ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

長妻昭・衆安保法制特別委筆頭理事、首相、官房長官、防衛相、外相、国交相、国家公安委員長常駐を要求

2015年05月21日 23時59分42秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

(このエントリーの初投稿日時は2015年5月24日で、それから5月21日付にバックデート)

 民主党の長妻昭さんは、野党側筆頭理事をつとめる、衆安保特別委(衆議院我が国および国際社会の5平和安全法制に関する特別委員会)での「安保法制の再整備2法案(189閣法72・73号)」の審議で、首相、防衛相、内閣官房長官、外相、国土交通相、国家公安委員長、総務相、経済産業相、厚生労働相の常駐を求める考えを示しました。24日の記者会見で明らかになりました。

 安保法制2法案は、平成27年2015年5月26日に衆議院本会議で審議入りし、その後、特別委で審査される見通し。

 長妻さんは「PKO協力法の審議では、総理も毎回出席してた」とし、首相のほか、PKO担当の官房長官、海上保安庁担当の国土交通相、警察(沖縄県警など)担当の国家公安委員長の常駐を求めました。

 長妻さんは先週の衆議院本会議で、江渡聡徳・与党側筆頭理事から初めて名刺交換を持ちかけられたことを明らかにし、筆頭理事間の関係をこれから構築していくことを明らかにしました。

 予算、外交、安全保障の委員会では、外相が「~~というのが私の考えです」などと、首相、外相、あるいは防衛相の答弁が食い違う場面がみられることから、安倍晋三首相の出席回数をめぐって、理事懇談会や理事会で国民に分かりやすい安保法制審査の「脚本」づくりが、まずは今週の議題となりそうです。

 以上 

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マイナンバー法改正案が衆院通過、日銀審議委員に布野幸利元トヨタ自動車副社長、衆院で同意

2015年05月21日 17時30分39秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

 衆議院は21日、日銀審議委員に、トヨタ自動車相談役の、

 布野幸利(ふの・ゆきとし)さん

 を選ぶ人事に同意しました。任期は6月30日から5年間。後日、参議院での承認も必要ですが、自民党と公明党で過半数を占めることから同意は動きません。民主党も賛成しました。


 森本宜久審議委員の6月30日の任期切れに伴い就任し、任期は5年間なので、東京五輪直前の平成32年2020年6月までつとめる見通し。

 退任する、森本委員は経済界・東京電力出身で、アベノミクス第1の矢「異次元の量的質的金融緩和(黒田緩和)」が始まってからの金融政策決定会合で、特段、反対票や独自提案をしたことは(おそらく)ありませんでした。布野新委員も路線としては近いと思われますが、マネタリーベース拡大による円安について、出身会社と国益のはざまに置かれることになる場面もありえます。


 インターネットサイトなどによると、布野さんは昭和22年1947年2月1日生まれの68歳。神戸大学卒業後、旧トヨタ自動車販売に入社。その後、トヨタ自動車代表取締役副社長。現在はトヨタ自動車相談役。

【平成27年2015年5月21日(木)衆議院本会議】

 永年在職議員、井上普方(いのうえ・ひろのり)=日本社会党=の弔詞が朗読されました。中選挙区旧徳島1区で後藤田正晴さんの先輩であり、ライバルであり、親戚でした。

 国会同意人事があり、日本銀行(日銀、BOJ)政策委員会審議委員(金融政策決定会合投票者)に、布野幸利さんが意されました。トヨタ自動車の取締役だった人のようで、東京電力の元取締役と入れ替わります。

 国家公安委員には、北島信一さんという元外務省職員(元大使)が同意されました。

 このほかの国会同意人事ですが、お祝いをする人は、ご自身で、固有名詞を確認してください。当ブログは一切責任を負いません。

 原子力規制委員に伴信彦さん、更田豊志さん、預金保険機構理事に井上美昭さん、小幡浩之さん、公害等調整委員に山崎勉さんと野中智子さん、食品安全委員に佐藤洋さん、吉田緑さん、山添康さん、石井克枝さん、堀口逸子さん、村田容常さん、労働保険審査会委員に渡辺英寿さん、中央社会保険医療協議会公益委員に荒井耕さん、野口晴子さん、運輸審議会委員に松田英三さん。

 この後、「特許法条約の締結に関する承認を求める件」(189条約5号)「商標法に関するシンガポール条約の締結について承認を求める件」(189条約6号)が全会一致で承認、参議院送付。

 「マイナンバー法改正案」(189閣法34号)が可決。ご存じの通り、預金通帳にマイナンバー(社会保障と税の共通番号)を入れる改正法案。ひっそりと可決しましたが、委員会で2週間審査していますし、衆議院インターネット審議中継もされました。報道では、おそらく経済部記者が記事を書いていることが多いのではないでしょうか。新聞に不信を抱く人は、当ブログを参考にしてください。

