宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

悲報・首相「自民党変わらなければ」と政治とカネは自民党単独と認めてしまう「裏金リスト」は3年分の議員名だけで「連絡協議会」協議で金曜日に締め切り延期で基本的質疑1時間前後遅れでスタート

2024年02月05日 18時04分20秒 | 第213回通常国会 令和6年2024年1月召集
[写真]自見はなこ地方創生相と橋本岳・予算委理事の結婚の式に参列した加藤勝信・筆頭理事、おととし12月、都内の神社境内から宮崎信行撮影。

 裏金国会スタートで、岡田克也さんの30年前は超党派だった政治改革について問われ、首相は「政治刷新本部長として自民党が変わらなければならない」と今回の政治とカネは自民党特有の問題だと認めてしまう、圧倒的に与党圧倒的不利から予算審議がスタートしました。但し、特捜部でなく国会審議における「政治とカネ」は再生回数が上がらない話。国対と選対を同時に考えられる幹部議員の指導に左右されそうです。

【連絡協議会(野党国会対策委員長会談)きょう令和6年2024年2月5日(月)】
【与野党国対委員長会談】


 自民党は、8時35分の理事会にむけて、裏金リストとして、収支報告書を訂正した政治団体と代表者である議員名を紐づけたペーパーを出しました。これに対して、「連絡協議会」(「立憲・社民」「維新・教育」「共産」「国民」の4会派6党)を開き、国対委員長らは、過去3年分でなく、過去5年分を出すべきだとしました。これを自民・立憲国対委員長会談で伝え、金曜日ごろに出す方向で善処されることが決まりました。

【衆議院予算委員会】
 「令和6年度予算案」(213予算1・2・3号は(趣旨説明を含めて)2日目で、基本的質疑1日目となりました。

 1時間前後遅れました。基本的質疑1日目のスタート遅れは、近年ではまれで、2019年の「18連休批判」以降では初めてとみられます。


[写真]小野寺予算委員長、きょねん11月、宮崎信行撮影。

 小野寺五典予算委員長は、「X」(旧ツイッター)で「すみません、#衆議院予算委員会 は9時から開始の予定ですが、冒頭から野党から様々な資料要求があり、開始が遅れています。荒れ模様。」とつぶやきました。

 トップバッターは、加藤勝信・筆頭理事で、これも異例。加藤さんは能登半島地震から質問しました。加賀市など石川2区の佐々木紀さんは、能登半島地震を「大震災」とするよう要望。首相は法律で「大震災」は阪神・淡路、東日本の2つしかないと説明しました。国光あやのさんは賃上げで「さらなる高み」をめざそうと語りかけました。そのうえで、年金が「物価が3・2%増・賃金が3・1%増でマクロ経済スライド発動でマイナス0・4%で、2・7%引き上げ」されることが既に決定したことで、首相に対して「これは本当にごくシンプルな話。年金がなんとデフレ脱却の効果で、バブル期以降、過去最大の伸び率になっております」「国民年金で、1人1人分1750円のプラス、この5月から、そして厚生年金でもプラス6000円上がります。今国民は卵を買うときも、いろんな野菜買うときも、1円でも10円でも安いところを探して、本当に生活を厳しい中で頑張っていらっしゃる、その中で、例えば1750円アップしたら卵6パックあります」と述べました。国光さんは前回衆院選の「日当五千円演説会」でも「先日つくばの子ども食堂を視察しましたが、あれを国営でやりたい」と首相に提案しており、テレビ入りで独特の経済観を披露しました。

 立憲民主党トップバッターの岡田克也さんは、30年前の政治改革を振り返り、「私は1990年2月初当選です。自民党公認で当選し3年4ヶ月ほど自民党に在籍をいたしました。行ってみて驚いたのは、政治改革の議論が本当に火花を散らすような議論が行われていたことです。伊東正義先生、後藤田正晴先生に接して私が感じたのは、これは自民党のためにやってる改革じゃないんだと。このままいったら日本の政治が本当におかしくなってしまう。だからこれは日本国民のために国のためにやらなきゃいけない改革なんだと。それが自民党にとって不利になってもやらなきゃいけないと」と思い出話をしました。
 首相は「まず(岡田)委員から紹介がありました。当時の議論が激しかったということ、私は当選前でありましたが、私も記憶しております」と中選挙区から小選挙区比例代表並立制以降について語りました。そして、「派閥を巡る弊害については、残念ながらこんにちまで、厳しい指摘を受けるような状況が残っていいた」とし「何としても本部長として自民党が変わらなければならないという思いを持って、中間とりまとめを実行してまいります」と語りました。自民党単独の問題だとの認識を示してしまったことで、野党の攻勢が勢いを増しそうです。

