現在の自民党の機関誌、週刊自由民主の新年号(1月7日・14日合併号)を見て、自民党も変わったものだと感じました。
巻頭は、安倍晋三・総裁(総理)の街頭演説の写真で、「平成26年新春 日本を、取り戻す。」との文字だけ。2面に安倍総裁の話は入っていますが、これは、対話集会の記事で、やはり与党になると、機関誌のための単独インタビューという時間はないようです。
驚いたのは、巻末。
「幹事長 石破茂論 稀代の堅物、清濁併せ呑めるか」。安倍総裁にかわって、党を預かる石破幹事長の批評。筆者は時事通信解説委員の田崎史郎さんで、木曜クラブ・経世会・平成研究会一筋。ちなみに、時期は前後するかもしれませんが、同社の清和会担当記者を五十嵐文彦・元財務副大臣がやっていたことがありますが、20世紀において、経世会担当記者と清和会担当記者というのは、天と地ほどステータスが違いました。一昨年の民主党与党期に、内閣官房の記者会見に出るようになって、21世紀の政治部記者とは、「すなわち清和会担当記者」というようになっていて驚きました。好評も悪評も、自民党議員の噂というのは清和会の噂しかないようにも思えました。
さて、幹事長石破茂論は、新進党離党の際に、石破議員から田崎記者が意見を求められて、「この衆院選で自民党が勝つのは確実です。政治家はやはり権力の中で仕事をすべきです」と離党を勧めた、というエピソードから始まっています。
新年号で、党ナンバー2が批判されているとは、1強多弱のなか、「石破幹事長の張成沢化」「自民党の共産党化」が始まったのではないかと思います。ちなみに、今の広報本部長が誰かと思いきや、小池百合子さん。ちなみに、小池さんは、日本新党→新進党までは細川護熙さん、新進党解党後は自由党→保守党→自民党と二階俊博さんと行動を一にしていて、一人で行動したことはありません。そこが石破さんと小池さんの違いです。
我が国はことしも「1強多弱」が続きます。昨年末は、1党独裁の北朝鮮で、ナンバー2が議場から連行され、処刑されるというショッキングなニュースがありました。
中選挙区自民党1党独裁時代は、当時のタイトルである「自由新報」の新年号には、「党指導者に聞く」というタイトルで、金丸信さん、宮澤喜一さん、安倍晋太郎さん、渡辺美智雄さん(あるいは中曽根康弘さん)、河本敏夫さんの5人のインタビューが載っていたことがあったと記憶しています。「党指導者」とは「派閥領袖(派閥会長)」のことなのですが、自由新報では派閥は存在しないことになっているのか、「党指導者」という表現になっていたように思います。
当選確実なのに、二大政党を捨てて、1強多弱を目指した石破氏。新しい総裁公選規定では、1回目投票が議員票と党員票が同数、決選投票が議員票と県連ごと1票になります。1回目投票については、参院比例代表および茨城県をおさえている平成研究会(額賀福志郎会長)が有利になると考えられます。基本的には、小渕優子総裁という可能性が高まっていると考えます。そのときの民主党代表は誰か。いずれにしろ、「石破茂」も一つの登場人物として「岡田克也」と対比させ、政権交代ある二大政党制の定着の道筋を、このブログでつづっていきます。
さて、2014年のソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)については、2月7日からのソチ五輪とTwitterの関係が注目です。
テレビ中継にあわせて、つぶやきで五感(Sence)を共有する。日本人か、はたまた、外国人スター選手が日本人の共有を呼ぶか。いずれにしろ、有力日本人選手の漢字は押さえておきたいところ。一昨日放送された第64回NHK紅白歌合戦で、AKB48から大島優子さんが卒業するとの発表が、北島三郎さんの50回出場卒業を圧倒してしまう。まして、キョンキョンこと小泉今日子さんのサプライズ出演は記事にもなっていない。AKB48をプロデュースする秋元康さんによる、前奏曲なのかもしれません。
私はブログをやってきたので、昨年末の猪瀬知事辞任に関して意外感がありました。というのは、東京都の人口は日本語人口のわずか1割に過ぎないので、あまりブログ媒体では関心を呼ばないだろうと考えたのです。ところが、デジタルテレビで表情が変わる猪瀬知事の姿とSNSでの分析によって関心を呼んだようです。そのような意味では、2014年、テレビ+Twitterの組み合わせが、社会を動かし、企業に視聴率度外視の広告出稿意欲をうながすかもしれません。テレビ復権になるかもしれず、すでにNHKの五輪Twitterのフォロワー数は2万数千人以上となっています。
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