五月例会・兼題「初鰹&雑詠」
高知では3月中旬~6月頃に、かつおの旬である「初鰹」がシーズンを迎えます。
初鰹はなんといっても、引き締まった身質が特徴。さっぱりとした赤身は、藁焼きタタキにすれば絶品です。
『初物』としても人気が高い初鰹。ご自宅用だけでなく、縁起物としてギフトにも
喜ばれます。
目に青葉山ホトトギス初鰹 (素堂)
山口素堂は江戸時代の俳人で松尾芭蕉とも親交があったと聞きます。
この俳句歯切れのよさだけでも「いいね」と思いますが、なんと「青葉」
「ほととぎす」「初鰹」夏の季語が3つも入っています。
複数の季語を使うのは、本来なら俳句としてはタブーです。しかし、視覚、
聴覚、味覚の三つの感覚で初夏のすがすがしさを表現しているところが見
事、という評価を受けています。
読者は初夏の青葉の景を思い描きます。ややおいて「山ほととぎす初鰹」と
テンポよくたたみかけられることによって、読者は自らの耳や口の五感が刺
激されて、初夏の候を体全体に感じるようになります。
・ 当俳句3つも季語やこれ如何に
歯切れの良さに五感刺激の (縄)
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