 岡田さんは全閣僚出席のところを「要求大臣 総理」とすることを美学としてきましたが、今回は異例なことに法務省刑事局長を政府参考人として登録して4回も質問しました。裏金の立憲で逮捕・起訴する金額のラインがあると指摘されておりことについて、松下裕子局長(平成3年司法修習生)は「証拠を法律と照らし合わせて他の事案と比較する」と話しており、金額のラインがあることを暗に認めました。

 この流れもあってか、立憲の井坂信彦さんの政治とカネの質問で、星屋和彦国税庁次長(平成元年大蔵省)は、既報の通り、国税当局は所得税確定申告書のほかにも書類を収集していて政治資金収支報告書(総務省又は県選管)と照らし合わせ政策活動費の使い残しを雑所得と認定するため税務調査をする方針を明かしました。初めての答弁と思われます。使途不明金は必要経費として落とせないことも明言しました。

 立憲の石川かおりさんの質問に答えて、首相は、平成30年(2018年)の種子法廃止後に、県の農業試験場は官民の連携をすすめていて、現状で法改正の必要がないと答弁しました。


●あすあさっての予定。先週末までに予算委の理事会は、今週「7時間かける3日間」の基本的審議をあさってまで開く日程で、既に合意しました。

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【速報】二階俊博氏ら自民党幹事長が受け取った政策活動費の使い残しは雑所得で、使途不明は経費で落とせず、所得税税務調査の対象、政治資金収支報告書と照らし合わせると国税庁次長、初の政府見解か

2024年02月05日 16時27分37秒 | 自民党
[写真]税務調査を受けるにあたり、映画を参考にして、わざと趣味の悪いいでたちで待ち構える宮崎信行・宮崎機械株式会社代表取締役専務(当時)、結果は「更正の必要なし」、2010年代半ば、同社のオフィス。

 国税庁の星屋和彦次長(平成元年採用)は、衆議院予算委員会で「国税庁は、政治資金収支報告書(総務省又は県選管所管)の記載も収集しており、こうして収集した情報と提出された(所得税確定)申告書を精査したうえで、仮に政治家個人に帰属する政治資金について適切な申告が行われておらず、課税上問題があると認められる場合については、的確に税調調査を行うなど、適正公平な課税につとめているところでございます」と語りました。立憲民主党の井坂信彦衆院議員に対する答弁。

 これに先立つ質疑で、政党から政治家個人への支出が政治資金規正法で認められている政策活動費のうち、使い残したお金は雑所得として申告して所得税を納める必要があると明かしました。さらに政策活動費が使途不明ならば必要経費で落とせないとも次長は答弁しました。

 国税庁が、所得税の調査で、政治資金収支報告書も見ているとの政府見解を示したのは、初めてかもしれません。

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「旧優生保護法一時金支給法改正案」はいずれにせよ必ず提出へ 今国会 超党派議法で 

2024年02月03日 16時04分03秒 | 既に提出された【法案】
[写真]ある夏の8月第1土曜日の昼下がり、荒川河川敷近くのUR住宅(国交省住宅局所管)の玄関前で語り合うふたり、宮崎信行撮影。

 「旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給等に関する法律」(平成31年法律第14号)の初の改正法案が今国会に提出されるはこびとなりました。
 
 同法は、その第5条第3項で「請求は、施行日から起算して五年を経過したときは、することができない。」とあります。附則には「第五条第三項に規定する請求の期限については、この法律の施行後における請求の状況を勘案し、必要に応じ、検討が加えられるものとする」ともしています。

 このため、4月23日に期限が来るため、5年間延長する法案が、超党派議連から必ず提出され、可決し、成立するはこびとなりそうです。

 旧優生保護法をめぐっては、憲法違反の法律は、民法不法行為の除斥期間の20年間で失効しないという地裁・高裁判決が五分五分で出ています。このため、最高裁判所は近々統一判断を決定することになっており、これは民法の大きな判例となります。

 この訴訟を別としても、第4条「一時金の額は、320万円とする」の額が少ないともされています。

 このため首相は厚労省に電話してくれれば、一人ひとり丁寧に対応すると国会中継で呼びかける乏しい実績になっています。

 一時金の額をどうするかも超党派議連で議論されることになります。

 今国会では、旧統一教会の支持があつかった旧安倍派の面接で公募された柴山昌彦元文部科学相が推進した「共同親権を離婚後も可能にする民法改正案」も提出されます。議員の家族観、死生観、宗教観が問われることになります。

