【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

平成30年度予算案の基本的質疑、テレビ入り2日間が最速ペースで終わる、立憲青柳陽一郎さん「2兆円の政策パッケージは消費税10%が前提」共産党「生活保護法改め生活保障法」を提案

2018年02月05日 17時20分10秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

 平成30年度予算案は、テレビ入りの基本的質疑が2日間が終わり、自公立希無共維の7会派が一巡。経済政策と森友学園が中心となりました。

【衆議院予算委員会 平成30年2018年2月5日(月)】

 与党側が描く最速ペースで、「平成30年度予算案」の質疑は3日目で、基本的質疑2日目を迎えました。8時55分設定で、58分ごろ、河村建夫委員長が「おはようございます!」と元気にあいさつし、与党側が「おはようございます!」と大声で応じました。自民党の菅原一秀理事が場内協議にほとんど応じなかったため、午後5時過ぎに散会しました。あすは午前9時から。

 すでに別エントリーに書きましたが、立憲民主党の青柳陽一郎さんがトップバッターとして登場。青柳さんは「私は小泉内閣の大臣秘書官をしていた」とし、松田岩男さん(新生党結党メンバー35人のひとり)の秘書として、「大臣在任中は政治資金パーティーをやるなと言われた」とし、安倍内閣は「ゆるんでいる、おごっているといわれる」としました。これに対して、3期生の青柳さんに対して、麻生太郎財務大臣はおとくいのルーキーいじめの邪道にでました。

 青柳さんは昨年12月8日の2兆円の政策パッケージについて、首相から、2019年10月1日の消費税10%が前提であり、そのために、2017年9月に衆議院を解散したとの言質を得ました。定数削減について首相は、安倍内閣で衆議院10議席を削減したとして、削減目標は達したとしました。

 森友学園をめぐっては、ことしになってから明らかになった財務省の内部文書が話題になっています。ただし、江田憲司さんは「私は橋本内閣の政務秘書官で、夫人担当の秘書官だった」とし、首相家の人間関係を一番よく知っている今井尚哉政務秘書官(経産省)が、谷査恵子・首相夫人付の上司だったはずだと指摘しました。これは昨年から出ている話ですが、首相は、ていねいに答えました。

 すでに他のエントリーにも書きましたが、共産党の志位和夫委員長は、当初予算審議の冒頭で、ことし5年に1回の改定がくる、生活保護基準に関連して、生活保護法改め生活保障法の制定を呼びかけました。政府は生活困窮者自立支援法及び生活保護法改正案を提出するため、全野党共同の対案となる気配が出てきました。法案は働き方改革関連法案(未提出)の後に審議されるとみられます。生活保護基準そのものが、今予算案や法案に書き込まれるわけではありませんが、「権利」を明記する共産党の対案は後半国会の焦点になるかもしれません。

 このほか、旧民進党勢力からは、異次元の金融緩和に関する質問が複数出ました。相対的貧困率の計算の仕方が、厚労省と総務省で違いとの指摘も複数出ました。


【参議院 同日】

 ありません。とうぶんありません。法案勉強してますというようなSNSアピールも、私は、いらないです。

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(C)2018年、宮崎信行。

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Miyazaki Nobuyuki 


生活保護法改め生活保障法の改正法案を提案、共産党の志位和夫委員長、野党再編の呼び水か、法案提出権を失ってから初のテレビ入り当初予算審議で

2018年02月05日 17時03分09秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

 昨年10月の衆院選で12議席と惨敗し、再び法案提出権を失った、日本共産党の志位和夫委員長は、選挙後初めてのテレビ入り当初予算審議となった、きょう、平成30年2018年2月5日(月)の基本的質疑(2日目)で、

 「生活保護法改め生活保障法」の改正法案の提出を呼びかけました。

 委員会では明言しませんでしたが、単独での法案提出権が無いため、他の野党に対して、昨年9月に前原誠司代表によって大瓦解した、野党共闘のやり直しを打ち出したとみられます。

 選挙後、共産党は衆参とも、森友学園スキャンダルの再検証から呼びかけていましたが、きょうの志位さんは、相対的貧困率に関する質問からスタート。率は改善しているが、計算のもととなる貧困ラインそのものが下がっていると首相に認めさせました。そのあと、生活保護は恥だという考え方があるとし、生活保護をはじめて受けた人の「生活保護を受けてから天国になった、国が神様に見えた」というコメントも紹介。そのうえで、今予算案に、生活保護の基準の大幅引き下げが入っていると問題視しました。

 そして、「生活保護法改め生活保障法」とする改正法案の提出を提案。

 内容は、国民の権利であることを明記し、水際作戦を根絶する、など4本柱だとしました。

 水際作戦は、基礎自治体が、窓口に相談に来た人を追い返す割合を一定以上にするよう、出張所にノルマ付けていた、前の北九州市長の末吉興一さん編み出した作戦。末吉さんは退任後に、麻生内閣の官房参与になりました。

 共産党は、先の衆院選で、民進党代表の前原誠司さんの突然のちゃぶ台返しで、前年の参院選で完成した小選挙区一本化がいっせいに瓦解。選挙後、党機関紙「赤旗」を通じて、一本化した議員のリストを公表し、無所属の会・民進党をけん制するなど、緊張感が続いています。その中で、野党に呼び水をだしたようです。

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保育無償化の新しい経済政策パッケージは来年10月の消費税10%引き上げを前提にしていると首相、衆議院予算委員会で青柳陽一郎さんの質問に答えて

2018年02月05日 16時47分23秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

 安倍晋三首相(自民党総裁)は、認可保育の無償化や、高等教育の無償化など「人づくり革命」をとりこんだ、昨年12月8日の閣議決定「新しい経済政策パッケージ」(2兆円の政策パッケージ)について、来年、新元号1年の10月1日に消費税を10%に引き上げることが「前提にしている」と明言しました。

 きょう、平成30年2018年2月5日(月)の平成30年度予算案のテレビ入り基本的質疑2日目で、立憲民主党の青柳陽一郎さんの質問に答えました。青柳さんは首相に「増税しなければ、人づくり革命ができないのか。看板のかけだおれ、看板倒れだ」と批判しました。

 首相は、昨年10月の衆院選で、消費税10%引き上げで、国の借金返済ではなく、保育・幼児教育・高等教育の無償化にお金を回すとして、解散しました。

 政策パッケージの一部のメニューはすでに成立した平成29年度第1次補正予算に前倒されており、消費税引き上げの人質、人参ぶら下げという構図ともいえそうです。

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