仕事場の片隅から:ジョルジュ・ド・ラ・トゥール《生誕》のカード
数年前からクリスマス・カードでの祝意の交換が激減した。ディジタル時代の変化の速さを実感する。多い時は3桁の枚数のカードにサインや短い近況などを記すのにかなりの時間を費やしたが、今年は1桁になった。
自然界、経済、政治・・・、多くの分野で歴史の「激変」、「退行」を思わせる出来事が多い一年だった。京都、清水寺が選んだ今年を象徴する一字「災」の域を超えるかもしれない変化が世界レヴェルで起きているようだ。
ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの時代、17世紀ヨーロッパは世界史上初めて「危機の時代」と呼ばれ、ほとんどどこかで大小の戦争があった。危機はグローバルなものであったとの分析もある。21世紀になっても地球上で戦争は絶えない。新年は平和な年になることを祈りたいが、予断を許さない状態が各所に見られる。自然現象は人の力では発生を防ぎ難いことだが、戦争は人間に責任がある。
仕事場(といっても、ほとんど仕事はしていない)の壁にかけているポスター。.額縁の方がはるかに高価だった(笑)。ラ・トゥールは「ハロー」(聖人や天使の頭上に描かれる光輪)などのアトリビュートをほとんど描いていないリアリストの画家だが、ブログ筆者が下手な写真を撮ったところハレーション(光暈:こううん)を起こしてしまった。
「危機の時代」、それでもメリー・クリスマス!