宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

「早く質問しろよ」野次「ていねいに説明しようとして出てきた発言だ」、民主党は会期内での審議を要求

2015年05月31日 10時40分36秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

 平成27年2015年5月31日のNHK日曜討論は「集団的自衛権の安保法制の実務者」による話し合いが放送されました。

 安倍晋三首相(自民党総裁)が民主党の辻元清美さんに対する「早く質問しろよ」の野次について、岡田克也代表の最側近である、

 民主党の大串博志さんは「三権分立にもとる発言だ」と強く非難。これに対して、自民党の岩屋毅さんは「ていねいに説明しようとするなかで出てきた発言だと思う」と首相をかばいました。

 安保法制2法案(189閣法72号・189閣法73号)の国会審議について、6月24日(水)までの会期内に収まらないとの意見について、
 民主党の大串さんは「会期延長を受け取らない。基本的には会期内で議論すべきだ」と話しました。
 自民党の岩屋さんは「まだ会期延長の話をするときではない」とし、今後は会期延長を持ちかける可能性があることを示唆しました。

 維新の党の丸山穂高さんは「多岐に渡りすぎているようで、うちの党が提出を予定している離島防衛の法案(領域警備法案)は民主党さんとともに提出して、首相のいう切れ目のない安保法制の切れ目をふさぐ。なるほど納得というかたちで国会審議を進めたい」としました。

 共産党の赤嶺政賢さんは「徹底審議のうえ廃案に持ち込みたい。8月上旬(に参院でも採決し成立させる)などとんでもない話だ」と牽制しました。

 公明党の遠山清彦さんは「政府には冷静かつ精緻な説明を求めたい」としました。

 ここまでの衆議院我が国および国際社会の平和安全法制に関する特別委員会(安保特)の審議について、大串さんは「やはり分かりくいの一言だ。日本人を運ぶ米艦防護、ホルムズ海峡の機雷封鎖に続き、北朝鮮のミサイルも、他国領域領海領空内での武力行使の例外に出てきた。例外があるなら、法案に書き込むべきだ」としました。

 丸山さんは「ホルムズ海峡だけでなく、南シナ海で中国が封鎖したらどうなるか」の議論を深めたいとしました。

 赤嶺さんは「集団的自衛権は歴代内閣が憲法違反だと言ってきた」「存立危機事態は時の政権の判断により解釈が違ってくる」と批判しました。 

 照屋寛徳さん、荒井広幸さん、主浜了さん、浜田和幸さん、山田太郎さんも出演しました。司会はNHKの島田敏男解説委員と中川緑アナウンサー。

以上 

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