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次期首相候補で10分「運航ダイヤ」遅れも正常化、上川陽子外相「がんばりましょう」不誠実答弁で10分中断、田島麻衣子さんの「麻生元総理の容姿発言」で 参本は田村智子さん、木村英子さんも登場

2024年02月02日 17時42分24秒 | 第213回通常国会 令和6年2024年1月召集
[写真]立憲民主党の両院議員総会会場に入る田島麻衣子同党参院議員=左、おととし2022年4月20日、参議院別館「講堂」で、宮崎信行撮影。

 参議院本会議で代表質問が終わり、衆参の予算委員会で趣旨説明を聞きました。元日から猛スパートの「黄金の3年間の半ば」の2024年国会は、週明け2月5日(月)8時35分の理事会から、当初予算審議がスタートします。

【参議院本会議 きょう令和6年2024年2月2日(金)】
 公明党の山口那津男さんは、代表が9月で任期切れとなりますが、後継者の6歳下の石井啓一さんの人気が上がらず、池田大作さん逝去後の最初の国政選挙をひかえて続投の可能性は、五分五分といったところでしょうか。
 犬猿の仲の北側一雄副代表の悪口も話せる「4人会」の親友、岡田克也・立憲民主党政治改革実行本部長から、政治改革法案で呼び水がありますが、「衆議院で過半数を持つ自民党が政治改革を主導すべきだ」とゼロ回答を野党につきつけました。

 共産党のタムトモこと田村智子・新幹部会委員長は白いジャケットで、日米安保からASEANとの友好関係に軸足を移すべきだと語りました。

 2019年の参院選では旧立憲が県連主導の擁立を促したため、北海道出身者が大阪府から出たり、石川県出身者が兵庫県から出たりとちぐはぐなリクルートとなりました。田島麻衣子さんは、おそらく研究したうえで、愛知県全4人区から立候補し当選しました。来年夏の改選となりますが、同県内の団体の動きが注目されます。

 皇室の継承について、衆議院の額賀福志郎議長が機関をつくろうとしています。

 田島さんは「先日喜ばしい報道がありました。それは天皇皇后両陛下のご長女、愛子さまが大学卒業後就職されるというニュースです。能登半島の震災被害に心を痛める中で、愛子さまに励まされ、希望を取り戻す国民も少なくないのではないでしょうか。2017年に国会が付帯決議を通じて政府に要請したのは、安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家の創設等でした。しかし、2021年の有識者会議報告書ではそれが皇族数の確保に変わりました。総理に伺います。政府の報告書では、女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持する一方で、配偶者の男は一般国民のままとする案が示されました。国民統合の象徴であり、国政上の権能を有しない天皇、皇室の憲法上の地位と、その皇室を構成する女性皇族が参政権も含め国民としての自由、権利を保障される配偶者および子と一つの世帯を営む制度は、果たして整合性を持ち得るのか、見解を伺います」と問いました。

 首相は「安定的な皇位継承に関する政府の報告の内容についてお尋ねがありました。女性皇族の婚姻後の配偶者と子については、有識者会議において、ご指摘のような点も踏まえつつ皇族とする考え方も含めて比較検討が行われた上で、皇族という特別の身分を有しないこととする考え方が示されたものと承知をしています。政府としては、こうした有識者会議の報告書を尊重しているところであります」と答弁しました。

 これは愛子内親王殿下や、佳子内親王殿下が、仮にご結婚なさったあとも、ご本人おひとりは皇室の一員として、例えば「皇女」といった肩書で残れる道筋へとつながるやりとりとなります。

 さて、当ニュースサイトで再び検索が増えている記事が15年前に書いた記事(伏兵「上川陽子総裁」に要注意だ!  - ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記)です。事実は小説より奇なりで、麻生太郎さんと上川陽子さんのつばぜり合いが初めて表面化しました。報道では、麻生さんは2024年1月28日の福岡・芦屋町での講演で「そんなに美しい方とは言わない」といいつつ、英語力や手際をほめ、「あんなことができた外務大臣は今までいない。新しいスターがそこそこ育ちつつある」と9月の総裁選に前後した観測気球を上げました。

 この発言について、田島さんが取り上げました。田島さんは「女性活躍に関連して伺います。麻生元総理が上川外務大臣について俺たちから見ても、このおばさんやるね。そんなに美しい方とは言わんけれども年齢や容姿に関連するコメントを行いました。上川外務大臣に伺います。大臣は、日本外交のトップとして、ジェンダー主流化や女性平和安全保障、いわゆるWPSを推進する立場にあります。私は以前、貧困撲滅や人道支援のために、アジア、アフリカ、ヨーロッパの国際機関で働いてまいりました。職場では、容姿や年齢に関するコメントはタブーとされ、そうしたコメントを耳にしたことは一切ありませんでした。上川大臣大臣はおばさんと年齢を揶揄するかのような発言および要旨を揶揄するかのような発言を公の場でされたことをどのようにお感じになっていますか。こうしたコメントについて大臣は、ありがたく受けとめると返されていますが、この同調圧力の強い日本社会で、同じ境遇にある女性たちも、大臣と同じような対応をしなければならないと感じてしまうリスクはないでしょうか。上川大臣問題があるとすればそれぞれ何がそれは何であるか、そしてなぜ大臣は抗議をされないのかお答えください」と述べました。

