【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【冬に間に合わない】定額減税は早くて来年2月・6月 速効性に乏しいインチキ補正

2008年09月22日 21時40分46秒 | 第45回衆院選(2009年8月)政権交代

 自民党政府が編成を続ける2008年度第1次補正予算案に盛り込まれる「定額減税」の実施は最短で所得税(国税)が来年2月25日(給料日が25日の場合)、住民税(地方税)は来年6月25日となり、景気対策の速効性に乏しいものであることが22日付公明新聞の報道で明らかになりました。

 自営業など確定申告の人は、「翌年の確定申告(2010年2月)までに(減税が)行われることになります」(公明新聞)としており、中低所得層全体に減税効果が染み渡るのは、再来年になるという悠長な「緊急(?)経済対策」です。

 当ブログは2007年~2008年の年越しを「厳しい冬」と表現しましたが、自公政権が続いた場合、来年にかけての年越しは、「今日の晩ご飯何かな?」という楽しみすら持てない「絶望の冬」となる可能性が出てきました。

 公明新聞は「定額減税は急激な物価高から生活を守る視点から、公明党が提案し実施を勝ち取った」と過去形を使い、自画自賛しました。現時点で、公明党は十分な実績をあげていると強調し、補正予算案成立前の解散に予防線を張っているものと思われます。

 想定されるスケジュールは、年末の税制改正論議で内容や実施方法が固まり→来年1月の通常国会冒頭でこれらを盛り込んだ法案を提出→速やかに法案が成立すればサラリーマンの場合、所得税分については翌2月の源泉徴収税額から定額減税分が差し引かれると説明し、「給与の明細の手取り額が増えることで、目に見えて減税効果を実感できるはずです」とPRしています。

 よって自公は、第170臨時国会(あさって24日召集)ではあくまでも補正予算案を提出するだけで、財源を裏付ける所得税法改正案は初めから提出する気などさらさらないことが明白になりました。

 公明新聞は財源について、「将来にツケを回すことになる赤字国債発行には頼らず、その代わりに、あらゆる行政のムダを削り、捻出すべきと主張しています。一例を挙げれば、特別会計の積立金や剰余金は数兆円規模に上ります。(略)緊急事態のこのときに財源として活用することは国民の理解が得られると考えています」と書いています。

 これは民主党が参院選マニフェストの15兆円(暫定税率廃止を入れると18兆円)の財源として説明している内容とほとんど同じです。自公は民主党マニフェスト案に対して、「財源の裏付けが乏しい」との批判を「テレビ」で繰り返していますが、自公の緊急経済対策こそ財源の裏付けに乏しいというていたらくです。これでは、消費が刺激されても、世界のマーケットは「日本売り」に走る可能性もなきにしもあらずです。

 先週から、民主党の山岡賢次国対委員長が「補正を審議し、成立した後の話し合い解散」を申し入れたのは、このようなインチキ補正であることに気付き、国民に早く気付いてほしいと思ったからだと推測します。

 私は麻生次期首相が補正審議に優柔不断な姿勢でいるのは「抜き打ち解散」を狙っているだけで、現実として、補正の審議には臨めないと考えています。10月3日解散→10月26日投開票は動かないとみています。

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麻生総裁、幹事長に細田博之さんを指名

2008年09月22日 21時00分45秒 | 第170臨時会(2008年9月~12月)麻生兵糧攻め

 麻生太郎自民党総裁は幹事長に細田博之さんを指名することを決めました。自民党最大派閥の清和会からは小池百合子さんが総裁選に出馬しましたが、森元首相、町村官房長官ら主要幹部は麻生支持を早めに決めており、論功行賞として細田幹事長で衆院選を戦います。

 これに先立ち、民主党の小沢一郎代表は全役員の続投を決めており、二大政党の幹事長は、鳩山由紀夫(民主党)-細田博之(自民党)さんが選挙の責任者となります。

 総務会長に互選される総裁指名総務には引き続き笹川尭さん。
 政調会長は地味な保利耕輔さんが続投します。民主党の直嶋正行政調会長と自民党の保利政調会長がTV討論に臨むことになります。

 選対正副委員長は古賀誠、菅義偉コンビ、国対委員長は大島理森さんが続投。
幹事長代理は石原元政調会長と林幹雄国家公安委員長の2人を置くことになり、「船頭多くして船山に上る」布陣に思えます。

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自民・麻生総裁が誕生、幹事長に細田氏(読売新聞) - goo ニュース

 自民党総裁選は22日午後、党本部での両院議員総会で、党所属国会議員と都道府県連代表による投票を行い、麻生太郎幹事長(68)を第23代総裁に選出した。

 麻生氏は、後任の幹事長に町村派の細田博之幹事長代理(64)を起用することを決めた。保利耕輔政調会長、笹川尭総務会長、古賀誠選挙対策委員長、菅義偉選挙対策副委員長は再任する。

