宮崎信行の「新・夕刊フジ」

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

総務省、早くも「2020年の電気通信事業法改正法案」の作成を準備、きょう閣議決定の「2019年の改正法案」の国会審査と並行

2019年03月05日 23時07分38秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」

[写真]総務省(左側)=東京都千代田区霞が関=、同区・日比谷公園路上から、宮崎信行がことし2019年撮影。

 政府はきょう、スマホの端末料金と通信料の分離を盛り込んだ「2019年の電気通信事業法改正案」を閣議決定しましたが、総務省は、既に、「2020年の電気通信事業法改正案」を準備しています。

 2019年の法案は、販売代理店の届出制度を導入。総務省は、大量10本の法案を開催中の国会に提出しましたが、採決までに行けば、成立する公算が高いとみられます。

 2020年の改正法案では、「動画アプリ見放題」によって、既存の大手配信業者が有利になっており、「通信の世界でのネットワーク中立性を害している」との指摘に対応。回線接続業者が特定の動画など配信会社のサイトやアプリを優遇せず、通信量にカウントするよう義務付ける方向の改正を検討しています。これは、さる2019年2月20日の総務省の「ネットワーク中立性に関する研究会」の中間報告が打ち出しました。

 2020年の改正法案にはもう一つ。3か月前にソフトバンクの通信障害がありました。現行法は、「電気通信事業者」の定義として、「通信設備を保有する通信会社」を定めています。NTT(NTTドコモ)、KDDI、ソフトバンクの3社が該当します。しかし、ソフトバンクの通信障害は、実際は「エリクソン」の交換機のソフトウェアの不具合でした。もちろんソフトバンクにも非はありますが、この日のエリクソンの障害は外国にも影響を与えており、日本のソフトバンクが管理することに限界があると指摘されてました。このため、「通信サービスはやっていないけれども、通信機器を持つ会社」も総務省が規制する方向性となりました。エリクソン、ファーウェイ、富士通、日本電気(NEC)が該当するとみられます。こちらの方は、来週12日(火)の「情報通信審議会 情報通信技術分科会 IPネットワーク設備委員会 第47回」で「第二次報告」がまとまり、その方向性で、2020年の改正法案に盛り込まれることになりそうです。

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宮崎信行の懸念払拭「放送法第4条改正条項」無く、インターネット配信は「自由」、ようこそNHKインターネット常時配信ことしスタート

2019年03月05日 22時34分11秒 | その他

[写真]宮崎信行(左)とNHK(右)ともに東京・港「六本木ヒルズ」屋上から、先々月2019年1月撮影。

 政府はきょう「放送法改正案」を提出しましたが、当ブログの筆者・宮崎信行が懸念した「放送法第4条」の改正条項は含まれていないことが分かりました。安堵しました。

 私は昨年12月のブログで、わずかですが、放送法の第4条に改正が入ることに懸念を示していました。

 現行放送法は、その第4条で、「放送事業者は、放送番組の編集に当たつては、政治的に公平であり、意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにしなければならない」との義務規定があります。

 テレビ・ラジオは「放送」で、インターネットは「通信」。現行放送法(現行本則及び改正ごとの附則)に「放送」は1852か所出てきますが、「通信」は6か所だけ。きょう提出された改正法案では、仮に成立した場合に、新しい第20条第14項として「電気通信回線を通じて一般の利用に供するよう努める」という努力規定がNHK(日本放送協会)に課せられます。

 ですから、放送法第4条は、インターネットニュースメディアには適用されないことは明白です。

 但し、NHKの影響力ですから、インターネット内のNHKを見ていて、放送法第4条が他のネットニュースメディアにも適用される、と勘違いする人が出てくることは確実ですから、やんわりとフォローできる理論武装をしておかないといけません。

 放送と通信は違いますから、放送の王者・NHKさんもしばらくは通信には戸惑うことでしょう。

 改正法案を見て、NHKのインターネット参入を、現時点では賛成したいと考えます。2007年から、無料ブログ、2008年からユーチューブ、2009年から会員制ブログなどを展開する宮崎信行としては、「ようこそNHK」と言いたいところです。NHKの音声を聞きながら、文字中心の当ブログを読むという人も増えるかも。ウィンウィンの関係を気づいていきたいと考えます。また、受信料営業業務ではNHKさんの力が強いですから、代行業務などにも今後展開していくのではないかと注目していきたいところです。

