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防災の日 (レポート)

2009年09月01日 | 紀  旅行、葛ハイ山行

梅ヶ島温泉、土石流により32名の死者・行くえ不明者
温泉宿10軒のうち8軒流失
=経過=
(昭和41年台風26号による)

                   地図=梅ヶ島


1、梅ケ島温泉を散策

          
                      梅ヶ島温泉全景

  竜爪山を中止した23名は、安部川脇の安部街道を遡ること1時間、川源流地域の梅ヶ島温泉に到着した。
約2時間の休憩、入浴組と散策組に分かれた。私は後者を取った。

2、遭難者慰霊供養塔
  先ず昼食をとり川の奥地の散策を終え温泉街を見て歩くことにしました。
茶店の隣に「遭難者慰霊供養塔」を発見した。

   
      増田家の慰霊碑                        梅ケ島遭難慰霊碑

南アルプスは急峻の山々、こんなにも多くの遭難者が出るのだと・・・近ずき碑文を見ました。
  昭和41年9月25日・台風26号遭難者(梅ヶ島関係者26名、宿泊者6名)と判明

3、宿の主人に聞きました
  慰霊碑の隣の茶屋を訪ねた。
 ご主人に伺った。
  「私は当時小学校5年生でした。雨がたくさん降っていました。私の家の前に温泉の源泉地に行く橋(写真)があります。その付近に3軒の温泉宿が家を連ねて有りました」
 お客さんの買い物の代金を受け取りながら・・・・
「突然・・・・水と共に土石流が山奥から川を覆い尽くすように流れてきて、家もろともアットいう間に下流に流されました。人間が家から放り出されるようにして濁流にのまれました。当時10軒ほど温泉宿や民家がありましたが、そのうち8軒が流されたり壊されたりしました。死んだ人や行くえ不明者は宿泊者と合わせて32名でした。この付近は土石流で埋め尽くされ見る影もありませんでした」

   
   被害の様子を語ってくれた茶店             橋の上付近に温泉宿3軒があった

4、以前この温泉宿に来た人からの聞き書き(今回葛ハイ参加者)
  Aさん
  「随分前の若いころに、南アルプスを縦走し此こ梅ヶ島温泉に宿をとった。その時は、ほんの数える程のヒナビタ温泉宿でしたが、ずいぶん変わった。全く面影はない・・・・・・・」

  Bさん
  「ここ南アルプスに来るたびに雨に降られた。山が急に深くなり、台風の通り道だから仕方がないがね・・・・・・・。それにしても、昔の面影は、まったくありません。一変していて驚きました」

  二人の昔し昔の梅ヶ島温泉宿の様子を聞き、その間に昭和41年に台風による大打撃を受けたことが、「ひなびていましたが全く変わって・・・・・・・」様変わりの家並でうなずくことが出来ました。

5、昭和41年台風26号の様子を記した資料 

   ① 昭和41年台風第26号の記事。    

       ② 安倍川の 水害と治水事業

  
    河川が改修され流れの位置も変わった             安倍川起点
  川床に石が敷き詰められて強固に・・・・・。            台風の進路に位置した暴れ川と言った方が
                                         ぴったり

 6、昭和41年梅ヶ島の台風被害調べて気付いたこと
 台風26号は、他にもまだ大きな爪痕を残していた。
山梨県南都留郡足和田村(現在の富士河口湖町)では、根場集落上部の山腹斜面が崩壊、土石流となり集落の7割が流出、死者行方不明者は94名を数えている。この台風による災害は、「足和田災害」と呼ばれている
これも台風26号による被害でした。
この足和田村については山行で国道21号線を通るのでよく覚えている。当時新聞などで壊滅的被害をこうむったことが鮮明に蘇って来た。

 現在は、野鳥を呼び寄せ愛鳥家の人たちに喜ばれるている町にその姿を変えた。
       「足和田野鳥の森公園」

7、むすび
  9月1日は防災の日。
「災害わ忘れた頃にやってくる」よく聞く言葉ですが、何時も空念仏で終わってしまいます。たまたま、静岡県梅ヶ島温泉に行き、≪遭難者慰霊の碑≫を見て感じた。時々胸に刻みつけて置かなければいけないことと。
ありのままを赴くままに深く掘り下げることにいたしました。
  長分、駄文を最後まで見ていただきありがとうございました。                 


安部川の源流地は何事もなかったかのように
清流瀬音を谷に沁み入るように流れていました。


 

 

コメント (16)
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