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山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

フジチドリ

2020年08月29日 | ラン科
 山地から高山帯の苔の生えた広葉樹林の幹に着生する小型のランである。生育地が限局しているうえに個体数がきわめて少ない。名の通りに山梨県では富士山での生育が確認されているがそれ以外の地域でも見つかった。


    フジチドリ 令和2年7月撮影


    同上 小さな花


    同上 別角度から撮影


    別株


    唇弁には赤紫色の斑が入っている。


    平成30年7月 同じ場所で撮影。もともとはもっと着生していたらしいが、苔とともに木の幹から脱落してしまった。

 小さなランで探しにくいうえに花の咲いていない時期に葉を見て探すのはきわめて難しい。探し出すには根気と時間が必用であろう。

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カラクサシダ(ウラボシ科)

2020年08月29日 | シダ類
 渓谷沿いの苔の生えた岩壁や山地の林下で苔が生えた湿った岩の上などに生育している冬緑性のシダである。生育場所では固まって生育し個体数は多いが限られた場所でしか生育していない。


    カラクサシダ 令和1年9月 櫛形山で撮影


    同上 苔の生えた岩壁を好んで生育している。


    葉の辺縁にはやや長い毛が生えている


    拡大


    裂片の裏側いっぱいに付着したソーラス。


    令和1年9月 南部町で撮影


    同上 見つかったのはこの岩壁のみだった。


    令和1年9月 黒富士・曲岳山塊で撮影


    苔と一緒に密生していたが、発見したのはこの岩のみだった。


    毛の生えた葉


    裂片の葉脈に沿って付着するソーラス

 シダを見始めたばかりの平成1年9月にいきなり3ヶ所でこのシダに出会った。小さなシダで探しにくいが、広範囲に分布しているのかも知れない。

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ノビネチドリ

2020年08月29日 | ラン科
 山地の草地や広葉樹の林縁を好んで生育している。花はテガタチドリに似ているが葉が長楕円形で辺縁が波打っているところが異なる。山梨県では自生地が少ないうえに個体数も少ない。


    ノビネチドリ 平成29年6月 御坂山系で撮影


    同上


    令和4年6月 御坂山系で撮影。葉の辺縁が脈打っている。


    個体数は非常に少なく盗掘の被害にも遭ったと聞く。


    唇弁は先端部が3裂する。


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アツモリソウ

2020年08月29日 | ラン科
 山地の草原を好んで生育する大型のランである。昭和30年代のランのブームの頃に盗掘が著しく、多くの自生地から盗掘が相次ぎ姿を消してしまった。また鹿の食害や二次的な植生変化によっても減少している。早くから保護柵を設置して植生の保護に取り組んできた三ツ峠の功績は素晴らしい。


    初めて出会ったアツモリソウ 平成24年6月 東部富士五湖地方の山で撮影


    しかしその翌年から花が咲かなくなり、保護柵で囲ったり周辺の草を刈ったり天然肥料を撒いたりと手入れしたが、数年後には消滅した。


    今にして思えば、花の色が薄く勢いが無い。この時に既に危険信号を発していたのであろう。私が植物保護に取り組むきっかけとなった貴重な出会いだった。


    平成28年6月 御坂山系で撮影。周辺には青々としたオオバギボウシが茂っている。


    同上。色が濃くて生き生きとした花。


    平成30年6月 御坂山系で撮影。花の色が特別美しかった個体。


    令和1年6月 大菩薩・小金沢連峰で撮影。一時は咲かなくなってしまったが復活してくれた花。


    同上

 山梨県では現在保護対策が行われている場所以外で観察するのは難しい花である。

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 ⇒山梨県の希少野生動植物種と指定種・特定種について

 ⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~
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コハクラン

2020年08月29日 | ラン科
 亜高山帯の針葉樹林帯に苔とともに共生しているが、稀に草地の中に生育していることもある。10~20㎝程度の小さな個体が多いが時として40㎝くらいの大きなものを見かけることもある。山梨県では八ヶ岳と富士山に生育しているが富士山の個体は最近確認されていない。個体数はきわめて少ない。


    コハクラン 平成30年7月 八ヶ岳で撮影


    同上 これは大きな個体


    琥珀色の花


    平成29年7月 八ヶ岳で撮影。 草地の中に生えていた個体。


    唇弁には紅色の斑が入る。


    令和1年7月 八ヶ岳で撮影


    同上


    琥珀色の花


    マクロ接写

 保護色をしているので探すのが難しいランである。個体数が少なく今後が心配である。

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クリハラン(ウラボシ科)

2020年08月29日 | シダ類
 常緑樹や広葉樹の林下で良く湿った岩場や渓谷の脇を好んで生育する常緑性のシダである。葉身は単葉、広披針形、長さ15 ~ 40㎝、幅 4 ~ 7㎝、普通は中央がもっとも幅が広く、ほぼ全縁で紙質。胞子嚢群は中肋の両側に 1 ~ 4 列にやや不規則に並ぶ。葉の形が栗の葉に似ていることからこの名がある。山梨県では県南部に生育し、分布限界種である。生育地での個体数は比較的多いが生育地自体が減少している。

 2018年山梨県絶滅危惧ⅠA 類(CR) 2017年環境省なし


    クリハラン 令和2年2月 身延町でスマホ撮影。


    中軸寄りに円形のソーラスをやや不規則に付ける。


    令和2年2月 一眼レフカメラで再写に行く。


    同上


    沢沿いの用水路脇に生えるクリハラン 令和2年6月南部町で撮影


    同上


    この場所の個体数は多かったが生育場所は限られていた。

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ミズチドリ

2020年08月29日 | ラン科
 山地の日当たりの良いやや湿った斜面や湿地を好んで生育する白いランである。富士山周辺や御坂山系、八ヶ岳などに生育しているが個体数は多いとは言えない。


    カヤト野原の中に咲いていたミズチドリ 平成28年7月 奥秩父山系で撮影。


    同上


    接写撮影


    笹の中に咲いていたミズチドリ 令和2年7月 八ヶ岳で撮影。


    同上

 私が見かけたのは偶然に咲いていたものを2度見ただけである。他の場所で群生する姿を見ることができればと願っている。

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