 これに対する答弁で、まず首相は「年齢や容姿に関する発言についてお尋ねがありました。性別や立場を問わず、年齢や容姿を揶揄し、相手を不快にさせるような発言をすることを進むべきである。このことは当然のことであります」と語りました。

 このあとがいけません。上川外相は「私に関する麻生元総理の発言についてお尋ねがございました。私は初当選以来信念に基づきまして、政治家としての職責を果たす活動をしてきました。今、女性平和安全保障のWPS、この新しい動きを主流化すべく、この根づかせるための取り組みに全力を注いでいるところでございます。世の中には様々なご意見や、また考え方があるということについては承知をしております。しかし使命感を持って、緒方貞子さんのように、脇目も振らず、着実に努力を重ねていく考えであります。田島議員ぜひ、WPS一緒に頑張りましょう」と不誠実な答弁をしました。緒方さんの名前ですが、広い意味での国連経社理ファミリーで田島さんの職歴とは直接重なっていないようです。

 私も「上川擁立論」を念頭に、外務委員会を傍聴しましたが、米軍オスプレイ墜落を受けて防衛省から来た宮澤博行副大臣が熱弁をふるう間も、委員が「私は野党ですが上川大臣就任を祝い協力できるところは協力したい」とおだてる間も、ちょっと首をかしげるだけで無反応。私や与党女性議員も指摘する長時間審議でも姿勢一つ崩さないところは変わらないのですが、国会対策に不慣れな外務省でなく自分で書いたと思われる本会議答弁で、このような政治センスの感じられない発言をしたのは、残念な気がします。

 このため、議場内交渉係がおよそ10分近く協議しました。再答弁はありませんでした。
 れいわ新選組の木村英子さんも来夏改選となります。議長席向かって左側のスロープ。多様性やバリアフリーはいつもそうですが、ずっと前からあったように感じますが、その触媒を与えたのは4年半前の木村さんらの初当選です。木村さんは秘書と介助役の2人に挟まれながら、マイクを使って質問。「私たちのことを私たち抜きで決めないでという国連のインクルーシブ防災」の考え方を紹介し、首相から前向きな答弁。拍手に包まれました。

 浅尾慶一郎議院運営委員長が裁判官弾劾裁判所裁判員を辞任し、赤池誠章さんが選出されました。

【衆議院予算委員会 同日】
【参議院予算委員会 同日】

 「令和6年度の当初の総予算3案」(213予算1・2・3号)が財務大臣から趣旨説明されました。

 「歴史的な転換点の中、時代の変化に応じた先送りできない課題に挑戦し、変化の流れを掴み取るための予算」と位置付けました。

 そのうえで「防衛関係費につきましては、防衛力整備計画に基づき、防衛力の計強化を着実に進めるとともに、引き続き防衛力を安定的に維持するための財源を確保することとしております。これらの結果、7兆9172億円を計上しております」、「公共事業関係費につきましては、ハード面の整備とソフト面の対策との一体的な取り組みにより、防災減災国土強靱化を推進するとともに、持続的な生産性の向上に向けたインフラ整備等についても重点的に取り組んでいくこととしております。これらの結果、6兆0828億円を計上しております」と語りました。

 戦後政治で初めて、一般会計内に限れば、防衛費が7・9兆円、公共事業費が6・1兆円と「コンクリートから防衛へ」の構図が生まれました。とにもかくにも賃上げと日銀の政策変更への対応が問われることになり、経済政策をめぐっても世論は流動的な2024年となりそうです。

【参議院国家基本政策委員会 同日】
 開かれ、室井邦彦前委員長の黙祷の後、浅田均委員長が牧野京夫さんを理事に選任し、衆側に合同審査会を要求するてはずを整え、散会しました。

●来週の予定 立憲民主党は党大会について、YouTubeアドレスを各種SNSなどで周知し、党員・協力党員・パートナーズ以外の有権者にも広く見てほしいと強調。地方議員も2回生が増えて、党職員も大幅に増えたことから、政党支持率をしのぐ好調ぶりを淡々と示す大会になりそうです。月曜日は午前8時55分から国会中継ですが、自民党が作成中の「裏金議員リスト」によっては多少スタートがずれ込むこともありそうです。