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【今日の国会まとめ】今国会初めて国会「止まる」、立憲・福山参院会長の質疑に対して不正統計の参考人らが不十分な答弁、防衛省なども交わす答弁

2019年03月05日 20時01分32秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘

(暫定版、初投稿は午前10時40分、午後8時更新)

 参議院予算委員会は実質2日目で、「不正統計」のボリュームは減りました。予算は向こう365日間の歳出メニューにキャップ(上限)をはめるだけのものですが、衆議院で3月から、参議院で4月から議論する一般法案は、ほとんどが恒久的な法規制です。衆議院の委員会では大臣の所信的あいさつを聞く「店開き」が始まりつつあります。

【参議院予算委員会 平成31年2019年3月5日(火)】

 参議院予算委員会は、きょう2019年3月5日(火)の午前10時33分前後から、暫時休憩となりましたが、10時55分頃に再開しました。午前だけで、1時間25分以上遅れたペース。

 「平成31年度予算案」の基本的質疑の2日目。立憲民主党の福山哲郎幹事長の持ち時間を、おそらく半分前後しか消費していない状態で、止まりました。

 「沖縄」の防衛省、「統計」の厚労省などの伏線がありましたが、止まったきっかけは、参考人の樋口・監察特別委員長(慶大教授)が、ヒアリングの地方自治体調査に関して、人数で幅のある数字を言うなど、答弁が不十分だったことが直接のきっかけだったとみられます。

 場内協議のみならず、暫時休憩となり、別室で理事会を開く、「国会がストップする」状態になったのは、1月28日から始まった今国会で、衆参通じて初めてと思われます。

 福山幹事長の持ち時間は、片道方式で25分間で、当初の予定では10時2分頃には質疑が終了する見込みでした、10時33分前後に暫時休憩となりました。

 午前10時55分頃再開しました。立憲民主党は、参議院議員会長と参議院幹事長が質問ということで、過去に他の会派にはない「独占状態」だと思います。立憲会派は論客ぞろいなのに、会長・幹事長独占はもったいないような気がします。

 麻生財務相は、自ら首相として手掛けた「定額給付金」について、「9900億円のうち3900億円が消費に回った」との結果を示しました。ただし、質疑にもありましたが、2兆円のはずですが、なぜ9900億円なのでしょう。桜田五輪相は「五輪をめぐる費用の総額は、東京都や五輪組織委員会が示すべきだ」と答弁しました。もっともです。

 「希望・維新」の清水貴之さんの質問に対して、世耕弘成経産大臣は「軽減税率分のキャッシュレス決済のポイント還元。ポイントというのは国が作った制度ではない」とし「アナログの時代から、ポイントカードはあった」としました。しかし、ポイントいうのは囲い込みのツールであり、そのため決済通貨にはほどとおい現状が続いています。しいて言えば、JR東日本の「スイカ」やNTTドコモの「dポイント」は、初めから客を囲い込めているから、ポイントは他社も使えるようにして決済通貨らしくなっているだけです。世耕大臣のねらいは、経産省が所管するクレジットカード会社への囲い込みなのでしょうが、在任期間が長くなり、以前以上に世間ずれした「裸の王様」が重症化しているにちがいありません。

 「希望・維新」の儀間光男さんは「私は枯れ葉マークだ」と語り質疑。但し、「日本維新の会」から候補者として公認されていると報じられていますが、どういう意味なのでしょうか。立候補するなら、誤解を招きかねない表現なので注意していていただきたいところです。

 首相は共産党の小池晃さんに対して「小池さんにとっては、気にくわない答弁かもしれないが」挑発的に答弁し、自民党の金子原二郎委員長からたしなめられたにもかかわらず、「私が受けた印象だ」と訂正、謝罪せず。森理事らが再度抗議。首相は最終的には撤回して謝罪しました。

 午後7時52分頃に基本的質疑終局。

 この後、衆議院予算審議の「裏」で行った、委員派遣について、自民党の石井準一さんが「経済は回復しているとの声があった」などと報告。散会しました。

 あすは午前9時から「統計不正と内外の諸情勢について」首相、厚労相らに対する集中審議。

【衆議院安全保障委員会 同日】

 岩屋毅防衛大臣や、外相、副大臣らの所信的発言と、予算説明がありました。

 この委員会では、次々回以降、「特定防衛調達のための国庫債務負担行為特措法の5年延長法案」(198閣法13号)を審査するとみられます。

【衆議院情報監視審査会 同日】

 開かれました。

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