 「電力システム改革プログラム第3弾(最終)の電気事業法・ガス事業法を改正する法律案」(189閣法29号)も共産党の反対、自公民維の賛成多数で可決。

【同日 衆議院総務委員会】

 「通信・放送・郵便事業輸出の官民ファンド法案」(189閣法27号)が共社の反対、自公民維の賛成多数で可決しました。これに先立つ法案審査では、民主党の近藤昭一さんが「経産省のクールジャパン、国交省の海外交通などの官民ファンドがあるがどう違うのか」と質問しました。討論でも、共産党が「一般会計から70億円、財政投融資特別会計から200億円を出資する」、社民党が「大手企業の海外進出を支援するものであり不要。中小企業に関する条文が法律案にない」と反対しました。私も同感です。附帯決議は、自公民3党が提出。維新の党は党内人事で忙しかったのかもしれません。

【同日 衆議院農林水産委員会】 

 「農協法・農地法・農業委員会法一括改正法案」(189閣法71号)「民主党対案」(189衆法21号)の議論がスタート。自民党の斎藤健農林部会長は「スピーディな審議をのぞむ。60年ぶりの農協大改革であり、農地解放による小規模農家のために農協ができた」と語りました。ただあくまでも感想として、齋藤さんは少し農協族になりつつあるように思え、安倍晋三自民党総裁(首相)の肝いりとされる抜擢が少し変わりつつあるように感じます。自民党とはいえ羽田ファミリーの齋藤さんだけに心配です。

 福島伸享さんは「束ね法案」を批判し、小山展弘さんは「協同組合の根拠法を一本化した協同組合基本法が必要だ」と語りました。

【同日 参議院法務委員会】

 「裁判員法改正案」(189閣法41号)と衆議院の修正部分(3年後の見直し規定)を上川法相が説明しました。

【同日 参議院外交防衛委員会】

 「水銀に関する水俣条約」(189条約4号)が全会一致で承認されました。

 この後、「防衛装備庁を設け文官統制を廃する防衛省設置法改正案」(189閣法33号)が趣旨説明されました。

【同日 参議院財政金融委員会】

 一般質疑(とくに税制)が行われました。前川清成さん(来夏改選、議運委筆頭理事兼務)はまず、サラ金の上限金利を制限したことで闇金融が増えるとの指摘が自民党からあったことについて、警察庁から、闇金融の摘発件数は減っているとの答弁を得ました。この後、租税法のスタンダードである金子宏著「租税法」にもとづき質疑したところ、麻生財務相から「このような分厚い本は暇人しかいない思いながら、(質問通告を受けた答弁準備で)、今朝読みました」と答弁。前川さんは「1000ページくらいあるが、私は国会議員になってから、自省も含めて、国会議員は基本的なことを勉強しないといけない」と語りました。 この後、「バブル期同様の金利になったら、税収のすべてをつぎ込んでも毎年の利払いができなくなる」と警鐘を鳴らしました。

 例年政局の舞台になりがちな、同委員会ですが、今国会は法案が少ないのに、活発に一般質疑が行われているように感じます。
 
 「金融商品取引法改正案」(189閣法56号)が趣旨説明されました。

【同日 参議院文教科学・内閣両委員会合同審査会】

 年長の自民党・水落敏栄・文教科学委員長がとりしきり、「東京オリ・パラ特別措置法改正案」(189閣法15号)「ラグビーワールドカップ特別措置法改正案」(189閣法16号)を審査しました。山本太郎内閣委員(生活の党と山本太郎となかまたち代表)は、オリンピック委員会総会の安倍首相の「福島原発汚染水のアンダーコントロール発言」を「」と語りましたが、水落会長は「不穏当な発言があったとの指摘が理事からあったので、後で議事録を精査する」と語りました。嘘つきはどちらなんでしょうか。

【同日 参議院国土交通委員会】

 「JR九州株式を売却するJR会社法改正案」(189閣法25号)の趣旨説明を受けました。

【同日 参議院厚生労働委員会】 

 「持続可能な国民健康保険法改正案」(189閣法28号)について、参考人質疑をしました。午後は法案審査。この中で、「もっと大企業正社員に負担させて健保の安定をはかれ」という趣旨の意見も出てきました。ホントウに、高年収大企業正社員はこれでいいのか?

【同日 参議院農林水産委員会】 

 「農林水産省設置法改正案」(189閣法24号)を審査。採決の結果、可決しました。附帯決議つき。
以上 

以上
(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 2007-2015

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