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【岡田克也】30年後の政治改革国会の週明けの本予算案の基本的質疑一番機で岡田克也さん登場へ 山口那津男さんは「政治改革は自民」と呼び水を全面拒否

2024年02月02日 12時54分41秒 | 岡田克也、旅の途中
 しあさって、週明け月曜日の令和6年度予算案の基本的質疑で、岡田克也さんが登場することが分かりました。

 岡田さんの基本的質疑登板は、下野後の12回の通常国会のうち10回目だと思います。蓮舫代表当時は出番がありませんでした。

 午後2時12分から2時57分までの45分間。なお、国対委員長は同日朝8時35分の理事会で自民党が「裏金議員リスト」を提出しなければ審議に応じないかまえもとっています。しかし、森山裕総務会長ら6人の衆参党幹部が3グループで弁護士を交えた聴取を始めており、完全版でなくても審議の定刻スタートそのものには応じる公算が高いと考えられます。

 平成6年政治改革4法からちょうど30年後の令和6年国会。当ニュースサイトは「ミスター政治改革・普通の言葉が伝わる政治の羽田孜の弟子は岡田克也だ」という当初の設定を、多少無理がありつつも、15年守り続けて、継続できています。

 当サイト内の「4人会」の検索が増えています。東大法学部同級生の村上誠一郎、山口那津男、岡田克也、小野次郎の各国会議員経験者による「もともと憲法観が近い4人の気のおけない憲法論争」。この場では山口さんが平和安全法制に当時から否定的な考えを示していたとの驚くべき事実も明らかになっています。

 しかし、山口さんはきょう午前中の参議院本会議で「まずは震災対応に政府一丸となって取り組まなければなりません。そのうえで、昨年発覚した自民党の政治資金問題によって失墜した政治への信頼をどう取り戻すことができるのか。今国会における最も重要な課題です」と頭出しをしました。

 ところが「衆議院で過半数を持つ自民党が政治改革を主導すべきだ」と明言しました。岡田さんが政治改革をめぐり、与党・公明党の分断を誘う呼び水発言をしていることも頭に入れたうえで、全面拒否を示したとみてとれそうです。

 岡田さんは、あすは島根1区補選にのぞむ亀井亜紀子さんや石橋通宏県連代表らの応援、あさっては党大会、しあさっては予算委員会の「お忙し氏」となります。

 岡田さんの質問通告6項目は「政治改革に対する総理の基本姿勢」「岸田派の不記載」「安倍派幹部の責任」「政策活動費及び旧文通費」「政治資金の透明性確保」「政治家本人の処罰強化」となりました。

 一方、先週金曜日に党議最終決定した政治改革実行本部の最終とりまとめの
「パーティー全面禁止」で、岡田後援会が毎年5会場で0・6億円の収入を得ている足元を見透かした動きがすでに出始めており、岡田さんの度胸も試されます。

 以上です。
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[マスコミ批評]長野県内の朝日新聞はすべて信濃毎日新聞社が印刷「2025年春から」と説明

2024年02月02日 09時43分11秒 | マスコミ批評
[写真]信濃毎日新聞社のJRもよりの長野駅、今から5年前の2019年9月、宮崎信行撮影。

 長野県内の、朝日新聞のすべてを、信濃毎日新聞社が印刷することになったと、きょうの朝日新聞が報じました。

 ほぼ1年後の、2025年春に、日刊スポーツPRESS社の群馬県藤岡工場が閉鎖するとの仮定の下、長野県全域で「信毎」社が印刷するとして、既に契約したとしました。長野市工場、塩尻工場に加えて、「信毎」社が設備投資で新設する予定だと説明する松本工場が主力となるとしています。

 朝日新聞の記事では、長野県内の先月時点の朝刊発行部数は27、000部だと説明しています。直近の国勢調査では、884、246世帯なので32世帯に1世帯が朝日新聞を購読している計算になります。

 正直、そのぐらいだろうなという感じがします。

 以上です。

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代表質問で、混乱続く自民は参・政審会長が異例の登壇「政治への信頼」衆・公明は「連座制を」首相「万博実施」「憲法改正」「扶養控除は次の税制改正で拡大」

2024年02月01日 18時13分54秒 | 第213回通常国会 令和6年2024年1月召集
[写真]国土交通省の前の付近から見た国会議事堂、7年前の2017年撮影。

