ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

【きょうの国会のまとめ】審議会座長の教授「メールはゼミ合宿で見ていない」、文部科学大臣「著作権法改正案の提出は見送り」

2019年03月18日 17時53分58秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘

(初投稿は午前9時5分)

[写真]国会議事堂、先々月2019年1月、宮崎信行撮影。

【参議院予算委員会 平成31年2019年3月18日(月)】

 「平成31年度予算案」は11日目で。そのうち集中審議4日目(3本目)で、「安全保障・内外の諸情勢」。

 正直、今の議会構成での今年の予算委員会は飽きたというところで、きょねんの国税庁長官と違って、今までに一つもクビをとっていない状況。

 きょうの7時間コースでは、阿部正浩・中央大学教授が参考人として出席しています。毎月勤労統計の不正に関して、真摯な手直しを要求した阿部教授と、厚生労働省当局との間で、話に齟齬が出てくることもありそうです。

●首相秘書官の意向のうたがいがあるくだんのメール、座長の教授は「ゼミ合宿で見ていない」

 立憲の石橋通宏さんの質疑で、遡及改定を主張したとされる座長・教授が、遡及改定の方向になった会合から、最終会合までの間に、厚労省から送られてきたくだんのメールについて、「ゼミ合宿で、見ていなかった」と答弁。石橋さんは「きょう答弁してくれたことには感謝するが、(統計不正が内部で発覚した後からの暫定的な)検討会の存在そのものに疑義が生じた」と語りました。

●審議会大迷走の著作権法改正案の今国会提出断念を文科大臣が明言

 既に先週報道されていた「第198回国会提出予定法律案等件名・要旨調べ」に記載されていた「著作権法改正案」の今国会提出見送りについて。柴山昌彦大臣は、「今国会への提出は断念する」と明言しながら「経済的被害は重大だ」として、速やかな施策が必要だと強調しました。とはいえ、昨年来の審議会から大いに難航し、本来中断すべきものを続行し、与党議員に対しても「審議会での有識者の声」を改善したと疑われるなどプロセスが大迷走。2022年に京都に移転するよりも前に、国会対策で大失態をしでかした文化庁。もう、審議会形式のプロセスはいったんやめるべきではないでしょうか。日当目当ての乞食有識者に聞くことなどありません。

●自民党に対するイスラエルのロビー活動が如実に。

 自民党の三宅伸吾さんは「イスラエルは私の地元・四国と同じ面積だ」と唐突に語り、「イスラエルには注目している。2年ほど前、イスラエルを訪問した」と語りました。世耕弘成・経産大臣は「15年前に議員として河野太郎外相と初訪問。大臣として2回、合計で4回、イスラエルを訪問した」と答弁。この両者は、私の母校・早稲田大学政治経済学部政治学科の先輩になりますが、本当に、欲に弱い。最近、不倫で政治生命を失った議員はほとんど早稲田です。綱紀粛正を求めます。以前、外務省出身(東大卒)の議員が「外務省時代に駐日イスラエル大使館に2泊3日で合宿議論をした。その後、毎年、同窓会をイスラエル大使館が開いてくれている。今回、国会議員に立場が変わったので、国会議員としてイスラエル関係をライフワークにしたい」という議員がいました。大変仲が良い人なので、その話を聞きながら内心頭を抱えましたが、その方はその後、知事に転出し、今でも知事をしています。

 イスラエルのひっしのロビー外交に、そのまま素直に従ってしまう。日本の国会議員も、アメリカ東海岸のCNN、ニューヨークタイムズ記者も無意識にユダヤ金融資本の手先になっている。たとえば私は大学生のころ、日本自民党と台湾国民党の相互交流で2週間、まるっきり無料で、台湾を旅行しています。しかし、私がこのブログで、台湾をほめたたえるようなことを書いたことがあるでしょうか。例えば、私は、中国が中華思想で我が国を下に見ていることに否定的な考え方を持っています。私が中国をディスるために台湾を持ち上げたことが、あるでしょうか。私は合理主義などでアメリカを「信奉」しています。それはこのブログにも書いています。TPP賛成です。が、私の場合は「西海岸的なアメリカ」、すなわち合理主義と呆れるほどの豊かさにおける偉大なる馬鹿ぶり、13歳以上(ティーンエイジャー)は社会の一員として、誰の子供でもより若い世代を指導するべきだとするコミュニティの作り方などへの尊敬です。別に何か世話になっているわけではありません。イスラエルを信奉するなら、同時にパレスチナだとか、ニューヨークやロンドンとの関係などと歴史的全地球的に語るべきです。私はイスラエル国民にはどちらの人種でも話したことがあります。そのうえで、日本はイスラエルとの関係をあまり強くすべきではない、それは甘えだと断言します。イスラエルに注目しているだなんて、三宅議員も世耕大臣も心が弱過ぎる。欲に対して、だらしなさすぎる。こういう人間どもが、今夏、1人区で自民党公認で立候補して、自民党はそれでいいと思っているのでしょうか。

 自民党の長峯誠さんと片山さつき地方創生相は「引っ越すだけでお金がもらえる。そういうなりふりかまわぬ地方創生を進めている」と語りました。まあそういうのもありかな。

 立憲から共産の質問に時間帯で、籠池さんが傍聴しました。安倍晋三首相は、裁判中であるとして、論評の答弁から逃げました。散会。

【衆議院 同日】

 特にありません。

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