山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

オシャグジデンダ(ウラボシ科)

2020年08月30日 | シダ類
 空気湿度の高い山中の大木の幹や渓谷沿いのやや湿った岩壁などを好んで生育する常緑性のシダである。葉身は卵状披針形、1 回羽状複葉で、ほとんど葉軸まで羽状に深裂する。羽片は 15 ~ 25 対。胞子嚢群は円形で、辺縁と中肋の中間に着く。冬季は乾燥から身を守るために丸まっていることが多い。山梨県では広範囲に生育しており個体数は比較的多い。

 2018年山梨県準絶滅危惧(NT) 2017年環境省なし


    木の幹に着生したオシャグジデンダの群落 令和1年8月 富士山麓で撮影


    ダケカンバの幹に着生したオシャグジデンダ 令和2年3月 山梨市で撮影


    同上 冬の乾燥した季節は葉を丸めて身を守っている。


    木の幹に着生したオシャグジデンダ 令和1年9月 黒富士・曲岳山塊で撮影


    同上 裏側に付着した円形のソーラス


    渓谷の岩壁に着生したオシャグジデンダ 令和2年8月 石空川渓谷で撮影


    渓谷を見下ろすオシャグジデンダ 令和2年8月 石空川渓谷で撮影

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ジガバチソウ

2020年08月30日 | ラン科
 広葉樹林の低山帯から山地帯の林床、岩石地などに生育する小型のランである。小さな花は小さな蜂が舞うような形をしている。御坂山系、南アルプス等に生育しているが生育地での個体数はあまり多く無い。


    林床に生えるジガバチソウ 平成26年7月 御坂山系で撮影


    同じ株を別角度から撮影。このような大株はあまり見かけなくなった。


    平成26年7月 御坂山系で撮影


    紫色の蜂が舞う花


    平成29年7月 南アルプスで撮影


    同上


    令和1年7月 御坂山系で撮影


    同上


    拡大撮影 この場所の株は遊歩道修復工事のために消滅してしまった。

 御坂山系の個体は山肌の乾燥化が進み少しずつ減少しているように見え、今後が心配である。

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オニイノデ(オシダ科)

2020年08月30日 | シダ類
 林下の沢沿いのやや日当たりの悪い場所に生育する常緑性のシダである。根茎は短く、直立から斜上し、塊状となり鱗片を着ける。葉柄は長さ40㎝に達し、茶褐色の鱗片を密に着ける。葉柄下部の鱗片は、黒褐色のものが混じる。葉身は、2 回羽状複葉、広披針形、長さ40 ~ 70㎝、オニの名の如く葉は固くて先端が尖り、触ると痛いくらいにゴワゴワしている。胞子嚢群は小羽片のやや中肋よりに着く。茶褐色の鱗片を密に付けるところも特徴的である。山梨県での生育地は極限られている。

 2018年山梨県絶滅危惧ⅠA 類(CR) 2017年環境省絶滅危惧Ⅱ類(VU)


    オニイノデ 令和2年2月 身延町でスマホで撮影


    茶色い鱗片を密生させる。


    林道の法面に生えるオニイノデ 令和2年2月 一眼レフカメラで再写


    同上


    厚くて密生する鱗片


    オニイノデ 令和2年8月 身延町で撮影


    側面から見る鱗片


    斜面に生えるオニイノデ 令和2年8月 身延町で撮影

 ほとんどの個体が撮影しにくい場所に生えており、かつ新鮮な個体になかなか出会えず、未だ満足なカットは撮れていない。

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タカネフタバラン

2020年08月30日 | ラン科
 亜高山帯の広葉樹林、あるいは針葉樹との混合林の林床に生育する小さなランである。葉に光沢は無く軸が緑色のところがミヤマフタバランと異なる。緑色の小さな花を咲かせる目立たないランであるが地味に魅力がある。富士山や南アルプスなど広い範囲で生育しているが生育場所は限られていて個体数もあまり多くは無い。


    タカネフタバラン 平成26年8月 南アルプスで撮影


    緑色の花を咲かせて森の中に溶け込んでいる。


    生育地では群落を形成していることが多い。


    平成27年8月 南アルプスの別の場所で撮影。


    群落を形成していた。しかし、この場所の個体は減少傾向にある。


    緑色の花


    平成2年8月 富士山麓で撮影。葉が傷み始めておりやや遅かった。

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