 金融緩和と東京一極集中で東京23区の不動産が5年間で実質的に25%程度上がってしまったようで、交渉の時間がなく、国会傍聴取材の時間にあてています。

 大学前半からの知人である、村上明子・損保ジャパン幹部が経産省所管の独立行政法人「情報処理推進機構(IPA) 」の「AIセーフティー・インスティテュート(AISI) 」の初代所長になると、村井英樹・官房副長官が午前の定例会見で質問にこたえ発表しました。これに先立ち、読売、日経が写真付きで内定人事を報じました。共通の知人も数名以上いますが、私はもう来月からの50代で友達ほしくないので、村上さんのご活躍を草葉の陰からは拝見します。

 スガ首相以降散見されるのですが、代表質問の3日間の中で首相・自民党総裁の発言がトーンダウンすることがあります。スガさんのときはカーボンゼロ、岸田さんは憲法改正です。

【衆議院本会議 きょう令和6年2024年2月1日(木)】

 柿沢未途さんの議員辞職が了承されました。小選挙区選出なので補選になります。

 代表質問最終日。顔ぶれは変わりません。
 国民民主党は7議席となりましたが、登壇会派は維持。ただし、週あたりの登壇回数の紳士協定ができると思うので、5月過ぎの金曜の本会議では、支持者が「反対討論演説」してほしいのにできないこともありそうです。志位和夫さんは「議長」の肩書となっても変わらず登壇。但し、第50回衆院選で田村智子幹部会委員長が衆転(比例東京おそらく1位で当確か)するので、変わるかもしれません。

 馬場信幸・維新単独代表は、2025年大阪・関西万博と憲法改正を念押ししました。万博推進した兵庫8区の西村康稔・経産相が失脚。維新が公認を立てた奈良2区の高市早苗大臣が首相に万博延期を主張しました。首相は万博も、憲法改正も進める意向を維持しました。

 公明党の石井啓一幹事長は、物流2024年問題に加えて、政治資金の第三者機関の設置、旧文通費(調査研究広報滞在費)の使途公開と使い残しの国庫返納、代表者と会計責任者の連座制の導入を訴えました。これからは自民党の「中間とりまとめ」にはなく、立憲の「考え方」には入っている内容です。

 共産の志位和夫・中央委員会議長は、消費税の引き上げ分が法人税の減税分の穴埋めになったと主張。首相は、そのようなことはなく、社会保障税源に使われていると答弁しました。

 国民民主党の玉木雄一郎代表は、きょうは木曜日なのに憲法審査会が開かれなったと指摘。首相は「憲法改正についてお尋ねがありました。内閣総理大臣の立場からは、憲法改正についての具体的な議論の進め方等について直接申し上げることは控えなければならないと考えておりますが、自民党総裁としてあえて申し上げれば、憲法改正は先送りできない重要な課題であり、総裁任期中に憲法改正を実現したいという思いはいささかの変わりもありません。時間的制約がある中でも、一方でも議論を前に進めるため、党内の議論を加速させるなど、憲法改正の課題に責任を持って取り組む決意です」と述べ、きのうと比べて、やや後退した印象です。玉木さんは所得税の18歳以下同居親族の扶養控除の拡充を提案。首相は、ことし11月ごろにまとまる令和7年税制改正大綱では拡大する方向が決まっており、年齢ごとのバランスを勘案するとしました。

【参議院本会議 同日】
 代表質問1日目。
 立憲の水岡俊一議員会長は、阪神・淡路大震災で政治を志したと語りました。
 混乱のさなかの自民党は、福岡資麿・参議院政審会長が異例の登壇。福岡さんは衆議院佐賀1区で当選しましたが原口一博さんに歯が立たないとして全県1区の参議院に転じました。福岡さんは「政治への信頼を失わせてしまったことを深く反省した」とし、精力的に再発防止をしたのが政治刷新本部の中間とりまとめだと主張しました。が、自らが今週、茂木敏充派「平成研究会(経世会から改称)」を退会したことを語ることはありませんでした。

 現職のまま亡くなった維新の室井邦彦さんに対する哀悼演説が、青木愛さんからありました。配偶者の室井秀子元衆議院議員も傍聴席に来ていたようでした。

●衆・憲法審査会は、今国会の第1回目の木曜日でしたが、上述の玉木さんの指摘通り、設定されませんでした。また、きのうの参議院憲法審査会の第1回目の定例日も開催されませんでした。

【参・外交防衛委員会 同日】
 小野田紀美委員長が開催し、委員派遣をすることを決めました。

【参・経済産業委員会 同日】
 愛知県、大阪府に委員派遣で視察をすることを決めました。

【衆・懲罰委員会 同日】
 引退を決め後継者も公認された中川正春さんが、岸田さんの弄び解散先送りで、今月から懲罰委員長になり、就任あいさつと理事選任を行いました。

