2014年平成26年(第46期衆議院、第22・23期参議院)の岡田克也さんはどうするでしょうか。
民主党最大の経済通である岡田克也さんは、昨年末に公式ホームページに「岡田かつやが語る国政の重要課題」(http://www.katsuya.net/kokusei_kadai.html)を発表。
続いて、仕事始めに「2014年―もう一度、民主党を力強い政党に生まれ変わらせる」(http://katsuya.weblogs.jp/blog/2014/01/post-fcb3.html)を発表しました。
年末年始、岡田克也さんは「私は、予算委員会で是非安倍さんと議論したい」と主張。海江田万里代表・松原仁国会対策委員長に対して、先の臨時国会でつとめた衆議院予算委員(民主党は7名)の続投を要望しました。
そのうえで、安倍晋三首相(自民党総裁)と黒田東彦・日本銀行総裁による、アベノミクスを評価しました。
1本目の矢、黒田日銀の「2年間でマネー2倍」について、岡田さんは
「1本目の矢、異次元の金融緩和は確かに円安を招き、輸出を増やし、景気回復の一助になっています。マクロで見たときに、輸出の増加が全体の景気を押し上げていることは間違いありません」、「デフレ脱却の可能性が出てきたのではという期待感を抱かせる状況は、私は非常に素晴らしいことだと思います」
と評価しました。
民主党国会議員では、アベノミクス1本目の矢に対して最大級の賛辞を送りました。
ただ、2本目の矢「公共事業の増額」について、岡田さんは
「公共事業の増加についても、短期的には景気を押し上げています。しかし、現場では人手不足で人件費が上がり、資材価格も上がっています。そして、これを長く続けるということになれば、財政を悪化させることは間違いありません」
と語りました。
優秀な作業員の取り合いによる人件費増と、建築資材の高止まりにより、公共事業による景気押し上げ効果に関して2014年は天井にあたるとの予測です。
そして、3本目の矢「成長戦略」については、岡田さんは
「人口減少が始まった日本で経済成長していくためには、生産性を高めるしかありません」とし、「規制改革であれば、いろいろな既得権とのぶつかり合いになりますので、多くの支持団体を持つ自民党にとっては、民主党よりも更に困難な課題です。TPPについても、国内対策を含めて逃げずにしっかりと取り組んでもらいたいと思います」
としました。
規制改革とTPPは民主党の方が進めやすいとしながらも、政権交代は早くても2016年となりそうなので、岡田さんは
「私は、日本が抱える様々な困難の中で、最大のリスクは財政だと思います。国だけで1000兆円を超える借金を抱えて、5年もつかどうか、10年は絶対もたないと私は考えています。いままで大きな赤字を抱えた国は、最終的には戦争か超インフレで解決するしかなかったとさえ言われています。日本も戦前の大きな借金を戦後に預金封鎖して、100倍近い物価上昇で借金をいわば帳消しにしたわけです。預金が消えて苦しんだのは国民でした。もちろん、そんなことをいま繰り返すわけにはいきません」
と強く牽制しました。
そして、経団連企業の支援者も多い岡田さんですが、
「安倍総理は、法人税の減税が賃上げにつながると言っています。法人税を払っているのは利益の出ている企業ですので、7割を占める赤字の企業にとっては、法人税の減税は効果がありません。したがって、そういった企業が減税を理由に賃金を上げるということにはなりません」
と語りました。
民主党ナンバー1の経済通が岡田克也さんであることは、異論をはさむ余地がないところです。
その岡田さんの経済学、岡田ミクス3本の矢は、
(1)安倍・黒田による異次元の緩和は始めちゃったのだから認める
(2)(規制緩和と規制強化による)規制改革と(アジアの成長を取り込む)自由貿易による成長戦略
(3)経済成長と消費税増税による税収増と安定財源確保による財政健全化
岡田ミクス3本の矢。
岡田さんは、臨時国会閉会後に、韓国やインドを訪れパワーアップしました。とはいえ、野党内野党ですから。いわば、映画「孫文――百年先を見た男」に描かれたペナン島にいるころの孫文みたいな時期ですな。
岡田克也の2014年は「経済の好循環」のスタートの1年になりそうです。
[岡田かつや公式ホームページから全文引用はじめ]
|
[おわり]
[岡田かつやブログ「TALK-ABOUT」から引用はじめ]
2014年―もう一度、民主党を力強い政党に生まれ変わらせる
皆さん、明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になり、本当にありがとうございました。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
今年は、大事な1年になるのではないかという気がしてなりません。
1つは経済です。デフレ脱却の可能性が出てきたのではという期待感を抱かせる状況は、私は非常に素晴らしいことだと思います。
ただ、問題は2つあります。1つは、一時的な景気回復ではなく、持続的な経済成長に果たしてつながっていくかどうか。金融緩和と公共事業予算の大幅な積み増しで景気を持ち上げていますが、一番大事なのは、安倍総理も言っておられる「第3の矢」です。
つまり、成長戦略や規制改革をちゃんと前に進めることができるかどうか。そのことが問われるのが、この1年だと私は思います。
