細胞の実現に情熱を燃やした。遺伝子の導入にレトロウイルス以外を使えば、発がんなどのリスクが減り、治療の実用化に近づく」と話した。
○「人類全体の役に立つ知的財産」理研の西川伸一先生
理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの西川伸一・副センター長は
「決して戻らないと思っていた発生の過程をさかのぼれることを証明し、全く違う生命科学の世界が広がった。人類全体の役に立つ知的財産。アジア、欧州と技術を共有し、優秀な人材を日本に集めて研究者を育てるべきだ」
と提言した。
(略)
○当初400人→850人 京大中継会場に教員、学生らが続々集結
会場は当初400人の予定だったが、大学や医薬品企業の研究者ら約850人が申し込み、部屋を追加。
主会場には受け付け開始前から列ができた。同時中継が行われた京都大百周年時計台記念館は当日参加もOKになり、大学教員や学生らも続々と集まった。
○「日本がこの分野で世界のトップを走りたい」32歳の京大薬学助手
同大薬学研究科で生物の体内時計の遺伝子を研究している山口賀章(よしあき)助教(32)は「生物科学の研究への社会の関心がかつてないほど高まっており、我々にも励みになる。日本がこの分野で世界のトップを走り続けられるようにしてほしい」と期待を寄せた。
○「私も学びたい」目を輝かす福岡から駆けつけた15歳女性生徒
京都大のホームページでシンポの開催を知り、福岡市から訪れたのは西南学院高1年、清水真美子さん(15)。「iPS細胞は大勢の若い研究者が何年もかけて実験を積み重ねた成果だということがよくわかった。私もこの分野を学んでみたい」と目を輝かせた。
○「国の対応遅く、米国にさらわれるのでは」バイオ会社員(27歳)
一方、和歌山市から訪れたバイオ関連企業の会社員(27)は「山中教授がマウスでiPS細胞を作った1年前から注目していたが、国の対応は遅い。産業面のメリットをすべてアメリカにさらわれるのでは」と心配そうだった。
■iPS細胞とは
様々な臓器や組織の細胞に変化する能力を持つ。受精卵を壊して作る胚(はい)性幹細胞(ES細胞)と異なり、自分の皮膚などの細胞にいくつかの遺伝子を導入するだけで作れるため、倫理面の問題が少なく、拒絶反応もないとされる。政府は京都大に研究拠点を設けるほか、来年度予算で再生医療研究に22億円を投じるなど、全面的に支援する方針。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/fc/31533cf33a4459b06119c4e7e0d697ca.jpg)
山中伸弥京大教授(左)が渡海紀三郎文部科学大臣に直談判したんですが・・・
たったの22億円じゃあ、米国にすべて持って行かれちゃうかもよ、渡海さん。(写真は時事)
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