●あすから週明けの予定は、参議院本会議と衆議院予算委員会のいわゆるお経読みで、裏金リスト提出を受けて、週明け月曜日の朝8時55分から始まりそうな気配となりました。党内遊泳術にたけて過去11年間で9回基本的質疑に登場している岡田克也幹事長も登場する見通し。立憲は日曜日が党大会になります。同党は党員・協力党員・パートナーズ全員を対象にした電子メールでライブ配信を「ぜひご視聴いただきたくご案内申し上げます」と呼びかけました。今までなかったやり方です。自民党は「ニコニコ生放送」が公式で県連幹部の県議もそれでみますが、立憲はYouTubeのアドレスを紹介しました。

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室井邦彦さん哀悼 青木愛さん 衆議院側で「万博」で対立の維新議員を立憲議員が哀悼は初めてか

2024年02月01日 12時05分11秒 | 第213回通常国会 令和6年2024年1月召集
[写真]室井邦彦さん(赤丸)、羽田孜さん(緑丸)、青木愛さん(青丸)、筆者・宮崎信行(黄丸)、今から17年前の2007年12月、中国・北京で。

 衆議院側では、「大阪・関西万博」で立憲民主党と日本維新の会のつばぜり合いが続きますが、参議院本会議では、室井邦彦さんの哀悼演説に、青木愛・国土交通委員長がたちました。維新議員の哀悼演説を立憲議員が行ったのは、初めてと思われます。

 室井さんは衆参合わせて18年余りの間すべてで国交委員会に所属。経営者と地方議員と尼崎青年会議所会頭として阪神大震災での思いを国政に届けたとしました。能登半島地震で1月1日から猛スパートとなった2024年国政。青木愛さんの地元も「令和元年15号台風」で甚大な影響をうけました。気象庁は「房総半島台風」と命名しましたが、半島振興法では「南房総半島」。並んで指定されているのが「能登半島」になります。南房総では、青木さんは野党議員ながら駅前の商店主に引き回しをしてもらったようです。この駅は被災で利用客が100名減り、一年ごとに10名ずつ戻っていますが、先は通そう。能登半島でも高齢単身世帯の持ち家の和風住宅が放置されています。被災地域の今後を考えるとき、完全に人口が戻るのは困難でも、阪神、南房総が希望を与える国土交通行政と民間であってほしいものです。


[画像]哀悼演説する青木愛さん、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

[画像]室井邦彦さんの遺影を持つ室井秀子元衆議院議員、参議院インターネット審議中継からスクリーンショットして、少しトリミング。

[写真]室井邦彦元参議院議員、今から17年前の2017年12月、中国・北京で。

[写真]室井邦彦さん(赤丸)、羽田孜さん(緑丸)、青木愛さん(青丸)、筆者・宮崎信行(黄丸)、今から17年前の2007年12月、中国・北京で。

 以下は、青木愛さんの哀悼演説の全文です。

 本日、この本会議場に室井邦彦先生のお姿を拝見できないこと、このうえなく、寂しい気持ちでいっぱいです。私が昨年12月13日の国土交通委員会の終了後、室井先生に駆け寄り、ご挨拶をさせていただい他のが最後となりました。

 年明けに届いた訃報は、あまりにも突然で、未だに信じられない思いであります。本院議員、室井邦彦先生は、去る1月3日肝細胞がんを原因とする肝不全のため、ご逝去されました。享年76歳。誠に哀悼の念にたえません。


 私はここに皆様のお許しを得て、議員一同を代表し、従三位旭日重光章。室井邦彦先生のみたまに対し、謹んで哀悼の言葉をささげます。室井邦彦先生は、昭和22年(1947年)4月10日京都府京都市にてお生まれになり、兵庫県尼崎市立王小北中学校、兵庫県立尼崎西高等学校に在学されました。その後、追手門学院大学文学部に進学された後、ご両親が経営されていた室井運輸株式会社において、社業に従事されるとともに、尼崎青年会議所に所属し、地域社会にも貢献されておられました。

 そして昭和58年4月、36歳で、尼崎市議会議員に当選。さらに平成3年4月には、兵庫県議会議員に当選され、以後、2期にわたり県政においてご活躍されました。その間、福祉政策福祉生活常任委員会副委員長。警察常任委員会委員長の要職を務められました。


 また先生は、25歳のときに入会された尼崎青年会議所において、理事長を務められた際には、幾多の困難を乗り越え、尼崎国際ハーフマラソンを実現されました。

 議員生活を通じ、一貫して国と地方との橋渡しを担われたのは、リーダーを志す青年経済人の青年経済人の社会活動を通じて得られた幅広い知見と、ご自身の強い使命感に基づくものでありました。先生はこうしたご経験を踏まえて、地域を、そしてこの国をこのままにしておくことはできないとの強い思いに駆り立てられて、国政選挙に挑戦します。