 自民党役員人事について、麻生氏は、早期の衆院解散・総選挙を見据えて、これまでの選挙態勢を基本的に維持する考えだ。麻生氏は22日、細田氏に幹事長就任を要請し、細田氏は受諾した。新政権の官房長官の起用が検討されていた大島理森国会対策委員長は続投する方向になった。

 麻生氏は、24日の臨時国会での首相指名を経て、同日中に新内閣を発足させる。次期衆院選は、麻生氏と小沢一郎民主党代表(66)が政権の座をかけて対決することになる。

 福田首相の辞任表明を受けた総裁選には、麻生氏のほか、与謝野馨経済財政相(70)、小池百合子・元防衛相(56)、石原伸晃・元政調会長(51)、石破茂・前防衛相(51)の計5氏が立候補。党所属国会議員票386票と、各都道府県連に3票が割り当てられた地方票141票の計527票で争われた。

 地方票については、投票先を決めるための党員投票の開票作業が22日昼、すべての都道府県連で終了した。読売新聞の集計では、麻生氏は134票を獲得し、地方票の過半数(71票)を大きく超えた。石破氏が4票、与謝野氏が2票、石原氏が1票で続いた。小池氏はゼロ票だった。

 麻生氏は、国会議員の支持でも、他の4候補を圧倒しており、第1回の投票で総裁に選出された。

 麻生氏は22日午前、東京都渋谷区神山町にある自宅前で、「総裁選で、地方に話を聞いてもらえる機会があったのは良かった。地方票はいけている感じがある」と記者団に語った。

 麻生氏の総裁任期は、福田首相の残り任期の2009年9月30日まで。


自民党総裁に麻生太郎さん 3分の2以上の圧勝

2008年09月22日 15時56分46秒 | 第45回衆院選(2009年8月)政権交代

 福田康夫さんの任期途中での辞任



 に伴う自民党総裁選が党本部「自由民主会館」内のホールで開かれた両院議員総会で実施されました。

 衆院議員、参院議員、都道府県連代表(47×3)の合計527票のうち、有効投票数は525票。

 麻生太郎さん 351票
 与謝野馨さん  66票
 小池百合子さん 46票
 石原伸晃さん  37票
 石破茂さん   25票

 麻生太郎さんの得票率は66・9%。自公政権さながらの3分の2以上の圧勝でした。

 自民党総裁は23人のうち、河野洋平さんを除く22人が内閣総理大臣になっています。24日夕方には麻生さんが第92代首相に就任。麻生内閣が発足します。

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自民新総裁に麻生氏選出 24日に新内閣発足(共同通信) - goo ニュース

 自民党は22日午後の両院議員総会で麻生太郎幹事長(68)を第23代総裁に選出した。所属国会議員と都道府県連代表による投票の結果、麻生氏がほかの4候補を大差で破った。24日に第92代首相に指名され、同日中に新内閣を発足させる。麻生氏は細田博之幹事長代理に後任幹事長就任を要請、細田氏は受諾した。保利耕輔政調会長、笹川尭総務会長、古賀誠選対委員長、大島理森国対委員長は再任する意向。


玉澤徳一郎元農相が不出馬 自民党復党で“財産”処理後に引退へ

2008年09月22日 15時55分56秒 | 第45回衆院選(2009年8月)政権交代

 玉澤徳一郎元農相(自民党=離党、岩手4区比例、当選9回)は第45回衆院選に出馬せず、引退することを明らかにしました。

 玉澤さんは自民党岩手4区支部の政治資金規正法に基づく政治資金収支報告書に改竄した領収書を添付して不正経理をしていたことから、離党しています。自民党の党紀委員会(鈴木俊一委員長)は、衆院解散前に玉澤さんを復党させる方針です。これは同支部の残余財産の整理を玉澤さんに委ねるのが目的だと思われます。

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玉沢元農水相が政界引退へ(時事通信) - goo ニュース

 元農水相の玉沢徳一郎衆院議員(無所属、比例東北)は次期衆院選に出馬せず、今期限りで政界を引退する意向を固めた。玉沢氏の事務所が17日、明らかにした。


 同氏は昨年9月、自身が代表を務めていた自民党岩手4区支部が政治資金収支報告書に改ざんした領収書を添付して多重計上した責任を取り、離党した。

玉沢氏復党、総裁選後に=自民党紀委(時事通信) - goo ニュース

 自民党は18日午前、党本部で党紀委員会(鈴木俊一委員長)を開き、政治活動費の多重計上問題をめぐり同党を離党していた玉沢徳一郎元農水相の復党願について協議した。復党に異論はなかったものの、一部委員から「タイミングを考えるべきだ」との意見が出たため、結論は22日の党総裁選後に先送りされた。