そしてもう1つは、いくら経済成長しても国民が豊かにならなければ意味がありません。やはり一人ひとりがその豊かさを実感できる、つまり、雇用が改善し給与が上がるということが実現できるかどうかも、この1年にかかっていると思います。
そういう意味で、経済と日本の将来にとって大事な1年です。方向性は同じですので、我々は後押しをしていきたいと思います。
2番目は外交です。安倍総理は、正月早々また海外に行かれるということで、それは大事なことだと思います。
ただ、日本外交にとっての大事な3本柱、日米、日中、日韓、このいずれも心もとないところがあります。むしろ日中と日韓は最悪と言ってもいいような状況かもしれません。
私は、12月22日から24日まで、韓国に行ってきました。旧知の与野党の政治家らを訪ねて、この状況を何とかしなくてはいけないということを議論してきました。
これからアジアの時代と言われるなかで、このアジアを引っ張るのは民主国家である日本と韓国です。この2つの経済的に大きな国が、アジアを引っ張っていかなければなりません。そこは一致しますが、個々の問題ではお互い言い分があり、これを何とかしなければなりません。
そういうことをお互いに言い合って、「無条件でもとにかく首脳会談を早くやるべきだ」と申し上げて、日本に帰ってきました。
それから数日後に総理が靖国神社に行かれました。総理大臣の靖国参拝は、議論が分かれるところです。
私は、予算委員会で是非安倍さんと議論したいと思っていますが、少なくとも言えることは、日韓関係や日中関係を何とかしようという関係者の努力をゼロに戻してしまったことは間違いありません。
実は、この問題で私が一番気になるのがアメリカの反応です。
皆さんご存知のように、私はアメリカから評判の悪かった鳩山政権で外務大臣を務めました。クリントン長官はじめ国務省から、「懸念している」、「心配している」と時々言われました。しかし、「失望している」と言われた記憶はありません。
同盟国に対して「失望している」と言うのは最大限の警告です。そういう言葉がなぜこの場面(安倍総理の靖国神社参拝)で使われたかということは、我々も分からなければいけないと思います。
日米関係、日中関係、日韓関係を少しでも前向きにすることがこの1年の大きな課題で、日本の将来に関わることだと思います。
3番目に、民主党を何とかしなければいけないと思っています。皆さんにご期待いただいて政権交代も実現しましたが、「期待外れだ」というお声もたくさんいただきました。
もちろん、反省しなければならないところはたくさんあります。ただ、やはり巨大な与党があるときに、力のある野党の存在は欠かせないと思います。
良いことは一緒にやり、後押しをすればよく、何でも反対するという馬鹿なことは必要ありません。しかし、与党が間違ったり、暴走したりしたときに、しっかりそれをストップさせ、方向を是正する野党の存在は絶対必要です。私は、それができるのは民主党だと思います。
民主党を何とかもう一度皆さんの信頼をいただける力強い政党に生まれ変わらすために、しっかりと頑張っていきたい。今年はそれが私の最大の責任だと思っています。
課題山積ですが、今年1年、あとから振り返って「いい1年だった」、「日本がいい方向に向かって進みだした」と、次の世代から言ってもらえるように、お互い頑張らなければいけないと思います。
皆さんお一人おひとりとご家族にとりまして、光の見える年になりますことを心から祈念申し上げて、私の新年のご挨拶とさせていただきます。今年もよろしくお願いします。
[おわり]
[お知らせ1 はじめ]
「国会傍聴取材支援基金」を設けています。交通費、資料代に充当したく存じます。日本唯一の国会傍聴ブログにご協力ください。
「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い
よろしくお願いします。
[おわり]
[お知らせ2 はじめ]
会員制ブログ(有料)で今後の政治日程とポイントを解説しています。
今後の政治日程 by 下町の太陽
最初の1ヶ月は無料で試し読みできます。購読方法はシステムを提供している「レジまぐ」へお問い合わせください。
[おわり]
[お知らせ3 はじめ]
このブログは次の各ホームページを参照して、記事を作成しています。
衆議院インターネット審議中継
参議院インターネット審議中継
国会会議録検索システム(国立国会図書館ホームページ)
民主党ニュース(民主党ホームページ)
◇
衆議院議案(衆議院ホームページ)
今国会情報(参議院ホームページ)
各省庁の国会提出法案(閣法、各府省庁リンク)
goo 政治ニュース
インターネット版官報
[おわり]
tags
http://blog.goo.ne.jp/kokkai-blog/c/259082c8ba917e37b789ba6fec95c048
http://p-search.kantei.go.jp/ja_kantei/search.x?q=%E5%AE%AE%E5%B4%8E%E4%BF%A1%E8%A1%8C&ie=UTF-8&page=1&submit.x=-1110&submit.y=-52&submit=%E6%A4%9C%E7%B4%A2
http://www.katsuya.net/opinion/2012/11/241113.html