 失敗してもそれに負けず、よどみない挑戦で、平成15年の第43回衆議院
議員総選挙において当選を果たされ、国政に活動の場を移されることとなりました。衆議院議員となられた室井先生は、国土交通委員会の場でご活躍されたのであります。その後、平成17年のいわゆる郵政選挙で苦杯をなめることとなりましたが、先生は持ち前の不屈の精神で、平成19年7月の第21回参議院議員通常選挙において当選再び国政の場合と返り咲くこととなったのです。以来連続3回の当選を果たされ、両院を通算して18年5ヶ月の長きにわたり国政の舞台でご活躍されたのであります。


 室井先生は本院において、国土交通委員会、議院運営委員会、国家基本政策委員会、懲罰委員会、災害対策特別委員会、政治倫理の確立および選挙制度に関する特別委員会、国際・地球温暖化問題に関する調査会など多岐にわたる委員会調査会等に所属されました。

 懲罰委員会および国家基本政策委員会では、委員長を務められ、国会役員の要職を歴任されました。中でも国土交通委員会は、衆参両院を通じ、任期中一貫して在籍された。先生の議員活動の中心であり、平成23年9月には、野田内閣において国土交通大臣政務官に就任されました。先生は政務官として、安全危機管理、海上保安、住宅、海事、港湾、航空、観光の陸海空と多岐にわたる分野を担当されました。かねてより国土交通省の現場力の重要性を認識されていた先生は、1年間で、出先機関である北海道開発局、8つの地方整備局、9つの地方運輸局、11の管区海上保安本部の全てに足を運び、第一線の職員に対し、直接感謝と激励の言葉をかけられました。先生はご自身が阪神淡路大震災の被災者でもあることから、一貫して追求してこられたのは、国民の安全安心の確保でした。強靭な国土作りをより強力に進め、国民の皆様が安心して暮らせる社会を作りたいとの強い思いから、情熱を傾けておられました。東日本大震災の発生から、まもない時期には、災害に強い物流ネットワークの構築を目的とする日本海側拠点港の形成に関する検討委員会の座長を務められ、日本海側拠点港の選定およびフォローアップを目的とする19拠点港の視察を行い、港湾行政の充実強化にもご尽力されました。

 また室井先生は心のふるさとが、お父様のご出生地である。福島県南会津郡下郷町ということもあり、東日本大震災と原発事故で甚大な被害を受けた福島の復興再生に向けて、被災者の皆様の気持ちに寄り添い、一日も早く、かつての暮らしやなりわいを取り戻すことができるよう、国土交通大臣政務官としてはもちろん、退任されたその後も全力で取り組んでこられました。福島の心の復興再生には、観光振興による地域活性化が重要な政策課題であるとの信念のもと、広域周遊観光の促進を実現すべく、会津縦貫道を初めとした交通ネットワーク整備の推進に心血を注いでこられたのであります。

 さらに党におかれましては、日本維新の会国会議員団の参議院幹事長、参議院会長代行を務められました。先生は常々、若い議員の方々にご自身の経験を伝えたいと語っておられたそうです。私達も先生にお目にかかりますと、いつもあたたかみのある語り口で声をかけていただき、先生に見守られているように思えたものです。周りの先生方だけではなく、政府の皆さんや職員の皆さんなどにも、分け隔てることなく、ユーモアを交えた優しい語り口で話しかけられ、その場の空気を自然と和らげてくださいました。

 このように室井先生は、国会、政府および等において、政策の実現に向けて奔走されておられましたが、昨年(2023年)の1月頃から、体調が大変厳しい状況にあったと伺いました。今思えば、昨年末国土交通委員会のいつもの席に座っていらっしゃったのは、国会議員としての責務を果たそうとする1年であり、私達に国会議員としての大切なものを伝えてくださっていた、いたのではないかと、改めてそう思うのです。年初の地震により甚大な被害を受けた能登地方を初め、日本全体を元気にしていかなければならないこの時期に、参議院のみならず、国政にとって必要とされる先生が、ご逝去されたことは、誠に痛恨の極みです。室井先生が勢力を注ぎ続けた。大規模自然災害から国民の命と暮らしを守るというそのご意思は今後、国会の場において我々議員一同が引き継いでまいります。ここに謹んで、在りし日のこむろい邦彦先生の特別なお人柄と数々のご功績を偲びつつ、本委員を代表して、ご冥福をお祈り申し上げ、哀悼の言葉といたします。

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