遠藤武彦元農相が政界引退へ 昨年から事務所を相次ぎ閉鎖

2008年09月22日 15時48分16秒 | 第45回衆院選(2009年8月)政権交代
 昨年夏の第21回参院選(逆転の夏)の後の安倍改造内閣で農相として初入閣しながら、組合長を務めるJA置賜農業共済組合が国の補助金を不正に受けたうえ、会計検査院の返還要求に応じていなかったことの道義的責任をめぐって、与謝野馨官房長官と麻生太郎自民党幹事長の説得で農相を辞任した遠藤武彦さん(自民党山崎派、山形2区、当選6回)が次期衆院選の出馬を断念し、政界を引退することになりました。

 地元の報道では、遠藤さんは農相を辞任した昨年から、選挙区内の事務所を次々の閉鎖しており、心配した党関係者から説明を求められていた矢先でした。

 民主党は元ネクスト経済産業大臣(元日経新聞経済部・産業部記者)の近藤洋介さんが小選挙区初勝利での3選をめざしています。

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山形2区・遠藤元農相「出馬せず」 支持者に意向表明 (河北新報) - goo ニュース

自民党の衆院議員で元農相の遠藤武彦氏(69)=山形2区=が、次期衆院選に立候補しない意向を固めたことが18日、分かった。後援会関係者らによると、遠藤氏は17日夜に米沢市内であった支持者との会合の席上、立候補しない考えを突然、表明したという。

 山形2区について、党県連は遠藤氏の立候補を前提に選挙態勢を組んでおり、関係者に驚きと動揺が広がっている。

 遠藤氏は1986年の衆院選で初当選し、現在6期目。昨年8月、安倍改造内閣で農相として初入閣したが、自身が組合長理事を務める置賜農業共済組合の補助金不正受給問題が発覚し、わずか8日で辞任した。

 その後、遠藤氏は政治活動を一時休止し、選挙区内の後援会事務所も一部閉鎖した。引退説も流れたが、今年8月には報道陣に対し、「無所属で初当選した原点に返って戦う」などと立候補に意欲を見せていた。

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河野洋平衆院議長が不出馬、引退へ

2008年09月22日 15時34分21秒 | 第45回衆院選(2009年8月)政権交代
 衆議院議長の河野洋平さん(自民党麻生派=離脱中=神奈川17区、当選14回)が次期衆院選に出馬せず、政界を引退することになりました。記者会見で発表しました。

 河野さんは河野一郎元五輪担当大臣の跡をとりました。右翼の豪腕としてならした父への反感からか、ハト派で金権腐敗政治からの打破を訴え、自民党から独立し、新党「新自由クラブ」を結成し、代表に就任。自民党との連立政権で国務大臣・科学技術庁長官に就任。その後、自民党に再合併しました。

 2003年衆院選(マニフェスト解散)の後、衆議院議長に就任(副議長は中野寛成さん)。2005年衆院選(郵政解散)の後も再び議長を務めていました。

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議長サミット「達成感」でひと区切り 河野議長引退表明(朝日新聞) - goo ニュース

 河野洋平衆院議長(71)は18日夜、神奈川県箱根町のホテルで記者会見し、次期衆院選に立候補せず、政界を引退することを表明した。「最後の大物ハト派」と呼ばれた河野氏は、若い政治家に対して「広島は被害者だが、日本は加害者の立場であることも勉強して欲しい。特に韓国、中国に対する外交姿勢を真剣に考え、正しい姿勢で臨んで欲しい」と注文をつけた。

 河野氏は、宮沢内閣の官房長官として、従軍慰安婦への軍当局の関与と「強制性」を認め、謝罪と反省を表明した93年の談話について「極めて重要な談話だった」と振り返った。「強制性を裏付ける証拠がなかったのは事実」との安倍首相(当時)の発言をきっかけに談話を否定する動きが出たことに関しては「談話を否定したことからアメリカでも問題が起き、アジア、オランダなどでも取り上げられた。そのたびに日本の政治は何だと言われるのはとても残念だった」と語った。

 引退の理由としては、今月初めに広島市で開かれたG8下院議長会議(議長サミット)の議長役を務めたことを挙げて「長年の念願であり、これを終えた時に大きな仕事をやったという達成感を感じた」と説明。「体調も必ずしも万全でない」とも語った。

 02年にはC型肝炎治療のため、衆院議員の長男・太郎氏(45)の肝臓の一部を移植する手術を受けた。「命をもらった気持ちがある。その命は粗末にできない。それだけに6年間、議長も務め、一生懸命仕事をした」

 最後に、ねじれ国会の現状について「多少心残り」としたうえで、「日本の政治がねじれ現象によって、国際社会の信頼を失うことがあってはいけない」と強調した。